四方宏明の“音楽世界旅行”〜Around the world

世界中のテクノポップ〜ニューウェイヴ系音楽を紹介。

カテゴリ: ライヴレポート

2023年11月18日にDARKER WAVES FESに行ってきました。久しぶりの海外フェスということもあり、レポートをします。会場となったHuntington Beachは、ロサンゼルス空港から車で約1時間のサーファーの聖地です。

IMG_1028


IMG_1026


IMG_1036


入場は午前10時。前日に入手したリストバンド、ID(免許証がないのでパスポート)が必要。小さなバッグ以外は、バッグは透明でないとダメです。VIPチケット+ホテル+バッグがセットになったパッケージを購入したので、DARKER WAVESと書かれた透明バッグを持っていきました。持ち込み禁止のリストが数え切れないくらい書いてありましたが、意外とセキュリティチェックは緩かった印象です。

IMG_1041


最初のステージは12時ごろなので、それまでグッズ売り場でお買い物と野外ブースでランチ。買ったのは、DARKER WAVES FESの長袖TシャツとNew Orderの半袖Tシャツ。会場内の支払いは全てクレジットカードによるキャッシュレス。Tシャツを買う時も15%以上のチップ(何に対してかは謎)を任意ですが要求されます。ここに限ったことではありせんが、アメリカでの外食は物価高、円安、チップ加算となり、日本の2~3倍。会場での飲食も飲み物込みで、30ドル(4,500円)くらいになります。

IMG_1049


DARKER WAVESという名前のフェスですが、ライナップはどちらかというと、80年代ニューウェイヴおよび現在進行形のシンセウェイヴ系で、それほどダークウェイヴ色が強いわけでありません。会場を見渡すと、10代から60代まで幅広く、ティーンエイジャーを連れた親子らしきグループも見かけました。日本人らしき人には出会いませんでしたが、地域性やラインアップの影響もあり、全体に白人率が高いです(白人系>ヒスパニック系>アジア系>黒人系)。自分も含めて割と普通のおじさん・おばさんが多かったですが、比較的主張が感じられる人の構成比(重複あり)を推察すると以下のようになります。

タトゥー率:3割
ロックT率:2割(Depeche Modeは出ないのにTシャツ着てる人を散見)
ゴス率:1割(Siouxsie And The BansheesやStrawberry Switchbladeを思い浮かべてください)
原色ヘアカラー率:3%
エナジードーム率:0.1%(会場で売っていました)
スパイクヘア率:0.01%

今回の悩みどころは、観たいバンドが結構重なっていること。しかも、会場にDARKER、TIKI、WAVESの3つのステージがあり、それぞれが結構離れている。

特にこの辺りが衝突しています。
OMD vs X
The Psychedelic Furs vs Echo & The Bunnymen
The B-52’s vs The Human League

では、観た順番にレポートします。ちなみにVIPチケットは、専用のステージ観覧の入り口があり、めちゃ混んでいない限りは結構近くで見れます。

11:55-12:25 Glass Spells (DARKER)
フェスの最初の2時間くらいは、比較的新しいバンドで固めています。Glass Spellsは、サンディエゴ出身のちょっとダークなシンセウェイヴ二人組ユニット。ヒスパニック系のようで、スペイン語でも歌っていました。

IMG_1056


12:30-1:00 Mareux (DARKER)
地元ロサンゼルス出身のNew OrderやThe Cureに影響されたようなダークウェイブ。多少、エレクトロ的なクラブよりの音。

IMG_1060


1:05-1:35 Cold Cave (DARKER)
こちらもロサンゼルス出身。夫婦ユニットですが、名前から想像できるようなダークウェイヴ、コールドウェイヴ系。

IMG_1062


1:40-2:10 The Chameleons (DARKER)
マンチェスター出身のポストパンク系バンド。80年代に活動し、解散後再結成を2度している。Lori & The Chameleonsの方が知っているが、The Chameleonsは別バンドでほとんど聴いたことなし。ここまでは、もともと知らないバンドばかりで、1週間経ったということもありますが、それほど強い印象がありません(ごめん)。

IMG_1066


2:05-2:35 The English Beat (WAVES)
The Beatを観るために、ステージを移動。The English Beatは北米でのThe Beatの名前ですが、The Beatの系譜はややこしい。ここで登場したのは、The Beat starring Dave Wakeling。ツートーンのムーブメントから出てきたThe Beatは、Fine Young CannibalsとGeneral Publicに分裂。今回のThe Beatの唯一のオリジナルメンバーはDave Wakelingで、彼がいたのは、General Public。また、その後、別のメンバーはInternational BeatやSpecial Beatとしても活動。近年は、Dave Wakelingを中心にThe Beat starring Dave Wakelingとしてツアーをしていますが、別のオリジナルメンバーのRanking Rogerも2019年に亡くなるまでThe Beat with Ranking Rogerとして活動していました。Dave Wakelingはカリフォルニア在住で、現在はイギリスのバンドというよりもアメリカのバンドです。スカ系の需要は北米にもあるんでしょう。「Mirror in the Bathroom」「Save It for Later」などの往年のThe Beatのトラックが中心でしたが、General Publicの「Tenderness」もやってくれました。楽しめましたが、出だしにマイクトラブルがあったのがちょっと惜しかった。

