四方宏明の“音楽世界旅行” [共産テクノ部]

四方宏明の“音楽世界旅行” [共産テクノ部]

EASTECHNO:『共産テクノ 東欧編』の発売を記念して、共産テクノの動画を中心に紹介!

11月 8日

復活したOMD〜「Sister Marie Says」

80年代OMDの話の後は、14年ぶりの新作『The History Of Modern』(2010年)について書きます。OMDは1996年にほぼ活動停止。その後、Andy McCluskeyはAtomic Kittenなどに曲を提供し、裏方に専念していました。

しかし、2006年にはOMDとしての活動を再開し、2007年よりツアーを開始し、『OMD Live: Architecture & Morality & More』(2008年)というライヴ・アルバムもリリースしました。

LiveLive
アーティスト:Orchestral Manoeuvres In The Dark
販売元:Eagle
(2008-12-24)
販売元:Amazon.co.jp
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僕にとって最近の一大ニュースだったBugglesの再結成ライヴ(2010年9月28日)のスペシャル・ゲストにOMDが出演。他にも、Alison Moyet(Yazoo)、Claudia Brucken(Propaganda)が登場しました。あ〜、行きたかった!!!

さて、OMDの新作の出来は? 正直なところ、80年代が全盛だったアーティストが復活して、当時を知るリスナーが納得できる作品をリリースする事は少ないです。そんな中、彼らの新作は変に時代に媚びることなく、OMD節を貫いている良作だと思います。メランコリーなテクノポップを作らせたら、俺達にはかなわないとの意気込みが伝わるのが、「Sister Marie Says」。どことなくメロディーは「エノラ・ゲイの悲劇」。PVでは、イギリス人然とした少女の不遇な日常が歌われています。なお、このアルバムは全英チャートで28位まで行きました。



ジャケは、過去のOMDやNew Orderの作品を手掛けてきたPeter Savilleによる幾何学模様!

History of ModernHistory of Modern
アーティスト:Omd
販売元:Bright Antenna
(2010-09-28)
販売元:Amazon.co.jp
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11月 7日

80年代のOMD〜「エノラ・ゲイの悲劇」

OMDの14年ぶりの新作『The History Of Modern』がリリースされました。80年代の代表的な英国のエレポップ・バンドですが、当時、Orchestral Manoeuvres in the Darkって長ったらしい名前だなと思いつつ、3文字アクロニムにELOやYMOを投影していました。先ずは、80年代のOMDについて語ります。メンバー移動がありましたが、濃い眉毛が特徴のAndy McCluskeyとPaul Humphreysが中心メンバー。

彼らの代表曲と言えば、“悲劇”の名曲「エノラ・ゲイの悲劇(Enora Gay)」(1980年)。この曲で、広島に原爆を投下したのは爆撃機の名前(同時に機長のお母さんの名前)は「エノラ・ゲイ」だと知りました。「エノラ・ゲイ、昨日は家に居るべきだったんだよ」「エノラ・ゲイ、こんな風に終わらせるべきじゃなかっただよ」と・・・心痛な歌詞です。人類史上の悲しい出来事をテーマにしながら、メランコリーだけど、こんなにポップな曲を作ってしまうところにイギリス人らしさと感じます。



1998年には、『The OMD Singles』様にSasha Remixも制作されました。こちらのPVはよりメッセージ性が強まっています。



他にもヒット曲や好きな曲がいっぱいあるOMDですが、個人的に好きなのが「Telsa Girls」(1984年)。過剰な音作りが80年代を極めています。



OMDのベストアルバムは複数出ていますが、お勧めなのはDVDもついた『Messages』(2008年)。

Messages: Greatest Hits (Bonus Dvd)Messages: Greatest Hits (Bonus Dvd)
アーティスト:OMD
販売元:Emd Int'l
(2008-08-21)
販売元:Amazon.co.jp
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11月 6日

『TRON:LEGACY』はUS盤か日本盤、どちらを買うべきか?

オリジナルの『TRON』に続き、12月17日公開の『TRON: LEGACY』に話を移しましょう。昨年からいろいろな情報が流れていましたが、遂にDaft Punkの新曲「Derezzed」をバックにしたトレイラーも公開されました。



この映画におけるDaft Punkの起用は、ドンピシャすぎて、期待しすぎてしまいます。Daft Punk自ら監督を務めた『Electrorama』(2006年)というロードムーヴィーを公開していますが、このサントラはTodd RungdrenやBrian Enoなどの音源が使用されており、Daft Punkを聴きたかった人達には正直、不完全燃焼となるものでした。それだけに、さらに期待は高まってしまうのですが、公開音源を聴く限り、Daft Punk節が炸裂しそうな予感です。

サントラ『Tron: Legacy』の発売は、US盤が12月7日、日本盤が12月15日。それ以上に気になるのが、US盤が1,134円、日本盤が2,600円(本日のAmazon.co.jpでの価格)。円高の影響でさらに内外格差は広がり、日本盤は2倍以上の値段になっています。日本盤は初回限定仕様とありますが、よっぽど特典にでも価値がないと、US盤に流れてしまいそうです。

Tron LegacyTron Legacy
アーティスト:Various Artists
販売元:Walt Disney Records
(2010-12-07)
販売元:Amazon.co.jp
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トロン:レガシー オリジナル・サウンドトラックトロン:レガシー オリジナル・サウンドトラック
アーティスト:サントラ
販売元:WALT DISNEY RECORDS
(2010-12-15)
販売元:Amazon.co.jp
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もう一つの選択肢を紹介します。サントラ用の公式サイトで買えるCD+Digital Album+Tron Posterのセットが$34.98(海外送料別)。ポスターはもちろん、Daft Punkの二人がヘルメット姿で決めてくれています。
11月 5日

【Perfume対談】Perfumeは巨大な東京ドームを克服できたのか?

