襟足部分の髪だけを長く伸ばしたマレットヘア。ちょっと恥ずかしい、でも80年代の郷愁を感じるヘアスタイルです。マレットとは魚のボラの意味で、見た目がボラに似ているからだという説明がありましたが、いまいちわかりません。でも、マレットってピッタリの語感だから、良しとしましょう。マレットさんのルーツは70年代のグラムロック期のDavid Bowieあたりかと思われます。ソ連にもいましたが、東欧にももちろんマレットさんはいます。

まず最初に紹介するのは、Inka (Bause)の「Ist Das Liebe(それ は愛?)」のPV。楽曲は大衆的なノイエ・ドイチェ・ ヴェレとシュラガーが融合したような感じ。Inkaがマレットヘアというわけではありません。PVでギターを弾いているInkaの隣のマレットさんです。 彼の名はUwe Hassbecker。Stern MeisenやSillyといったオストロック系バンドで活躍したギタリストです。ちなみにInkaの父、Arndt Bauseは「Popcorn」 のカヴァーとかもしている共産テクノ色が強いミュージシャンです。

Inka




もう一人、マレットの本命を紹介します。前述のStern Meisenのフロントマンを務めた後、1987年に集積回路 (Integrated Circuit)を意味するICという名義でエレクトロポップに路線転向したマレットさんです。彼の「Wunderland」。

Traumarchiv




なんだか、マレットヘアにしているとみんな一緒に見えます。二人ともNik Kershaw(英国のいい感じのマレットさん)に見えてしまう。