四方宏明の“音楽世界旅行”〜Around the world

世界中のテクノポップ〜ニューウェイヴ系音楽を紹介。

2012年03月

前回紹介したPrincess Chelseaも在籍し、Lil’ Chief Recordsからの最初のアーティストであるThe Brunettesを紹介します。ジャケやPVに登場する主要メンバーは、Jonathan BreeとHeather Mansfieldの男女2人組。ちなみにプロフィールを見ると、二人はformer coupleと書いており、以前は付き合っていたけど、別れても一緒に活動をしている、Eurythmicsのような状態。また、Jonathanは、Lil’ Chiefの創設者の一人でもあります。

1998年に『Mars Loves Venus EP』が初リリースで、その後はLil’ Chiefから4枚のフルアルバムをリリースしています。

最近の作品をチェックしてみました。Subpopからもリリースされた3枚目のアルバム『Structure & Cosmetics』(2007年)からの「If You Were Alien」は、オリエンタル風モダンポップ。



Structure & CosmeticsStructure & Cosmetics
アーティスト:Brunettes
販売元:Sub Pop
(2007-08-07)
販売元:Amazon.co.jp
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現在のところ、最新アルバムとなる『Paper Dolls』(2009年)では、エレクトロポップ度がアップ。アルバム収録の「Red Rollerskates」は、キッチュなCut Copy(オーストラリア)って感じ。Heatherもかわいい。



Paper DollsPaper Dolls
アーティスト:Brunettes
販売元:Lil' Chief Records
(2010-02-02)
販売元:Amazon.co.jp
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The Brunettes

Perfumeの4月11日発売のニューシングル『Spring Of Life』・・・最初タイトルだけを知った時、「季節に合わせた爽やかな春の歌ね。平成のキャンディーズの「春一番」のイメージ?」くらいの印象しか持ちませんでした。

Spring of Life (初回限定盤)(DVD付)Spring of Life (初回限定盤)(DVD付)
アーティスト:Perfume
販売元:ユニバーサルJ
(2012-04-11)
販売元:Amazon.co.jp
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Spring of LifeSpring of Life
アーティスト:Perfume
販売元:ユニバーサルJ
(2012-04-11)
販売元:Amazon.co.jp
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KIRIN氷結のCMに使用されているこの曲、CMを見ても・・・うん、良いんだけど、普通に良いという印象。



しかしながら、このTeaserを見て、「何これ?」・・・CMの曲とは全然違う!みんなマンマシーン(ガールマシーンかな)。近未来型テクノポップのPerfumeが戻ってきた!と年甲斐も無く興奮しました。あ〜ちゃんの動きなんかKraftwerkの孫娘。



昨日、何時頃か知らないけど、ついにショートヴァージョンのPVが公開されました。イントロは本音を言えば、Teaserのエレクトロなサウンドから繋げて欲しかったですが、今回PVの完成度が高い。単純に僕の趣味というのも歪めませんが、近未来的テクノロジカルなモチーフで弾けています。電気仕掛けのマリオネットのように踊るPerfume・・・ヤラレタ! PerfumeのGlobal Siteも路線的に近いですね。



このコスを自作して挑戦する女子が現れるのでしょうか?(希望) もし、する人がいたら、ぜひ取材させてください。

オセアニアに行きましょう。オーストラリアには結構、好きなアーティストがいますが、今回はニュージーランド。人口は427万人で、羊は3000万頭以上います。以前はもっと羊がいましたが、土地の涸れや牛の酪農への転向が理由だそうです。

ニュージーランドは小国ですが、Split Enz、Mi-Sex、ザイン・グリフ(Zaine Griff)といったアーティストを輩出しています。ニュージーランドの首都はウェリントンですが、一番大きな都市は人口約130万人のオークランド。オークランドには、インディーシーンもあり、今回紹介するのは、Chelsea Nikkelのひとりプロジェクト、Princess Chelsea。

彼女の曲の中でも、YouTubeで一番多く視聴されているのが、「The Cigarette Duet」。ちょっとだけよ言いながら、やめられない煙草の歌。デュエットの男性の相手は、多分ですが、同じレーベルのThe Brunettesの男性(次に紹介します)。PVの最後には、「2010年、ニュージーランドで420組以上のカップルが喫煙に関わる問題で別れた」とのテロップが流れます。僕も禁煙は2回しています(ということは、2回失敗しました)。元々エレクトロポップ系バンドで活動していたPrincess Chelseaは、クラシックのピアニストでもあり、ドリーミィーなオーケストラルポップとしておススメします。



アルバム『Lil' Golden Book』のディズニー風ジャケも素敵(ちょっと本人とは違うけど・・・)!