先ずはCMです。


東京ドーム公演「1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11」(2010年11月3日)セットリスト

01. シークレットシークレット(2009年)
02. 不自然なガール(2010年)
03. GAME(2008年)
04. ワンルームディスコ(2009年)
MC
05. ナチュラルに恋して(2010年)
06. love the world(2008年)
07. I still love U(2009年)
08. 575(2010年)
着替え
09. Perfumeの掟
10. VOICE(2010年) 
11. コンピューターシティ(2006年)
12. エレクトロワールド(2006年)
MC
13. パーフェクトスター パーフェクトスタイル(2006年)
14. Dream Fighter(2008年)
15. The best thing(2008年)〜セラミックガール(2008年)〜lovefool(2010年)
16. ジェニーはご機嫌ななめ(2003年)
17. コンピュータードライビング(2005年)
18. Perfume(2006年)
19. チョコレートディスコ(2007年)
20. Puppy Love(2008年)
21. wonder2(2006年)
<アンコール>
MC
22. ねぇ(2010年)
23. ポリリズム(2007年)  

先生:前回の対談でPerfumeが5万人キャパの東京ドームを埋め切れるのかと余計な心配をしながら話し合いましたが、見事にドームは埋まりましたね。

博士:今回は流石に5万人動員とあってか、なかなか知った人に出会わなかったですね。この年になると時間がたつのが早いのかコスプレーヤーもかなり入れ替わっていました。

先生:確かに。かしゆかのソックリさん(以前、All Aboutに出て頂いたちなゆかちゃんとは違う方)はクローンのように似ていましたね。

博士:オープニングから凝った演出で来ましたね。花道最端からせり出すやまるでウエディングドレスのような純白のドレスで花道をまるでヴァージンロードの様に歩いていく。中央のテントまで到達するとテントはぱっと散って演奏スタート。衣装はまるでリメイクされたかっこいいコスチューム。『TRON』を思い出しました。

先生:選曲的は、最新アルバム『トライアングル』は少なめに、メジャーデビューから最新シングルまでバランスをとっていましたね。個人的にはトリの「wonder2」とCM曲「lovefool」などが嬉しかったです。

博士:タイトルからしても、今までの活動の集大成という感じですね。ちょっと間隔があきましたが、今までのツアーの千秋楽という解釈も出来るでしょう。球場はすさまじいですね。カメラがアーティストにパンしても背景から観客が見切れない。人の海というより人の壁。オリンピックスタジアムのEL&Pを思い起こしました。往復音速で1秒位ずれるのでアンコールのタイミングが合わないんですよ。本当に驚異ですね。

先生:ドームでは、よっぽどいい席でない限り、Perfumeメンバーは肉眼では誰かの区別もつきにくいくらい点になってしまいますが、それを克服しようとする創意工夫がありましたね。会場は、正面にあるメインステージの大きなモニター、中央の立体的に配置されたモニター、周囲のモニターとモニターで張り巡らされていました。

博士:今回の演出で一つ気が付いたのがモニターを単にライヴ映像の拡大するためだけでなく、演出として使用しているという点。これは前回のアリーナ、代々木でも箱に仕掛けたモニターに写る虚像にメンバーの様に絡むという演出が斬新だったのですが、今回はその意図がより具体的でした。

先生:「575」までは割と淡々と流れて行きましたが、その後に来ましたね!

博士:毎回お馴染みに着替えコーナーでは、2007年にやった「感謝!感激!ポリ荒らし!〜あらためまして、Perfumeです〜」でやった「Perfumeの掟」が帰ってきました!

先生:「Perfumeの掟」は嬉しい誤算でした。あのマネキンが出てきたときに、「まさか」と思ったのですが、その「まさか」でしたね。モニターにもYasutaka Nakata (capsule)のクレジットが表示されましたね。その前のインストはクレジットが無かったので、他の人かと思いますが、聴き覚えがありません。

博士:かしゆかのソロダンスではモニターに移った等身大のかしゆか映像がまるでバックダンサーの様にフォローし、以前から気になっていたバックダンサーの必要性に対するPerfumeなりの回答だと思いました。

先生:歌わないで踊るだけのPerfumeって、演出がよければ、十分楽しめます。あ〜ちゃんがレーザー機関銃で客席に銃を向けるシーンは、本当に素敵な演出でした。撃たれたかった。

博士:正面の一番大きなモニターはモニターではなく完全に正面から撮影したときの背景として使用されており、エレクトロワールドではお馴染みのPVから人間を消去した背景ヴァージョンだったのが印象的でした。

先生:この手があるかと感心しました。PVの出来がいいPerfumeだからこそ出来る技です。

博士:この演出は今後もっと積極的に使用したら面白いのではないかと私は考えます。例えば、花道最端には2枚の等身大モニターが設置されて、そこに残り2人のメンバーの虚像が投影され、絶えず3人のフォーメーションが花道最端で存在するとか。生演奏では不可能ですが、秒単位まで演奏サイズを特定できるPerfumeのスタイルでは作りこめば可能な演出だと言えるでしょう。

先生:他の最近のドーム・ライヴを見ていたら、比較した上での考察ができたのですが、期待を超えてくれた部分も多かったです。

博士:サインボール蒔き、ゴンドラ乗り等々、アイドルのライヴでのエンターテーメントをよく研究して来た感じもします。 近未来3部作前後からの往年のファンにとって「アイドル化への危惧」みたいなのが毎回のテーマでしたが、「アイドルなんだ!」と割り切ってみるとこれはすさまじい破壊力を持ったアイドルという事になります。

先生:以前の対談で「純粋に一つの頂点を狙った記念公演的意味合いの方が強いのだと思います」と発言しました。確かに、あ〜ちゃんが泣いたりすると、その意味合いも感じましたが、同時にドームという難関をトータルな演出で楽しませようというPerfume及びスタッフの意気込みも伝わり、いい結果になっていたと思います。

博士:で、マカオで開催される「Mnet Asian Music Awards」には行くのですか?

