四方宏明の“音楽世界旅行”〜Around the world

世界中のテクノポップ〜ニューウェイヴ系音楽を紹介。

2012年06月

たぶん、現時点でタイのシンガーとしては一番日本で認知度が高いと思われるのが、Neko Jump。名前からしても、日本を意識しています。所属もタイの最強アイドル系レーベル、RSのKamiKaze。KamiKazeについてはまた後ほど解説します。

タイ人は本名が長過ぎるので、みんなチューレン(ニックネーム)で紹介しますが、ヌーイ(意味はバター)とジャム(そのまま)の現在22歳の双子姉妹ユニット。タイでのデビューは2006年で、『Poo』で2009年に日本上陸しています。アニメ『あにゃまる探偵キルミンずぅ』のオープニング曲にも使用されたこの曲、日本のアイドル曲を下敷きにタイ化したような感じ。

実は、この曲に関しては驚きの発見がありました。こちらが、ショート・ヴァージョンですが、日本向けに作られたPV。歌は日本語版(邦題「プー〜カニさんの悪夢〜」)もあります。偶然の一致でしょうが、なんだかパッツンの方はかしゆか風。



あにゃまる探偵キルミンずぅOP&ED主題歌「Poo/Chuai Mad Noi」あにゃまる探偵キルミンずぅOP&ED主題歌「Poo/Chuai Mad Noi」
アーティスト:Neko Jump
販売元:キングレコード
(2009-12-23)
販売元:Amazon.co.jp
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注目は、こちらのタイで2007年に発売されたデビュー・アルバム収録のオリジナル・ヴァージョン「Poo」のPV。冒頭の部分、日本語でしゃべる男性の声が入っています。実は、これを聴いた時、あれ、聴き覚えがある声(!)と感じました。実は以前講演をお願いして以来、懇意にさせていただいている、坂井直樹さん。日産Be-1、PAO、Figaroなどの開発にも関わってこられた方で、慶應義塾大学SFC教授もされています。ご本人にも確認をとったところ、ラジオ収録の語りのようで、間違いないようです。ちなみに坂井さんは、この事については今までご存知ではありませんでした。まったく意外な所で繋がりました。

タイには何度か訪れた記憶があります。外国なら一応、レコード店をチェックする習慣がありますが、以前Web上で公開していたレコハン日記を見ると、1999年の7月にバンコクに出張をしています。まだ、バンコクではCDよりもカセットが幅を利かせていました。

その時、唯一買ったタイポップのCDが、China Dollsのデビュー・アルバム『China Doll』。日記では、「タイの東洋ディスコ風女性デュオで現在ブレイク中」ともっともらしい事を書いていますが、 リード曲的な「Muay Nee Kah」なんかを改めて聴くとタイ語で歌う中華風ユーロビートと言った方がいいですね。 ちなみにリリースは、タイ最大のレーベルのGMM Grammyです。



タイなのに何故China Dollsなんでしょう? タイには華僑系も多いですが、ワーワーはお父さんがタイ華僑でお母さんが台湾人、ベルはお父さんがタイ華僑でお母さんが中国人。よって、タイだけでなく中華圏で活動できたというのは、メリットでしょう。

MUAI NII KHA(ムアイ・ニー・カー)MUAI NII KHA(ムアイ・ニー・カー)
アーティスト:CHINA DOLLS
販売元:gmm
(2005-12-15)
販売元:Amazon.co.jp
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話は戻りますが、この時期、今ほど多くのガールグループがいるという状況ではなかったようです。タイポップと言いながら、いつもの通り、女性シンガーに偏重しますが、お許しのほどを。

さて、 ヴェールカおばさんこと、ヴェールカ・セルヂューチカ( Верка Сердючка; Verka Serduchka)の第2回です。このキャラクターが作られたのは、1990年。元々は、田舎出身の派手な鉄道乗務員をやっているおばさん。ウクライナは未確認ですが、ロシアでは乗務員に女性が多いです。おばさんとは限りませんけど。前回紹介したバイアグラとの共演は2003年。年代順に彼女のPVを見ていきました。

2004年の「Я попала на любовь (I fell in love)」あたりから現在のキャラに近づいてきます。タイトルからも想起させますが、Donna Summerの「I Feel Love」っぽいミュンヘンディスコ風。