Lil' Golden BookLil' Golden Book
販売元:Lil' Chief Records
(2011-09-07)
販売元:Amazon.co.jp
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Princess Chelsea

アルバムに未収録ですが、The Beatlesの「And I Love Her」やWhite Townの「Your Woman」のカヴァーをしています。Lil’ Chief Recordsでストリーミングおよび購入もできます。White Townの「Your Woman」は実は僕が好きな曲で、カヴァーすること自体が渋い。こちらはセッション版。

今度は、サウンド的にチルウェイヴど真ん中のサンフランシスコ出身のBlackbird Blackbird。何故か、名前が反復していますが、80年代には結構いました。有名どころでは、Duran Duran。他にもTalk Talk、CaVa CaVa、Allez Allez、Humpe Humpe、President President、The Theなど。日本だったら、Princess Princess! ちなみにBye Bye Blackbirdという名前から改名したようです。ちなみに「Bye Bye Blackbird」というスタンダードナンバーがあり、1926年にGene Austinが歌い、その後も様々なアーティスト達がカヴァーし、最近ではPaul McCartneyが、アルバム『Kisses On The Bottom』に収録しています。

Blackbird Blackbirdは、Mikey Sandersのソロプロジェクト。チルウェイヴ系の特徴としては、ソロであってもバンド名(プロジェクト名)をつけるのが一般的です。アルバム『Summer Heart』(2011年に日本盤も発売)に収録の「PURE」は、僕の中ではチルウェイヴど真ん中・・・アンビエントなMy Bloody Valentineのような幻想的なトラック。抑揚がない曲なのですが、映像を見ていると不思議に引き込まれます。



サマー・ハートサマー・ハート
アーティスト:ブラックバード・ブラックバード
販売元:PLANCHA
(2011-03-02)
販売元:Amazon.co.jp
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Blackbird Blackbirdはリミックス仕事も多く、以前紹介したフィンランドのReginaや他チルウェイヴ系のリミックスをしています。

音楽世界旅行では、基本的に国ごとに紹介していますが、世の中はどんどんフラットになっているのを実感します。今回、紹介するBrothertigerは、最初聴いた時、イギリスだと感じましが、アメリカはオハイオ州の出身。チルウェイヴ系にもされたりする兄虎君(Brothertigerのつもり)ですが、このキラーチューン「Lovers」を聴く限り、胸キュン系エレクトロポップ。あえて言えば、明るいチルウェイヴ(?)・・・いや、それって辛くない明太子みたいな。PVも黒タイツのお姉さんが脈絡も無く、でも80年代っぽく(フランスのValerieの懐古的センスに近い)登場しています。



「Lovers」は、細川拓久真によるAvec Avecによるリミックスもございます。



この系統としては珍しく、日本盤として『Golden Years』もリリースされており、Avec Avecリミックスなどの6曲分のダウンロード・クーポンも付いてきます。

Golden YearsGolden Years
アーティスト:Brothertiger
販売元:melting bot
(2011-12-22)
販売元:Amazon.co.jp
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Brothertiger

前回紹介したWashed Outの「You and I」でゲストヴォーカルとして参加したのは、Caroline Polachek。それって誰って感じでしょうが、彼女とPatrick Wimberly(もう一人いましたが、既に脱退)のグループが、NYブルックリン出身のChairlift。

彼らの「Bruises」(アルバム『Does You Inspire You』に収録)は、iPod nanoのCMでも使われ、こで一気に知名度が上がりました。 過去、スウェーデンのCaesarsの「Jerk It Out」、Daft Punkの「Technologic」やrinoceroseの「Cubicle」なども使われました。

この曲は、Passion Pitのリミックス版もあります。



また、ChairliftもPassion Pitの「To Kingdom Come」でリミックス返しをしています。他にも、Phoenixの「Fences」のリミックスもしています。

こちらは、最新アルバム『Something』からの「Amanaemonesia」。チルウェイヴ系とされるChairliftですが、Passion Pitともに限りなく今のエレクトロポップだと感じます。踊っているのは、Carolineちゃんのようですが、PVはタイツファンにもおススメ(笑)。同アルバム収録の「Wrong Opinion」もストライク!