先生:Perfumeに以前から世界進出をするべきだと主張している僕としては、スケジュールが合うのなら行きたいのですが、その日はあいにく用事あって無理です。まぁ、今後の展望についてはまた日を改めて話し合いましょう。
11月 4日

『TRON』を手がけた奇才Wendy Carlos

2010年12月17日にディズニー配給の映画『TRON: LEGACY』が世界同時公開されます。テクノ好きの皆さんは、既にDaft Punkが音楽を担当している事からも注目されているでしょう。この映画は、1982年の『TRON』の続編。先ずは『TRON』の話から。現在、廉価版のDVDもあるので、先ずはこちらから見るのもいいでしょう。

トロン [DVD]トロン [DVD]
出演:ジェフ・ブリッジズ
販売元:ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
(2005-12-21)
販売元:Amazon.co.jp
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『TRON』は当時鳴り物入りで注目されていた記憶がありますが、興行的には成功ではありませんでした。CGを本格的に導入した世界初の映画(当時の技術の限界としてアニメの部分もあります)として位置づけされ、意欲作であった事は間違いありません。なお、他にも説はありますが、「TRON」は「ERECTRON」の「TRON」が由来のようです。



「トロン」オリジナル・サウンドトラック/ウェンディ・カルロス (CCCD)「トロン」オリジナル・サウンドトラック/ウェンディ・カルロス (CCCD)
アーティスト:サントラ
販売元:ウォルト・ディズニー・レコード
(2002-06-26)
販売元:Amazon.co.jp
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『TRON』の音楽を担当したのは、奇才Wendy Carlos。MoogでBachのバロック音楽を演奏したアルバム『Switched-On Bach』(1968年)で知られる人です。このアルバムはシンセサイザーを駆使したアルバムとしては初めて商業的にも成功し、1969年グラミー賞を3部門(最優秀クラシック・アルバム、最優秀クラシック器楽独奏、最優秀録音)で受賞。後の電子音楽の歴史に先鞭をつけた記念碑的作品です。両者とも現在廃盤ですが、1999年にはBox Setもリリースされています。

Switched on BachSwitched on Bach
アーティスト:Wendy Carlos
販売元:East Side Digital
(2001-10-02)
販売元:Amazon.co.jp
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また、2000年にはデジタルシンセの続編『Switched on Bach 2000』もリリースされています。

Switched on Bach 2000Switched on Bach 2000
アーティスト:Wendy Carlos
販売元:East Side Digital
(2004-11-09)
販売元:Amazon.co.jp
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この時代そして、1975年まで、性転換する前の彼女(彼)の名前はWalter Carlos。電子音楽の父はいつのまにか電子音楽の母となっていました。その後も、Carlosはカルト映画として名高い『時計じかけのオレンジ』(1971年)の音楽担当もしています。『TRON』に話を戻しますが、サントラにJourneyの「Only Solutions」が入っているのには、違和感があります。
11月 2日

明日は東京ドーム!ボリウッドで「セラミックガール」

明日は東京ドーム公演! そして、もうすぐニュー・シングル『ねぇ』をリリースするPerfumeですが、Perfumeのフリって上手に踊っている人でもなかなか彼女達のキレを再現するのは難しいです。僕は全然ついていけません。「セラミックガール」も難しい方だと思います。



「セラミックガール」とボリウッド映画をシンクロさせたエライ人がいます。これを見ると、インド人は凄いとしか言いようがありません。何ですか?このカミソリのようなキレと暴力的にまで思えるパワーは! シンクロ率も高いし、「セラミックガール」って歌う女性のリップも完全にシンクロして気持ち悪いくらいです。



なお、動画の元ネタは、映画「Ashok」からの「Gola Gola」です。

11月 1日

M.I.A.もカヴァーしたフレンチ由来「Jimmy」

ボリウッド映画「Disco Dancer」はまだ続きます。突っ込みどころ多いですから。「Jimmy Jimmy Aaja Aaja」という曲では、しょんぼりしている男性を励ますように女性がにこやかに踊っています。



実は、この曲の元ネタは、Ottawanというフランスのディスコ・ユニットの「T'es OK!(You're OK)」(1980年)。ディスコフリークの方ならご存知かもしれませんが、Ottawanの「D.I.S.C.O.」(1980年)はヨーロッパで大ヒットしました。彼らの曲は、Daniel VangardeとJean Klugerのチームが製作していますが、VangardeはDaft PunkのThomas Bangaltarの実父です。



D.I.S.C.O.D.I.S.C.O.
アーティスト:Ottawan
販売元:Delta
(2008-04-08)
販売元:Amazon.co.jp
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「Jimmy Jimmy Aaja Aaja」は、20年以上たって、スリランカ出身の女戦士、M.I.A.が2ndアルバム『KALA』(2007年)で「Jimmy」というタイトルでカヴァー。インドではなくスリランカですが、M.I.A.の少女時代の思い出の曲。やはり、「Disco Dancer」はニューウェイヴだったんですね。



カラカラ
アーティスト:M.I.A.
販売元:ホステス
(2010-02-24)
販売元:Amazon.co.jp
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10月 31日

Devoを触発したボリウッド映画「Disco Dancer」

discodancerボリウッド映画「Disco Dancer」に続きです。この映画、インドでもカルト映画として人気を博し、インド以外にもロシア、トルコ、エチオピア等の国でも有名だったようです。全然、ニューウェイヴ感は伝わりませんが、インドのニューウェイヴ・ムーヴメントのような位置づけだったのでしょう。

映画の主題歌とも言えるのが「I Am A Disco Dancer」。観客に家族連れも多いみたいで、家族で楽しむニューウェイヴ映画にボノボノ感とまちがった感が伝わります。



現在のエレクトロへの先駆けとなったChristopher Justの「I'm A Disco Dancer」がこの曲に関係するのかは不明ですが、アルバム『Total Devo』(1988年)に収録のDevoの「Disco Dancer」はマジでボリウッド映画「Disco Dancer」に触発されて製作された曲です。

Total DevoTotal Devo
アーティスト:Devo
販売元:Restless Records UK
(1994-04-26)
販売元:Amazon.co.jp
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コメンタリー・フィルムでは、Mark Mothersbaugh and Jerry Casaleは「彼ら(「Disco Dancer」の製作者)は、Devoがやろうとしている事のインド版だ」とまで言っています。80年代後半のこの時期、Devoを含むテクノポップ勢は時代の潮流の変化の中で憂き目にあっていました。そんな中、Devoはこの「Disco Dancer」に希望の光を見出したのかもしれません。