そして最大の転機が訪れるのが、2007年Eurovisionでウクライナ代表として歌った「Dancing Lasha Tumbai」です。頭から星が出てキラキラのヴェールカおばさんのキャラの完成です。当時、彼女のようなキャラクター、つまりドラッグクィーンが代表に選ばれることをウクライナ保守層が批判しました。どこの国にでもいるんですね、こういう人たち・・・しかし、見事、彼女の曲は2位となり、ウクライナだけでなくヨーロッパ諸国のヒットチャートに入りました(最高はフィンランドの2位)。今年のEurovisionのロシア代表ブラナヴスキェ・バブーシキ(Бурановские Бабушки)と同じく、名誉ある2位です。



Dancing Lasha TumbaiDancing Lasha Tumbai
アーティスト:Verka Serduchka
販売元:Warner
(2007-07-31)
販売元:Amazon.co.jp
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ちなみにこの曲の「Lasha Tumbai」という部分はモンゴル語だとハッタリをかまし(そんなモンゴル語ない)、「Russia Good-bye」にも聴こえたりします。ヴェールカおばさん、なかなかの頭脳派です。

ゼロ年代以降、アジアのポップミュージックの勢力図は変わってきています。専門家トピックスでも書きましたが、躍進を遂げたのが、韓国とタイと考えます。もちろん、音楽市場のサイズやジャンルの多様性という観点からみれば、日本の位置は依然として重要ですが、勢いがあるかと言えば、別の話です。

では、これからしばらくタイポップ(T-POP)についてのお話をしていきます。ちょうど、元FUTONのMomokomotionさんにインタヴューする機会もあったので、最近タイに俄然、興味がわいてきました。

いきなり、FUTONと言っても、分からない人もいると思いますので、簡単に解説します。FUTONは日本でも2005年に日本盤をリリースしていますが、英・日・タイの多国籍バンド。エレクトロクラッシュ系、もしくは東洋のScissor Sistersと形容されていました。日本で人気のあったニューロマ系バンド、Panacheに在籍したPaul Hampshireもメンバーです。詳しくは、「バンコクからFUTON!」をご参照ください。

Give Me More!Give Me More!
アーティスト:フトン
販売元:エイベックス・マーケティング
(2005-10-12)
販売元:Amazon.co.jp
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Panacheが「恋のリアクション」で日本のTV番組に出た時の映像。



こちらが、FUTONの「Tokyo Sunset」のPV。



Momokomotionさんはその後、ソロとして活動となりますが、7月にインタヴュー記事をAll Aboutにて掲載しますので、読んでいただければ幸いです。

日本語で歌唱した「Sakura Saku」。折衷の魅力溢れるエレクトロ meets 歌謡曲。



奈良美智ジャケのソロ・アルバム『PUNK IN A COMA』もおススメ!

PUNK IN A COMAPUNK IN A COMA
アーティスト:momokomotion
販売元:AWDR/LR2
(2009-03-25)
販売元:Amazon.co.jp
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あっ、FUTONはタイを中心に活動したバンドですが、タイポップで括るのは無理があります。では、次はタイポップの王道的なところから始めます。

現在、ダントツの記事数のウクライナです。実は、ウクライナの個人的に一押しレーベル、mamamusicにコンタクトをした所、好感触。まだ詳細は詰めているので、誰にインタヴューできるかは決まっていませんが、現在キエフに飛んで、インタヴューを計画しています。mamamusicで現在活動しているアーティストは以下です。

NikitA
NeAngely (НеАнгелы)
オリガ・ゴルバチョワ(Ольга Горбачева)
ヴェールカ・セルヂューチカ( Верка Сердючка; Verka Serduchka)
イリーナ・ビルィク(Ирина Билык)

過去にはHollywood FMやA.Р.М.И.Яも在籍しました。

最初の3組は既に複数の記事を書いていますが、今回、紹介したいのは、 ヴェールカ・セルヂューチカ。ウクライナでは、超有名人。Eurovision 2007で2位に入賞したおかげで、ロシアやCIS諸国だけでなく、ヨーロッパ全体で知られています。

彼女は、男性コメディアンのアンドレイ・ダニルコ(Андрей Данилко)が作り上げたキャラクター。アンドレイ名義でも歌手活動はしていましたが、元々コメディーで使っていた、ド派手なヴェールカおばさんキャラで歌った所、バカ受けします。