SomethingSomething
アーティスト:Chairlift
販売元:Columbia / Dmz
(2012-01-24)
販売元:Amazon.co.jp
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ダズ・ユー・インスパイア・ユー(期間生産限定盤)ダズ・ユー・インスパイア・ユー(期間生産限定盤)
アーティスト:チェアリフト
販売元:SMJ
(2009-10-07)
販売元:Amazon.co.jp
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Chairlift

Washed Outを初めて聴いたのは、『Kitsune Maison Compilation 9: The Cotton Issue』に収録されていた「Belong」。現在では、チルウェイヴの代表選手的存在のWashed Outです。その頃はそんなジャンル用語もまだ一般的ではなかったですが、なんだか耳に残る曲でした。PVでは、それほどダンストラックでもない曲にあわせてスパッツをはいたエアロビお姉さんが脱力感たっぷりに踊っています。



Kitsune Maison Compilation Vol. 9Kitsune Maison Compilation Vol. 9
アーティスト:Kitsune Maison
販売元:Kitsune
(2010-04-27)
販売元:Amazon.co.jp
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エレクトロポップがスパッツだとしたら、チルウェイヴはレギンスみたいなもんでしょう。スパッツは80年代に流行りましたが、基本的に同じものが名前を変えることでファッション性をもち、現在レギンスとして復刻されています。チルウェイヴにもそれに近いものを感じます。あえて言えば、チルウェイヴはよりドリーミーでちょっとサイケデリック。4ADのCocteau Twinsなどのドリームポップ系の雰囲気があります。

Washed Outは、本国アメリカでもそこそこの成功を納め、最新アルバム『Within and Without』(2011年)は26位まで行きました。こちらは、シングルもリリースされている「Eyes Be Closed」。



ウィズイン・アンド・ウィズアウトウィズイン・アンド・ウィズアウト
アーティスト:ウォッシュト・アウト
販売元:よしもとアール・アンド・シー
(2011-07-06)
販売元:Amazon.co.jp
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アモール・ファティアモール・ファティ
アーティスト:ウォッシュト・アウト
販売元:よしもとアール・アンド・シー
(2012-01-11)
販売元:Amazon.co.jp
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Washed Out

Passion Pitがリミックス仕事をした曲を調査していると、結構いろいろやっています。有名どころでは、Katy Perryの「California Gurls」、Beastie Boysの「Make Some Noise」など。

そんなことをしている内に偶然見つけたTegan and Saraは、カナダのカルガリー出身のバンド。冬季オリンピックがあった場所ですね。Rebecca & Fionnaとは違い、顔がよく似ているな〜と思ったら、双子です。ちなみに二人とも同性愛者であることを公言しています。1999年に結成されたバンドで、既に6枚のスタジオアルバムをリリースしているベテラン。レーベルは、ニール・ヤング(Neil Young)のVapor Records。

サウンド的には、インディーロック系ですが、曲によってはとってもポップなセンスが光ります。その代表が、アルバム『Sainthood』(2009年)に収録の「Alligator」。



ちなみにPassion Pitがリミックスをするとこんな感じ。オリジナルもいい曲ですが、流石Passion Pit、跳ね上がるような仕上がりです。



SainthoodSainthood
アーティスト:Tegan & Sara
販売元:Sire / London/Rhino
(2009-11-02)
販売元:Amazon.co.jp
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こちらは、ライヴと映像DVDを収録した最新盤『Get Along』(2011年)。

Get AlongGet Along
アーティスト:Tegan & Sara
販売元:Warner Bros / Wea
(2011-11-22)
販売元:Amazon.co.jp
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Tegan and Sara

All Aboutの「USエレクトロ・インディーポップ」としても紹介しましたが、 アメリカのインディーシーンから2008年頃に現れたのが、Passion Pit。この辺りから、アメリカのインディーズが面白くなってきます。現在のチルウェイヴ(Chillwave)や グローファイ( Glo-Fi)に通じるものがあります。

彼らのデビューEP『Chunk Of Change』(2008年)に収録された「Sleepyhead」には、ハマりました。フロア向けではなく、でもエレクトロニカでもなく、懐古的なエレクトロポップ(それはそれでいいのですけど)でもない。



デビューアルバム『Manners』(2009年)にもこの「Sleephead」は収録されていますが、「The Reeling」もPassion Pitの魅力を語る上で外せない曲でしょう。メロディーが美しい、でもそれをひけらかさない巧妙な曲。PVのセンスもよし!