10月 30日

2010年11月の新譜情報〜ラップ歌謡ダヨネ

11月はなかなか面白いリリースが盛りだくさんです。ドームでやってくれると期待しているPerfumeのニュー・シングル『ねぇ』やAiraちゃんのアルバム『???(スリークエスチョン)』もひかえています。

「テクノ歌謡」「ディスコ歌謡」というテーマで再発掘的なオムニバスを出してきた、日本のRhinoのようなレーベル、P-Vineから「ラップ歌謡」のオムニバスが2枚出ます。70年代のディスコ歌謡、80年代のテクノ歌謡、90年代のラップ歌謡だそうです。

ラップ歌謡 [第1弾] フォローしてちょうだいラップ歌謡 [第1弾] フォローしてちょうだい
アーティスト:オムニバス
販売元:Pヴァイン・レコード
(2010-11-03)
販売元:Amazon.co.jp
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ラップ歌謡 [第2弾] あの娘にカセットあげようラップ歌謡 [第2弾] あの娘にカセットあげよう
アーティスト:オムニバス
販売元:Pヴァイン・レコード
(2010-11-03)
販売元:Amazon.co.jp
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ラップ歌謡、80年代から出現し始めましたが、「今夜はブギーバック」や「DA.YO.NE」が流行った90年代に『今夜は”ラップ”ダヨネ。』(1995年)というコンピレーションもありました。

ラップ歌謡について知りたい方は、「ラップ歌謡小百科」をぜひご覧ください。
更に研究したい方はスモール出版から出ている小冊子『ラップ歌謡大百科』がお勧めです。僕も買いました。

タイトルで興味を惹かれてしまったのは、『電子音楽部』。これはFloppyなどが所属するBeat Surfersからレーベル・コンピで、小林写楽、戸田宏武、中野テルヲ、福間創、三浦俊一さん達が一挙に集結しています。

海外ものも二つ紹介しましょう。
Danuel Tateの『Mexican Hotbox』・・・Cobblestone Jazzのキーボーディストらしいですが、アシッド・ジャズ系と思いきや、何だか変てこな魅力があるんです。あえて言えば、ラテン気味のDaft Punkみたいな。タイトル曲「Mexican Hotbox」は現在、無料ダウンロード出来るので、聴いてみてください。

最後は、Mintel Roseの2nd『Atantique』・・・80年代大好きフレンチエレクトロ集団、Valerie、頑張っています。

11月3日:V.A.『ラップ歌謡 [第1弾] フォローしてちょうだい』
11月3日:V.A.『ラップ歌謡 [第2弾] あの娘にカセットあげよう』
11月3日:CORNELIUS『Fantasma』再発;砂原良徳リマスタリング
11月3日:agraph『equal』
11月3日:DAISHI DANCE『DAISHI DANCE remix...2』
11月3日:V.A.『ガールズ・クリスマス・パーティー』
11月3日:Tim Deluxe『Fluid Moments』
11月5日:小西康陽『チェブラーシカ 東京の休日』
11月10日:大貫妙子 & 坂本龍一『UTAU』
11月10日:Perfume『ねぇ』Single
11月10日:平沢進『変弦自在』  
11月10日:Francesco Tristano『Idiosynkrasia』
11月17日:Aira Mitsuki『???(スリークエスチョン)』
11月17日:やくしまるえつこ『COSMOS vs ALIEN』Single
11月17日:V.A.『Christmas Songs』commmons
11月17日:中塚武『ハガネの女-She’s a steely woman!-』
11月17日:FPM『FPMBoot』
11月24日:Clemontine『ANIMETINE-plus ANIME DU BOSSA』
11月24日:ヒゲドライバー『ヒゲドライバー3UP』
11月24日:V.A.『電子音楽部』
11月24日:Danuel Tate『Mexican Hotbox』
11月24日:Minitel Rose『Atlantique』
10月 28日

ボリウッド版「ラジオスターの悲劇」

アジア圏2カ国目はインド。韓国も継続していきますが、インドも並列で始めます。インドをモチーフにした日本のテクノポップなどはありますが、インドとテクノポップってなんだか結びつきそうで、結びつかない。でも、意外な事にインドはテクノポップの影響下に80年代初期からあったのです。独自の解釈で独自の進化(退化?)を遂げたものですが・・・

先ず紹介したいのは、あのBugglesの「ラジオスターの悲劇」のカヴァー。



いや、大っぴらにカヴァーと言っていないので、インスパイアというべきかもしれませんが。曲名は「Koi Yahan Nache Nache」(「Auva Auva Koi Yahan Nache」という表記もあります)。ヒンディー語かなと思って、Google翻訳してみましたが、翻訳不可能でしたが、動画のテロップからすると、「Somebody dance there」という意味なのでしょうか? メロディーはほぼ「ラジオスターの悲劇」で、バックの女性コーラスも「オーオーオーオゥ」と原曲に忠実ですが、アレンジは70年代ディスコ。そこにインド特有の風味が加わって、奇天烈なオリエンタルディスコとなっています。本家「ラジオスターの悲劇」を聴いたインド人は、「Nache Nache」のカヴァーだと思っているのでしょうか?



