昨晩は、DOMMUNEで『共産テクノ』5時間SPを濱崎さん、大島さんと3人でいたしました。たくさんの方々に見ていただいたようで、Togetterにてツイートがまとめてあります(濱崎さん、ありがとう!)。

昨日も紹介しましたスポーツテクノについて書きます。『共産テクノ ソ連編』のための取材目的で昨年の夏、モスクワを訪問しました。そして、スポーツテクノの先駆者となったアンドレイ・ラジオノフ&ボリス・チハミロフ(Андрей Родионов и Борис Тихомиров)に会うことができたのが一番の収穫でした。日本からの訪問者を快く迎えてくれた本当にお二人には感謝をしたいです。

この二人がチームを組むことになったのが、『Ритмическая гимнастика (リズミック体操)』(1984 年)。エアロビクスのことです。アンドレイ曰く、「ほとんどのソ連の女性達はテレビのそばでジャンプしていました(笑)。」

Ритмическая гимнастика




その後も二人はスポーツを大義に、「Спорт и музыка(スポーツと音楽)」シリーズとして、『Пульс 1 Музыкальный компьютер(パルス1 コンピュータ・ミュージック)』(1985 年)と僕が勝手に「スポーツテクノ」と呼んでいるジャンルを開拓します(その後も別のアーティストにより計4作品がリリースされました)。ソ連という制約のある環境の中で生まれた発明です。クリエイティビティは制限から生まれる好例です。「電子めざまし時計」はピコピコ感満載で、ジャケも一周回ってかっこいい。

Пульс 1 Музыкальный компьютер




彼らは、PCを使った音楽の先駆者でもあります。今で言う所のDTM! Yahama MSXを使った『512 KB コンピュータ音楽』も大ヒット!


512 Кбайт - Компьютерная музыка




彼らのインタヴューから、当時のソ連の音楽事情、特に国営レーベルでリリースすることとはどんなことなのかが読み取れます。