この曲は、日本盤では、中田ヤスタカのリミックス版も収録。Passion Pitのメンバーは、capsuleやPerfumeのファンであることを公言しており、これは納得のコラボです。Perfumeのリミックスとかしてほしいです。



!マナー(期間生産限定盤)!マナー(期間生産限定盤)
アーティスト:パッション・ピット
販売元:SMJ
(2009-10-07)
販売元:Amazon.co.jp
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僕の音楽世界旅行はかなり偏っています。Lady Gagaネタとは書きましたが、音楽大国アメリカを扱った記事は意外と少ない。でも、アメリカの音楽が嫌いな訳ではないです。ということで、反省しながら北米特集をします。でも、偏った北米特集。

アメリカの新鋭アーティストの中で、一番ガツンと来たのが、Skrillex君。Shrillex君、元々From First To Lastというロックバンドのメンバーとして歌ったりしていたのですが、声帯を痛め脱退。聴いてみましたが、僕にとってはインパクトに欠けるバンド(ごめんなさい)。

バンドの中にいるよりも一人になって才能が開花するパターンが、Shrillex君。「Rock n Roll (Will Take You to the Mountain)」のPVに出てくる彼を見てください。アメリカ人の割には小柄で、アシメトリーな髪型と黒縁メガネが微妙にお茶目です。アニメのキャラになっても人気が出そう。



曲としてのインパクトが一番強いのが、「First Of The Year (Equinox)」。The Prodigy + DE DE MOUSEが一緒になって凶暴化したダブステップXエレクトロみたい。映像は、ドリュー・バリモア(Drew Barrymore)が出ていた映画『Firestarter』を彷彿とさせます。



売れ筋からのリミックス仕事も多く、グラミー賞でも3部門受賞。きゃりーぱみゅぱみゅのリミックスとかしてほしい。

Scary Monsters & Nice SpritesScary Monsters & Nice Sprites
アーティスト:Skrillex
販売元:Big Beat / Wea
(2011-07-11)
販売元:Amazon.co.jp
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More Monsters & Sprites Ep
アーティスト:Skrillex
販売元:Big Beat / Wea
(2012-01-17)
販売元:Amazon.co.jp
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Bangarang EpBangarang Ep
アーティスト:Skrillex
販売元:Big Beat / Wea
(2012-01-24)
販売元:Amazon.co.jp
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今までもエストニア版Lady Gagaとか同様のタイトルをつけた覚えがありますが、まぁ解りやすい比喩なので許してください。前回、紹介した サリー・シャピロ(Sally Shapiro)のプロデューサーの Johan Agebjornは、ソロとしても活動。

今まで4枚のアルバムをリリースしていますが、最新のアルバム『Casablanca Nights』(2011年)は、サリーちゃん等のゲストヴォーカルを迎えたエレクトロポップな作品。ここで「The Last Day Of Summer」を歌っているのが、Queen Of Hearts。Queen Of Heartsと言えば、「不思議の国のアリス」にいた意地悪な「ハートの女王」です。うん、出で立ちもハートの女王然としています。ほんとに意地悪かどうかは知りませんけど・・・



Casablanca NightsCasablanca Nights
アーティスト:Johan Agebjorn (Sally Shapiro)
販売元:Paper Bag
(2011-05-10)
販売元:Amazon.co.jp
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Casablanca Nights - Johan Agebjorn

Queen Of Heartsはソロとしてミニアルバム『The Arrival』(2011年)をJohanのプロデュースでリリースしています。先日紹介したThe Sound Of Arrowsも参加しています。「Black Star」は、サウンド的にはShrillexがミックスしたLady Gagaみたいな。PVは、Katy Perryの「E.T.」に似ているという意見もあります。



thearrivalThe Arrival - EP - Queen of Hearts

サリー・シャピロ(Sally Shapiro)を知った時、スウェーデン人だとは思いませんでした。響きがスウェーデンっぽくない。調べてみると、ユダヤ人系の名前だそうです。でも、この名前は芸名で、本名は未公開。