この曲は、1982年のボリウッド映画「Disco Dancer」から。この映画は突っ込みどころ満載なので、続編もお楽しみに。
10月 27日

Wonder Girlsの「Nobody」とマッシュアップされた曲

Wonder Girlsはネタが多いので続けます。既に紹介した「Tell Me」(80年代後半ユーロビート)も含めてWonder Girlsの曲には時代のモチーフと言うのが強く感じられます。現在、60'sリヴァイヴァルというシリーズ記事を書いており、当初そちらで紹介するつもりだったのですが、彼女達の「Nobody」は60年代モータウンサウンドの見事な再現をしています。この手の曲はあまり時代背景がない人には作れないと思いますが、作者であるパク・ジンヨン氏のバックグラウンドを考えると納得がいきます。彼は1972年生まれで、60年代にリアルタイムで触れていませんが、小学生時代にニューヨークに2年余り住んでおり、90年代も自らR&B系シンガーとして活動しました。その過程で、ソウルのルーツ的存在でもあるモータウンサウンドやガールグループには触れていたのでしょう。

Wonder Girls : The Wonder Years ? Trilogy : Nobody(韓国盤)Wonder Girls : The Wonder Years ? Trilogy : Nobody(韓国盤)
アーティスト:Wonder Girls
販売元:Loen Entertainment
(2008-10-02)
販売元:Amazon.co.jp
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「Nobody」のPVにおいてもトイレで紙が無くて歌えなくなった、韓国版James Brownのような歌手を演じるパク・ジンヨン氏ですが、サウンドだけでなく、Wonder Girlsの5人の衣装、髪型、舞台全てにおいて、こだわりを持って60年代キッチュを貫いています。2009年よりアメリカでの活動に専念しているWonder Girlsが、アメリカでのデビュー曲に「Nobody」を選んだのも、モータウンの本場でもある国で認められようという意志の表れだったのでしょうか? ちなみにビルボードチャートでは76位。大成功とまでは言えませんが、アジア系シンガーとしては、外からの音楽に比較的閉鎖的なアメリカを考えると健闘と言えるでしょう。



「Nobody」には他、バラードやタンゴverなどリミックスもありますが、韓国のDJ HYO(韓流ドラマ「妻の誘惑」など、結構メジャーな仕事もしているアゲアゲ系)が面白いマッシュアップを作っています。基本、トランス・リミックスですが、「I want nobody nobody but you」の部分が「Johnny Johnny move my feet」 に一部差し替えてマッシュアップしています。



マッシュアップされたのは、Lalaの「Johnny Johnny」(1987年)というイタロディスコというかイタリア産ユーロビートです。Lalaは3人組の女子グループだったようです。オリジナルよりもかなりBPMを上げてマッシュアップしているのが分かりますが、確かにサビ部分は見事に被りますね。

johnnyjohnny


10月 26日

ハロウィンコスで活躍する着替スザンヌ

ハロウィンソングを集めるつもりでしたが、クリスマスソングのような訳には行きません。ドイツにハロウィンというのメタル系バンドがいますが、HalloweenではなくHelloween。これはHell(地獄)をもじったようです。映画関連のハロウィンソングもありますが、テクノポップのテーマとはかけ離れそうなものばっかり。

という事で、ハロウィンに似合う怪奇ディスコを紹介します。怪奇ディスコについてはAll Aboutの「超モンスターヒットを生んだ怪奇ディスコ」で詳細にレポートしましたが、タイトルにもあるように、Michael Jacksonの「Thriller」やピンク・レディーの「モンスター」などの文字通りモンスターヒット曲がありますが、Hot Bloodの「ソウル・ドラキュラ」もヨーロッパから波及して、日本でも42万枚を超えるヒットとなりました。

1976年のヒット(映像の制作は1977年のよう)でありながら、PVらしきものもあり、怪しい吸血鬼たちが踊っています。



monsterdisco柳の下のドジョウ的作品も乱発され、日本でも『怪奇ディスコ・サウンド決定盤(All The Hits Of Monster Disco Sounds)』(1976年)という怪奇ディスコ集がリリースされました。

ハロウィンパーティで吸血鬼は人気があるコスチュームなのかと調べてみました。「GoodLuck」というコスチューム&パーティグッズショップを見てみると、スザンヌちゃんが大々的にフィーチャリングされています。いや、ハロウィンだけでなく、「着替スザンヌ」としてコスの女王状態です。意外な所で、スザンヌちゃんは美味しい仕事をしています。

人気ハロウィンコスは女子の場合、悪魔、魔女あたりで吸血鬼(バンパイア)はこの店にはありませんでした。男子コスなら吸血鬼はあります。Michael Jacksonが結構あったのは、スリラー繋がりという事なんでしょうかね。
10月 25日

ハロウィン用Lady Gagaコス

久しぶりにLady Gaga様です。ハロウィンと言えば、コスチューム・パーティ。コスと言えば、Lady Gaga。Lady Gagaのハロウィンコスは売っているのかと調べたところ、Lady Gaga Official StoreにちゃんとHalloween Costumeのコーナーがあるじゃないですか! 値段は$50前後で小物なら$7~15くらいで買えます。ハロウィンコスと言っても、あくまでもLady Gagaコスですから、ハロウィンが終わっても他のパーティにも着用できます。どこまで需要があるかは貴女しだいですけど。なかなか商売上手のGaga様、T-シャツなども豊富に品ぞろえしており、アウトレットものなら$15で買えます。

Official Storeと同じものもありますが、BuyLadyGagaCostumes.comという通販ショップもあります。値段はOfficialよりも少し低めです。こちらの品ぞろえはYouTubeでも紹介されています。



アメリカでは遠すぎるという貴女、日本でも種類は限られますが、アカムスで買えます。パーティに間に合うかは判りませんが・・・ 自分で着るわけでもないのに、こんな事調べている自分に疑問を感じる今日この頃です。
10月 24日

Wonder Girlsの「Tell Me」をインスパイアした曲

音楽世界旅行シリーズ、欧州を中心にやってきましたが、ちょっとアジアに飛んでみたいと思います。韓国の流行音楽はテクノポップというよりもソウル(別にギャグじゃない)~ヒップホップ系が多いです。只今ブレイク中のKARAや少女時代などのK-POPガールズも、コアなテクノポップ的要素は薄いです。Perfumeなどとファン層が被ったり、テクノ~エレクトロと呼ばれているものがありますが、音楽的には別の軸足のダンスミュージックだと思います。