ヴェールカおばさんのアルバム・デビューは1998年。そして、初シングルはバイアグラ(ВИА Гра)との共演で、もともと彼女達が歌っていた「Я не поняла (I didn't understand)」(2003年)です。



これはまだまだ序の口です。これ以降、ヴェールカおばさんはさらに強力なキャラクターとして成長していきます。

今回のエアライン特集、最後は綺麗に締めます。ショコラータの時代から好きなかの香織様ですが、僕は彼女のソロ作はほぼコンプリートしています。ショコラータのアヴァンギャルドな曲も大好きですが、ソロ第1作の『fine』(1991年)に収録の「みちくさ」なんかを聴いているとホロッとします。

旅行が好きである、そして旅をしている姿が似合う彼女の代表曲のひとつが、「青い地球はてのひら」。セカンドアルバム『EXTRA BRIGHT』(1994年)に収録されていますが、オリジナルとリミックスの2ヴァージョンの両方が入っています。旅がしたくなる曲を選べと言われれば、「浪漫飛行」が多分ベストに選ばれてしまいそうですが、僕はダントツこの曲を挙げます。綺麗にまとめた屋敷豪太アレンジも、冴えています。



EXTRA BRIGHT
アーティスト:かの香織
販売元:ソニーレコード
(1994-09-21)
販売元:Amazon.co.jp
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こちらは2枚組ベスト。

angel songs~the very best of cano caoli~angel songs~the very best of cano caoli~
アーティスト:かの香織
販売元:Sony Music Direct
(2007-06-13)
販売元:Amazon.co.jp
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初音ミクなどのボーカロイドを駆使して作品を発表する職人を通称、ボカロPと呼びます。Pとはプロデューサー。仮想アイドル歌手をプロデュースする気分。

複数のボカロPによって往年のニューウェイヴ曲をカヴァーしたアルバム『初音ミク sings ニューウェイヴ』の発売を記念してインタヴューをした時に登場していただいたボカロPのひとりに、キャプテンミライ、P名としてはキャプミラPという方がいました。

初音ミクsingsニューウェイヴ初音ミクsingsニューウェイヴ
アーティスト:オムニバス
販売元:ビクターエンタテインメント
(2011-10-26)
販売元:Amazon.co.jp
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エアライン特集を始めてから、テーマにぴったりだなぁと偶然見つけた曲が、esu-efuの「プロペラソング」。esu-efuは、野本かりあとキャプテンミライによる異色ユニット。一見、つながらないお二人ですが、これがとってもいい化学反応を起こし、珠玉の近未来型テクノポップを生み出しています。PVでも、ポーズを決めるかりあちゃんも可愛く、彼女の新しい魅力を発見できます。しかも、いっぱい飛行機が出てきて嬉しい。



5月23日にリリースされたデビュー・ミニアルバム『Sing Future』はこちら。

Sing FutureSing Future
アーティスト:エスエフ
販売元:バイバイレコード
(2012-05-23)
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ぱすぽ☆以外の日本のスッチー・コスのアイドルも紹介しましょう。

単発ですが、バニラビーンズのセカンド・シングル「ニコラ」のPVもカラフルなスッチー・コスでしたね。こちらはリカちゃんが抜けて加入したリサちゃんレナちゃんとしては最初の曲。



ジャケもコスだけではなく、エアライン度高し!

ニコラ(DVD付)ニコラ(DVD付)
アーティスト:バニラビーンズ
販売元:徳間ジャパンコミュニケーションズ
(2008-05-21)
販売元:Amazon.co.jp
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大阪にもいたんです。Perfumeのブレイクの余波だったのでしょうか、portableという短命ユニットが! ジャケは、4人で映っていますが、すぐに1人は離脱したようで、こちらのタイトル曲「ハジメサセナイ」のライヴ映像では既に3人。



個人的にカップリングの「ボクノブンシン」が押します。活動停止してしまって残念なユニットです。



ハジメサセナイ/ボクノブンシハジメサセナイ/ボクノブンシ
アーティスト:portable
販売元:インディーズ・メーカー
(2008-10-01)
販売元:Amazon.co.jp
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エアラインをコンセプトに作られたアイドル・ユニットがいます。名前も、パスポート由来のぱすぽ☆ですから、真剣度が伝わります。

