“音楽世界旅行”に改名しての初の記事です。しつこくウクライナ・シリーズを続けてきましたが、この辺りでロシアに戻りましょう。

ロシアで旧ソ連圏以外でも広く知られる事になった歌手として言えば、やはりt.A.T.u.なのですが、2000年前半、ほぼ同じ時期に旧ソ連圏で知名度を上げた覆面歌手がいます。いや、別に覆面をしているわけではなく、正体を明かしていなかったという意味で。日本にも、覆面テクノアイドルの芳賀ゆいっていましたね。その名は、グリュコーザ(ラテン文字表記「Gluk'oza」、ロシア語「Глюк`ozа」)。ロシア語でブドウ糖(Glucose)という意味ですが、глюк(グリュック:「幻想」という意味)というこの覆面歌手のニックネームが由来との事。

グリュコーザを世間に知らしめることになったのが、2003年の「Ненавижу(Hate)」のPV。サングラスをしたブロンドのキャラクターが登場するコンピュータグラフィックを駆使したPV。それは、アメリカでもヨーロッパでも日本でもない独特のテイスト。サウンドも他のロシア系と一線を画しています。80年代に流行った「踊るリッツの夜」をテクノなカヴァーをしたTACOをご存知でしょうか? あれを女性歌手が歌い、少しガレージっぽくしたような感じ。



このPVが発売された時点では、グリュコーザはまだ謎に包まれていました。その正体は、ナターシャ・イオノワ(Наталия Ионова)の高校の卒業パーティで明かされます。ナターシャは1986年生まれで、この時点ではまだ17歳。また、グリュコーザは彼女以外にも5人の男性サポート陣がいました。

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次に発表された「Невеста(Bride)」は更なる大ヒットとなります。さらにガレージ度も高く、日本のGS(グループ・サウンズ)的です。PVでは戦う花嫁。