K-POPについて僕はそれほど追っかけているわけではありませんが、K-POPに勢いを感じる一つの理由は、アジア全体をマーケットとして見ている点です。韓国の内需だけでは大きくないが故、中国圏に始まり、日本も完全に射程距離に押さえています。J-POPがアジアに波及していないわけではないですが、現在のK-POPにはそれ以上の積極性と戦略性を感じます。携帯電話だけでなく音楽業界もガラパゴス化する日本? 音楽の場合、携帯ではないので独自の進化をしてもそれはそれでいいとは思いますが、(商業的に大ヒットまで行かなくても)やはり世界で認められる日本の音楽であってほしいです。

K-POPガールズの老舗とも言えるWonder Girlsの古典的なモチーフには、惹かれますね。彼女達が目指したのは日本ではなくアメリカですが、本国、韓国でのブレイクのきっかけとなったのは、「Tell Me」(2007年)。「Tell me,tell me, tell tell tell tell tell tell me」という中毒性があるリフの部分で脳内がぐるぐるする80年代的なディスコ・チューンです。



「Tell Me」はWonder Girlsの生みの親であり、JYP entertainmentの創業者でもあるパク・ジンヨンの作品ですが、John Dixon Mitchellという名前も共同クレジットされています。Mitchellは、Stacy Qの「Two Of Hearts」(1986年)の作者です。発売当初はこれらの配慮はなかったようですが、僕の持っている『Taiwan Special Edition Wonder Girls』には、「Contains a part inspired by “Two Of Hearts”」とあります。

WONDER GIRLS Taiwan Special Edition CD+DVDWONDER GIRLS Taiwan Special Edition CD+DVD
アーティスト:WONDER GIRLS
販売元:Universal Music
(2010-03-05)
販売元:Amazon.co.jp
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Stacy Qを知らない人でも、バブルの時代にディスコに行っていた人はこの曲を聴いた事があるでしょう。基本はユーロビートなのですが、Stacy Qはアメリカ産。まあ日本産ユーロビートも多いですから、特にこの時期、時代はユーロビートだったのでしょう。ビルボードでも3位まで行っています。「Two Of Hearts」のリフも「a-a-a-a-a-I need I need you」と中毒性があります。パク・ジンヨン氏、なかなか目の付けどころがイイ。



Queen of the 80'sQueen of the 80's
アーティスト:Stacey Q
販売元:Thump Records
(2007-02-06)
販売元:Amazon.co.jp
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10月 23日

invisible Future feat. Takeko Akamatsu a.k.a. Craftwife

今日は、Twitterでつながったymさんがやっているinvisible Futureというひとりユニットを紹介します。後で気づいたのですが、彼はテクノポップ・コンピレーション『Techno4Pop Vol.2』にもどこか郷愁がある「New Dawn Calm Time Mix」(iTunes Storeではアルバム『Warehouse Putting Out Tracks』に収録、Mixなしのシングルもあります)という曲で参加しています。



テクノ4ポップ VOL.2テクノ4ポップ VOL.2
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10月27日より『Treasure of voices』という5曲入りアルバムが、iTunesより配信開始されます。既にiTunesでは30曲以上リリース。ルービックキューブ、懐かしい(笑)。

treasureofvoices01. chemical fears
02. オカマダサマー(Noeth Break) feat. 男鎌田真吾
03. Secret Clock feat. wakana
04. Love Has Gone feat. Takeko Akamatsu (a.k.a. Craftwife)
05. 若さのゴースト

エレクトロニカ、ハウス、テクノポップといろんなサウンドが詰まっています。「secret clock」は一見、歌ものハウスかなと思いつつ、Telexみたいな部分もあるのがツボ。でも、Telexの部分は意識的にというわけではないようですねぇ。

以前、All Aboutテクノポップにも登場して頂いたCrafewifeのAkamatsuさんをフィーチャリングした「Love Has Gone」は、彼女にぴったりの曲ですね。

ymさんに「これは、彼女が歌うという前提で作ったのでしょうか?」という質問を投げかけたところ・・・

「Love Has Gone」は元々私が歌ったバージョンがあります。

私、アップルストア札幌にて音楽セミナーを開催しているのですが、その中で坂本龍一さんの電気的音楽講座みたいにこの曲の制作過程を解体して説明していました。「今回の新作リリースにあたり、Craftwifeさんに歌ってもらったらどうなるだろう?」と思って音を送ってお願いしてみたところ快諾していただけたという流れです。

作業はオケを彼女に送り、歌だけをファイルでもらいました。もらったファイルを編集、加工して完成にいたりました。ちなみにCraftwifeは録音作品を残さないポリシーがありまして、今回もクレジットが彼女の本名Takeko Akamatsu名義となっています。Craftwifeの前に"a.k.a."とついているのがギリギリの表現なのです(笑)。
10月 22日

【アイドル対談】しず風はメンバーチェンジできない

先生:tetsuさんのご指名で名古屋のしず風のお話を伺いたいと思います。
今日は全く予備知識がないので、聴き役に回ります。アイドルユニットの名前というよりも、旅館か料亭のような名前ですね〜。エアコンの送風モードのようでもあります。

shizukazetetsu:しず風さんは、ジュニアアイドルで、中学2年生の真野しずくちゃんと中学3年生の立花風香ちゃんの2人組のユニットで、しずくと風香でしず風さんです。

先生:なるほど。ユニット名から、メンバーチェンジをしない決意を感じます。まぁ、名前まで引き継げば、メンバーチェンジは不可能ではないですが・・・

tetsu:(笑)名前そのまんまですから、その指摘は間違いないですね。

先生:公式ページに「コミカルなダンスとおバカなトークを武器としている」とありましたが、トークはどれくらいおバカなんでしょう?

tetsu:あの頃の年代の女の子のユニットって、だいたいグダグダじゃないですか? 地下の世界ではたぶん普通です。最近30分以内のライヴがほとんどなので、トーク少なめ、曲多めです。ダンスはコミカルというか、可愛らしい振付で僕は好きなんですけどね。PVやライヴ映像を見ていただければわかります。
11月3日には昼間に両国でまなみのりさと2マン・ライヴやるので非常に楽しみにしています。Perfumeのドームの日です。