メンバーは現状では10人ですが、Wikipediaを見ると、エアライン用語で統一されています。
メンバー=クルー
リーダー=キャプテン
ライヴ=フライト
ファン=パッセンジャー
CDリリースも、エコノミークラス、ビジネスクラス、ファーストクラスと特典によって値段が違います。パスポートも発行し、マイレージ制もありました(現在廃止)。

初アルバムのタイトルは『TAKE☆OFF』で、メジャー初アルバムのタイトルは『CHECK-IN』。こちらのPVは、『CHECK-IN』にも収録のスッチー・コス度が高い「キス=スキ」を収録。関空(KIX)とタイアップのようです。



TAKE☆OFFTAKE☆OFF
アーティスト:ぱすぽ☆
販売元:ジョリー・ロジャー
(2010-12-08)
販売元:Amazon.co.jp
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CHECK-IN(初回限定盤)(DVD付)CHECK-IN(初回限定盤)(DVD付)
アーティスト:ぱすぽ☆
販売元:ユニバーサルJ
(2011-12-07)
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曲名も、「夢パスポート」「Boarding」「少女飛行」・・・そして6月13日発売のシングルは「Next Flight」。コンセプトやディテールに対するこだわりは十分評価に値するのですが、欲を言えば、サウンドもエアライン仕様にして欲しかった。



ファーストクラスからエコノミークラスまで一挙発売。

Next Flight(初回限定盤A)(ファーストクラス盤)(DVD付)Next Flight(初回限定盤A)(ファーストクラス盤)(DVD付)
アーティスト:ぱすぽ☆
販売元:ユニバーサルJ
(2012-06-13)
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Next Flight(初回限定盤B)(ビジネスクラス盤)(DVD付)Next Flight(初回限定盤B)(ビジネスクラス盤)(DVD付)
アーティスト:ぱすぽ☆
販売元:ユニバーサルJ
(2012-06-13)
販売元:Amazon.co.jp
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Next Flight(エコノミークラス盤)Next Flight(エコノミークラス盤)
アーティスト:ぱすぽ☆
販売元:ユニバーサルJ
(2012-06-13)
販売元:Amazon.co.jp
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現在は政治的に正しい表現として、フライトアテンダント、キャビンクルー、客室乗務員などの呼称が使われますが、古くはスチュワーデス、エアホステスなどの呼称が使われていました。今でも、スチュワーデス(略称としてスッチーだけど死語?)の方に馴染んでいる人も多いでしょう。

あえて女性の客室乗務員が着用することを強調するため、スッチー・コスという表現を使いますが、スッチー・コスで登場するPVを紹介しましょう。

有名どころでは、Britney Spearsの「Toxic」。PAN AMの制服を超セクシーに改造したようなコス。



知る人は日本にはほとんど居ないでしょうが、以前紹介したウクライナのセクシー2人組、неАнгелы (NeAngely)の「Киев-Москва(Kiev - Moscow)」。なかなか低音の魅力があるお二人ですが、こちらも二種類の露出度が高いスッチー・コス。しかし、街や線路を駆け抜ける地に足がついたスッチーです。最後にちょこっとだけ飛行機シーンがありますけどね。

Jet Age(ジェット機時代)は、ジェットエンジンによってもたらされた空のトラベルの革命で始まりました。今では、飛行機はジェット機なので、あまりジェット機とは言いませんが、Jet Set、Jet Age、どれも夢のある良い響きです。その時代は1958年頃から始まりました。

イギリスのエレクトロポップ・バンド、Ladytronが、その名も「Jet Age」という曲を歌っています。Ladytronという名前は、わかる人にはわかる、Roxy Musicの曲名から。結成は1999年で、エレクトロクラッシュ〜エレクトロが流行る前から、活動していた男女混成の4人組。彼らがまださほど注目されていなった2001年、デビュー・アルバム『604』に収録されていたのが、「Jet Age」。その後も現在まで活動しリリースを続けていますが、一番ポップで好きなアルバムです。このPVはNeumuという制作チームによる作られた公式にはカウントされていなPVですが、A Fine Piece of Workです。



604604
アーティスト:Ladytron
販売元:Cobraside
(2009-09-15)
販売元:Amazon.co.jp
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専門家トピックスの続きです。