Johan Agebjorn(ヨハン・アゲビヨルンって読むの??)のプロデュースでアルバム『Disco Romance』(2006年)にデビュー。

Disco RomanceDisco Romance
販売元:Orchard
(2007-10)
販売元:Amazon.co.jp
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PVにもなった「Hold Me So Tight」は、脱力系イタロディスコ。サリーちゃん、決して歌唱力がある人ではないのですが、フレンチウィスパーに近い味があります(笑)。



クリスマスソング「Anorak Christmas」という曲もありますが、フレンチエレクトロ系ValerieのAnoraakの「Don’t Be Afraid」という曲でゲストヴォーカルとして参加したのは、偶然だと思いますけど。

セカンド・アルバム『My Guilty Pleasure』(2009年)では、イタロディスコ路線からより本来のスウェーデッシュな趣に移行しています。

My Guilty PleasureMy Guilty Pleasure
アーティスト:Sally Shapiro
販売元:Permanent Vacation
(2009-08-25)
販売元:Amazon.co.jp
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こちらは、「Miracle」のPV。何故かサリーちゃんは登場せず、ヘッドフォンをつけた中国人らしきカップルを起用。

rememberingthefutureスウェーデン特集ということで外せないのが、NASA。NASAは、1983年にデビューしたPatrik HenzelとMartin Thorsの二人からなるユニット。N.A.S.A.という紛らわしいバンドもいますが、こちらは違うので間違えないように。1998年にベスト・アルバム『Echoes Down The Hall』をリリースして以来、ほぼ休止状態だったのが、1999年にアルバム『Remembering The Future』を引っさげて、突如復活。タイトルからの想起できますが、近未来が詰まったテクノポップの金字塔的アルバム。ロシアンアバンギャルド風のジャケも最高!

テクノポップが好きな人には、おススメの捨て曲なしのアルバム。New MusikすなわちTony Mansfieldが好きなら、絶対的に一家に一枚のアルバム。音の質感がビリビリ来ます。知る人が少ないNASAですが、好きになった人は絶賛し、ほぼ信者になります。そのひとり、玉社長は複数のCDを購入して、布教活動をしていました。僕もNASAにメールを書いて、スウェーデンに行く計画をしていたのですが、未だに実現に至っていません(メールはしたんだけど・・・)。

こちらは、「Back To Square One」のPV。



オリジナルのリリースでは、11曲入りだったのが、なんとiTunesでシングルのみに収録だったミックス(「They Call Her Love」はNew Mix)も収録し17曲入りDeluxe Editionとして登場! あなたも信者になりませんか?

Remembering the Future (Deluxe Edition) - NASA

こちらでも紹介!
スウェーデンのNASA (All Aboutテクノポップ)

Lady Gagaは、なかなか渋いリミキサー起用していますね。Space Cowboy、Pet Shop Boys、Stuart Priceなどの大御所はもとより、既に記事を書いたFrank Musik、最近来日したFoster The People、いずれ紹介するつもりのShrillexや、今回紹介するThe Sound Of Arrows。



Alejandro (The Sound of Arrows Remix) - The Remix

スウェーデン特集ということで、今回はThe Sound Of Arrows。スウェーデンは、イェーヴレ(Gavle)という町からやってきたStefan StormとOskarとGullstrandからなる2人組。最近、よく聞くチルウェイヴ的な部分もありますが、基本、エレクトロポップ。また、チルウェイヴについては書くつもりですが、微妙なジャンルです。Pet Shop Boysあたりをたとえに紹介されたりしていますが、メランコリックな部分はOMDの方が近いかな。

デビュー・アルバム『Voyage』に収録の「M.A.G.I.C.」は、Justiceの「D.A.N.C.E」に触発されて作ったら、OMDみたいになったという感じ。ロケはスペインで、大人たちが消えてしまった、(大人には)ちょっと怖いおとぎ話です。やっぱり子供が主役というのは、ずるいけど素敵。



VoyageVoyage
アーティスト:Sound of Arrows
販売元:Skies Above
(2011-10-31)
販売元:Amazon.co.jp
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Voyage (Bonus Track Version) - The Sound of Arrows

luminaryonesRebecca & Fionaの続きです。最近、森ガールって、どうなんでしょう? 森ガールが好きなのは、北欧系のファションらしいですが、森ガールをたぶん知らないであろうスウェーデン人が作ったPVが、かなり森ガール。