先生:11時半開演ですから、これを見てから、ドームでPerfumeを見ろという事ですかね。
CDのリリースは現在『ドキ☆ドキ パニック/ドッキュンLOVE』だけですね。期待しないで聴いたのですが、「ドキ☆ドキ パニック」はなかなかイイじゃないですか! がんばって作っている感じが出ています。

tetsu:なかなか中学生の曲っぽくていいですよね。ライヴでは、うる星やつらの「宇宙は大変だ」の山本梓バージョンのオケだと思うんですが、カヴァーをしていますし、キテレツ大百科の「はじめてのチュウ」のカヴァーをしています。なかなかそれも良いです。なかなかおっさんホイホイな選曲で素晴らしいです。

先生:PVを見ていると、アイドルというよりも純朴な親戚の小学生(あ、中学生でしたかね)を見ているような気持ちになります。



tetsu:小学生からジュニアアイドルをやってるだけあって、グラビア系のDVDも結構やってるので、僕自身は本人自体に純朴というイメージは全くないですが、このPVはほんとにそう見えますね。実際、物販とかで話しても普通の中学生ですよ。東京の大手事務所のプロ魂を植え込まれた同世代のアイドルから比べればさすがに純朴かもしれませんが・・・

先生:こちらのしず風のライヴ画像ですが、一緒に出てくるのは同じ事務所の「絆」という3人組アイドルですね。絆、面白い、空手ダンスだ!



tetsu:特にこのオープニングが、絆がいることによって非常にアガるんですよ。結構カッコイイんです。ほんと、しず風さん良いので是非ライヴ行ってみて下さい。

先生:名古屋は人口も多いし、独自の文化を育んでいそうですから、まだありそうですね。次のご指名は?

tetsu:次は、以前All Aboutでも先生がインタヴューしていた原奈津子さんです。

先生:ハラハラ原奈津子さんですね。
10月 21日

Tommy heavenly6のハロウィン・ソング

もうすぐハロウィンですね。正式には、カトリックの諸聖人の日のイヴとなる10月31日となります。キリスト教の行事だと思っていたのですが、起源はケルト人が魔よけを行う収穫感謝祭で、キリスト教の国だから必ずしも行われる行事ではないようです。クリスマスソングやバレンタインにちなんだ曲は結構な数に及びますが、ハロウィン・ソングってなかなか思い浮かびませんね。そんなかわいそうなハロウィンのために、ハロウィンにちなんだ曲、及びハロウィンに似合う曲を紹介します。ただの怪奇系ソング特集になるかもしれませんが・・・

比較的最近の曲から行きましょう。テクノポップ的にはTommy february6の方なんですが、やはりハロウィンですから悪い子のTommy heavenly6の「Lollipop Candy BAD Girl」(2006年)を紹介します。トミヘヴとしての2ndアルバム『Heavy Starry Heavenly』(2007年)やベストアルバム『Gothic Melting Ice Cream's Darkness "Nightmare"』(2009年)にも収録されていますが、シングルには、10月31日に因んで、10分31秒に渡るヴァージョンが収録されています。長さ的にはプログレです。この曲に関しては、川瀬智子作品としてはベスト3に入れたいです。基本はハードロックですが、マーチとワルツを取り込んで展開して行く曲の構成は、10分という長さを見事に克服しています。

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アーティスト:Tommy heavenly6
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アーティスト:Tommy heavenly6
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PVもロングとショート・ヴァージョンがあり、川瀬智子さん自ら監督。もちろん、ハロウィンのトレードマークのかぼちゃ君(ジャックランタン)、魔女、妖精などが出てきますが、彼女らしい、アイスクリームやケーキやキャンディーなどのモチーフも使われています。イメージ的にはハロウィン映画としても有名な「The Nightmare Before Christmas」のTim Burtonの世界です。PVには後半部に、良い子でメガネっ子のトミフェブとも共演。

10月 20日

サンプリングネタとなったThe Maisonettes

The Maisonettesというグループをご存知でしょうか? エレクトロポップと言っていいでしょうが、The Buggles、New Musik等にも通じる、The Beatlesを継承するモダンポップと60年代キッチュを兼ね備えています。Rah Bandが好きな人にもお勧めです。と言っても、女性が主役ではなく、女性はバックボーカルだけなので、ガールポップの系譜からは外れてしまいますけど。そんなことはどうでもいいほど、The Maisonettesはノスタルジックに素晴らしい。

彼らの代表曲は、モータウンmeetsテクノポップな「The Heartache Avenue」(1983年)。英国では7位というスマッシュヒットとなりましたが、同時に一発屋的な認識もされています。でも、他の曲の出来が悪い訳では決してなく、ただヒットしなかっただけです。でも、この時代、英国のシングルチャートというのは、素晴らしい曲がいっぱいだったと・・・ バックコーラスとしてPVにも登場する二人のおねえちゃん(ジャケにもちゃんと写っています)もメンバーなのですが、彼女達は歌に問題があったため、実際のスタジオレコーディングでは別の女性が歌いました。ここはやはり、ルックス重視ですかね。



リードヴォーカルのLol Masonは元City Boyという英国モダンポップ系のバンド出身。「10ccを凌ぐとさえいわれる都会派ロック」が日本での売り出し文句でした。City Boyもコーラス重視だったので、その部分はThe Maisonettesにも引き継がれたようです。

「The Heartache Avenue」は後にUKのヒップホップ系のグループ、Roll Deepによって「The Avenue」というタイトルで2005年にサンプリングされています。サンプリングと言っても、The Maisonettesの「The Heartache Avenue」の上にラップを被せただけに聴こえます。名曲再発掘としては評価しますが、これで、英国11位っていうのは、如何なものかと・・・



彼らの集大成とも言える『Heartache Avenue: The Very Best of the Maisonettes』(2004年)には、他にもBeatlesっぽい「Lessons In Love」、60’sな「Where I Stand」、泣かせるバラード「Roni Come Home」など一発屋なんて呼ばせたくない名曲を残しています。

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アーティスト:Maisonettes
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10月 19日