こちらは、「Party For Everyone」を歌い準優勝したロシア代表ブラナヴスキェ・バブーシキ(Бурановские Бабушки=ブラナヴァのおばあちゃん達)のEurovisionの動画。なんだかハマって何度も見てしまいました。おばあちゃんたちは生き生きしていて、衣装も可愛いし、それ以上に審査員や観客の反応が楽しい。「何これ?」が感動に変わる瞬間を感じます。



Eurovision Song Contest: Baku 2012Eurovision Song Contest: Baku 2012
アーティスト:Eurovision Song Contest: Baku 2012
販売元:Universal Import
(2012-05-29)
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Eurovision Song Contest - Baku 2012 [DVD]Eurovision Song Contest - Baku 2012 [DVD]
アーティスト:Various Artists
販売元:Commercial Marketing
(2012-06-18)
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partyforeveryoneバブーシキは、「Let It Be」「Hotel California」「Smoke On The Water」などのカヴァーもしていますが、この「Party For Everyone」は、オリジナル。タイトルは英語で歌詞も一部英語ですが、ロシア語ではなく、彼女達が来たウドムルト共和国の公用語でもあるウドムルト語で歌われています。ウドムルト語の作詞は、一番若いオリガさん(43歳)がしました。サウンドは民族音楽をベースに今風にエレクトロディスコ風になっています。複数リミックスが出ていますが、「Party For Everyone - Official Eurovision 2012 Party Mix」を聴いてみると、これはフロアでもいけるレベルです。結果、なんだか分からないけど、とっても不思議なポップミュージックとなっているところもつかみ所でしょう。麗しきバブーシキ、日本にもぜひ来てください!

飛行機に乗って、お決まりのように見せられるセーフティーの説明。いや、規則ですから、しょうがない。でも、工夫をすれば、乗客の注目を集める事もできます。

関空にも乗り入れているフィリピン最大の航空会社、セブ・パシフィック航空。Lady Gagaの「Just Dance」(後半はKaty Perryの「California Gurls」)にあわせて、エアホステスが踊りながらセーフティー・フィーチャーの説明。複数のヴァージョンがありますが、MTV versionを紹介。これは見るなと言われても、見ます。セブ・パシフィックにいつか乗りたい。「Just Dance」はピッタリの相性ですが、欲を言えば、その後はMen Without Hatsの「Safety Dance」で決めて欲しかった。



こちらは、インド人のKruti Dance Academyというダンス・パフォーマンス・グループにより踊るエアホステス。インドにあるのかと思ったら、アメリカのアトランタにありますので、インド系アメリカ人なのでしょうかね。この曲、「咲坂と桃内のごきげんいかが1・2・3」に似ていません?

ブラニフ航空(Braniff International Airways)は、1928年にブラニフ兄弟によって操業されたアメリカの航空会社。

1965年に「The End of the Plain Plane, Explained」というシャレたスローガンのもと、エミリオ・プッチとアレキサンダー・ジラルドを起用し、航空業界にデザイン革命を起こします。しかしながら、PAN AMと同じく、1982年に破産してしまいます。90年前後に一時復活しましたが、長続きしませんでした。日本に乗り入れていなかったので、いや、僕が飛行機を乗り始める以前に倒産してしまったので、乗る機会はありませんでした。スペースヘルメットとか見たかった。残念!



こちらは、The Air Stripというスチュワーデス(エアホステスとも言う)がストリップをしながら衣装を着替えるという1965年のキャンペーン。フェミニズムが台頭する前のアメリカを感じます。



The Braniff Pages

こちらも、Air Strip。これでテロの心配なく飛行機に乗れます。バカですね〜。



音楽の話が無かったので、スウェーデン出身のRasmus Faberのアルバム『B.I. Braniff International selected and produced by Rasmus Faber』(2006年)でも紹介しておきます。特に、ジャケ以外ブラニフって訳じゃないんですけどね。

B.I.ブラニフ・インターナショナル selected by ラスマス・フェイバー(初回限定盤)B.I.ブラニフ・インターナショナル selected by ラスマス・フェイバー(初回限定盤)
アーティスト:オムニバス
販売元:Rambling Records
(2006-11-11)
販売元:Amazon.co.jp
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