彼女たちの「Luminary Ones」のPV、森らしき所で撮られています。森ガールは、大胆にも池の名から出てきます。これでは沼ガール。音的にも、エレクトロは抑えめのドリーミーなチルウェイヴで森ガール向け。



彼女たちは曲によってかなり表情が変わります。アメリカ西海岸のハウス系の大御所、Kaskadeとコラボしたのが、「Turn It Down」。こちらはアゲアゲのエレクトロ。



Kaskadeの最新アルバム『Fire & Ice』にも収録。
Fire & IceFire & Ice
アーティスト:Kaskade
販売元:Ultra Records
(2011-11-08)
販売元:Amazon.co.jp
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iTunesでシングルもあります。
Turn It Down (Remixes) [with Rebecca & Fiona] - EP - Kaskade & Rebecca & Fiona

久しぶりに北欧の旅に出ます。以前、フィンランドとエストニア(ここも文化的には北欧!)については、実際に行く機会があったので、特集をしましたが、今回はスウェーデン。スウェーデンについては、RoyksoppともコラボしたテクノカットのRobynちゃんについて書きましたが、先ずご紹介するのは、Rebecca & Fiona。

この二人は元々DJチームで、テレビのリアリティーショーにも登場し、本国で人気を博しました。こちらは初回のエピソード。



iloveyouman二人とも芸能一家で、ピアニストの父と女優の母を持つRebecca Scheja(デビューアルバム『I Love You Man』のジャケの右)は女優としても活躍。父がミュージシャンのFiona Fitzpatrick(左)は、クライミングのジュニア・チャンピオンでもあります。僕の知っているスウェーデン人は大きいのですが、二人とも小柄に見えます。

おすすめの曲は、「Jane Doe」。Jane Doeとは、裁判文書などで用いる身元不明の女性の仮名。 山田花子みたいなものでしょう。 男性の場合は、John Doe。Robynの前座をしていただけあって、エレクトロなダンスナンバーに仕上がっています。映像もガーリーで、バニラビーンズが目指していた北欧の風を感じます。

30周年を迎えた野宮真貴さんが、1月20日のNHK BS 1「エルムンド」に出演されていました。Facebookでそれを知り、見ていたのですが、ブラジルのPato Fuとともに台湾の渋谷系として紹介していたWon Fu(旺福)。なんか、名前も似ていますね。

結構息の長いバンドで、結成されたのは1998年。現在までに5枚のアルバムを台湾でリリースしています。現在のメンバーは、小民、 推機(Twiggy)、 瑪靡(Mami)、肚皮の4人。日本盤(日本語ヴァージョンもあり)もリリースされており、2010年にはJAPAN TOURもしています。

青春舞曲~モダーン・モンスーン・グルーヴィン!!~青春舞曲~モダーン・モンスーン・グルーヴィン!!~
アーティスト:旺福
販売元:YOUTH
(2007-09-19)
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愛がいっぱい(Won fu Loves You)
アーティスト:WON FU
販売元:YOUTH INC.
(2010-02-10)
販売元:Amazon.co.jp
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Won Fu、ファッション的にはモッズ系および60’sです。サウンド的にもイギリスのモッズというよりも日本のGS的な部分と渋谷系がうまく折衷されています。やはり代表曲として見てほしいのは、「天天天天(エブリデイ・ワウ・ワウ)」。



日本のモッズ系バンドの代表とも言えるTHE COLLECTORSの加藤ひさしさんが、こちらで詳しく書かれています。2011年には、加藤さんもメンバーであるKotaro and The Bizarre MenとWon Fuがタッグを組んで、スプリット・アルバム『TEISCO GRAND BIZARRE!』をリリースしています。こちらはその中の1曲、加藤さんが日本語訳詞をした「珈琲戀曲〜コーヒーラブソング〜」。 渋谷系だけでなく、ネオGSが好きな人にもオススメ!



TEISCO GRAND BIZARRE!(テスコ・グランド・ビザール!)TEISCO GRAND BIZARRE!(テスコ・グランド・ビザール!)
アーティスト:Kotaro and The Bizarre Men(コータロー・アンド・ザ・ビザールメン)
販売元:WONDER GIRL RECORDS
(2011-10-19)
販売元:Amazon.co.jp
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