マリのピンクのラヴ・ソング

Tracy Ullmanと負けず劣らず、60'sリヴァイヴァル系歌姫の中で好きなのがMari Wilson。トレードマークは、ビーハイヴ(ハチの巣)。ビーハイヴは、アメリカのニューウェイヴ・バンド、The B-52'sのトレードマークでもありますが、このヘアスタイルがB-52ストラトフォートレス爆撃機のノーズの部分に似ているため、B-52という呼び方もされていました。ビーハイヴは、「ティファニーで朝食を」のAudrey Hepburn、60年代の歌姫Dusty Springfieldなど、60'sキッチュの象徴でした。Mari Wilsonのビーハイヴは本物で、The B-52'sのはかつららしいです。

Mari Wilsonは奇才Tot Taylor(正確には彼のお兄さん)が設立した60'sキッチュなCompact Organizationからデビュー。Pizzicato Fiveの小西康陽氏もCompactの会員でした。Compactからは、『A Young Person's Guide To Compact』(1982年)というレーベル・コンピレーションがリリースされています。元々のLPは2枚組ですが、後に1枚にまとめたCDも英国盤と日本盤(WAVE)がリリースされました。この2枚のCDは微妙に収録曲や曲順が違います。

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彼女が1982年にリリースした「Just What I Always Wanted(マリのピンクのラヴ・ソング)」は、英国で8位というスマッシュヒットとなりました。邦題は意味不明なほどにクリエイティヴ! この曲は、Teddy Johnsonが書いたものですが、プロデューサーはNew MusikのTony Mansfield。5分を超える12インチ・ヴァージョンもありますが、この時代のものは、インスト部分が長いエクステンド・ヴァージョンに過ぎません。まぁ、それはさておき、この曲は、Mariのソウルフルなヴォーカル、ベースとなったモータウンサウンド、Tonyの絶妙なテクノポップなアレンジが、三位一体となった名曲です。



Tony Mansfieldがメインのプロデューサーとなって製作された『Showpeople』(1983年)では、他にも「Wonderful To Be With You」「Are You There With Another Girl?」「Beware Boyfriend」など他にも泣きそうにいい60’sキッチュなテクノポップが揃っています。

ショウ・ピープルショウ・ピープル
アーティスト:マリ・ウィルソン
販売元:バウンディ
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90年代に入ってアルバム『Rhythm Romance』(1991年)をリリースしましたが、残念なことにエレクトロから離れジャズ寄りのスタンダードなサウンドとなりました。その後長らく活動を休止していましたが、『Dolled Up』(2005年) 、『Emotional Glamour』(2008年)とゼロ年代に復活を遂げています。
10月 18日

Susan Boyleになりきったりするお茶目なTracy Ullman

新しいシリーズを始めます。80年代、ニューウェイヴの時代に一つの傾向としてあったのが、60年代サウンド、特にガール・グループやキューティズ的なモノへの回帰現象がありました。60年代というのは、ボク自身、生息はしていましたが、小さすぎたので、あまり原体験としての記憶ありません。60年代はポップス黄金時代・・・なんとなく60年代的なモノへの憧れは潜在的にあったのでしょう。ということで、ここで扱うのは60年代のポップではなく、60年代への憧れを込めた80年代以降のポップだと解釈してください。80年代以降、現在においてもその流れを汲んだ音楽は脈々と続いています。

シリーズの初めを飾るのは、Tracy Ullmanです。MTV(いや、当時日本で見ていたのは、Sony Music TV)の時代にニューウェイヴ系に混じって、彼女の曲は流れていました。この手のリヴァイヴァルものは、それほどテクノでもニューウェイヴでもないのですが、同じ部類のものとして受け止められていた感があります。YMOを聴きつつも大瀧詠一を聴く気分。初めて、彼女の「They Don't Know(夢みるトレイシー)」(1983年)を聴いた時、なんて素敵な曲なんだろうと素直に感じました。PVがさらに素敵さに拍車をかけます。60’sキューティな装いのTracy。Bay City Rollersネタなども出てきます。青春時代とその後のやさぐれた感じも、流石喜劇女優のTracyはばっちり演じてくれます。終盤のドライヴのシーンでは、な、な、なんと、Paul McCartneyが彼氏役として登場します。まだ、若いですね〜Paul。



当時は知らなかったのですが、これはKirsty McCollが1979年にリリースしたカヴァー曲。こちらも本国、英国ではそこそこヒットしました(7位)が、Tracyのカヴァーは英国(2位)だけでなく、ビルボードチャートでも8位と大健闘。Tracyの方が、ドリーミーでPhil Spectorサウンド化しています。でも、ちょっとやるせないKirstyのヴァージョンも大好きですけどね。

意外なのですが、この「They Don't Know」をカヴァーした日本人は、BaBe。彼女達のデビュー・シングルとしてMichael Fortunatiのカヴァー曲『Give Me Up』(1987年)にカップリングされています。邦題は、「夢みるトレイシー」ではおかしいので、「哀しみは朝の雫のように」となっています。

話はTracyに戻します。英国で「They Don't Know」の前にリリースされたデビュー・シングル『Breakaway(涙のブレイク・アウェイ)』も全英4位とヒット。オリジナルはIrma Thomasの『Wish Someone Would Care』(1964年)のカップリングという渋いセンス。その後、Beryl Marsden、Jackie DeShannonなどもカヴァーしており、60年代への憧憬が如実に表れた曲です。



歌手Tracyのキャリアは2枚のアルバム『You Broke My Heart in 17 Places(夢みるトレイシー)』『You Caught Me Out(ハ〜イ! トレイシー)』(1983年)のみで、その後、複数のベスト・アルバムがリリースされています。

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現在も英国人独特のちょっと毒のあるキャラクターで女優として活躍し、最近はなりきりSusan Boyleとかやっています(似てる〜)。日本のTracy Ullmanって誰だろう? 清水ミチコや友近あたりですかね。

プロフィール

shikata

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四方宏明
テクノポップを中心としたレコード蒐集癖からPOP ACADEMYを1997年になんとなく設立。2001年よりAll Aboutにてテクノポップのガイドを担当してます。Twitterで更新のお知らせ中。

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