IMG_1071


2:40-3:20 OMD (WAVES)
タイムテーブルが被っているXにも行きたかったのですが、移動も考慮して、OMDのWAVESステージにステイしました。OMDは2010年の復活作『History of Modern』もリリースを続けていますが、フェスということもあり、「History of Modern (Part I)」以外は80年代のヒット曲で以下10曲をやってくれました。マニアックな選曲も好きですが、やはり、身体が覚えている多くのヒット曲を持つバンドのライヴは素直に楽しめます。Andy McCluskeyが「If You Leave」を紹介する際に「次はJohn Hughes映画からの曲をやる」みたいな紹介していたのが印象的でした。同世代のアメリカ人の多くも『Pretty in Pink』などの青春コメディ映画を観ていたのでしょう。最後は日本でも有名な「エノラ・ゲイの悲劇(Enola Gay)」。当時そこまで意識してませんでしたが、この曲はキャッチーですが、広島に原爆を投下したB-29の機名「エノラ・ゲイ」を擬人化した歌詞。原爆投下に対してイギリス人らしくシニカルな批判しています。アメリカ人はどれほど歌詞の内容を理解して聴いていたのでしょうね。

Electricity
Secret
Tesla Girls
History of Modern (Part I)
(Forever) Live and Die
If You Leave
So in Love
Dreaming
Locomotion
Enola Gay

IMG_1084


3:25-4:05 Violent Femmes (WAVES)
本当はベラルーシのMolchat Domaの方を観たかったのですが、次はこのステージでDevoなので、居残ることに。全然予備知識がなかったバンドですが、Violent Femmesは80年代初期から活動しているフォークパンク・バンド。フォークパンクと言えば、イギリスならthe Pogues、アメリカならViolent Femmesと言われる存在らしい。

IMG_1085


4:10-4:55 Devo (WAVES)
このフェスの1週間ほど前にStrange LoungeというイベントでDevo三昧をしました。マニアックすぎる選曲で今回のフェスとは被りませんが、Devoに向けての高揚感が上がっていました。お待ちかねのDevoの登場です。エナジードームを被った人もちらほら見かけます。パンクの系のモヒカンでツンツンに髪を立てている人がいましたが、Devoとペイントされていました。当時のビデオも交えて、衣装も3種類(最後の衣装の写真がない!)、ビジュアル的にもDevoはステージングが楽しい。「Satisfaction」はやってくれませんでしたが(ワンマン・ライヴのフルセットではやっています)、こちらがセットリスト。

Don't Shoot (I'm a Man)
Peek-A-Boo!
Going Under
That's Good
Whip It
Planet Earth
Uncontrollable Urge
Mongoloid
Jocko Homo
Smart Patrol/Mr. DNA
Gates of Steel

IMG_1091


IMG_1099


5:45-6:20 The Psychedelic Furs (DARKER)
長丁場でちょっと息切れして、Soft Cellは耳だけで、休憩後にThe Psychedelic FursのDARKERステージに移動。OMDと同じく、ほとんどの曲には聴き覚えがある。彼らの代表曲としてのイメージがあるのは、OMDのところでも書いたJohn Hughes監督の同名映画のモチーフとなった「Pretty in Pink」。原曲は1981年のアルバム『Talk Talk Talk』に収録されており、ヒットしたのは映画公開と合わせてリリースされた再録バージョンです。ボーカルのRichard Butlerは歳をとっても、貴公子然としておりました。

Heaven
Mr. Jones
The Ghost in You
Wrong Train
Pretty in Pink
Love My Way
Heartbreak Beat

IMG_1107


6:25-7:25 The B-52’s (DARKER)
The B-52’sは最後まで見たかったのですが、DARKERステージが遅れ気味で、Human Leagueも観たいし、New Orderにも遅れたくないという三重苦状態になり、「Cosmic Thing」まで聴いて、通り道のHuman Leagueを少し観て、New Orderを初めから観るという折衷案にしました。Cindy Wilsonの2017年のSXSWでのソロライヴは観ましたが、The B-52’sをライブで見るのは初めてです。Kate PiersonもFred Schneiderも70代とは思えないステージングで、Cindy Wilsonもシャウトしていました。ちなみにWAVESステージに移動した頃、New Orderが始まるまで、中継で終盤部分だけはモニター越しに楽しめました。

Planet Claire
Party Out of Bounds
Mesopotamia
Give Me Back My Man
Cosmic Thing
52 Girls*
Roam*
Whammy Kiss*
Dance This Mess Around
Private Idaho
Love Shack
Rock Lobster*
*聴き逃した

IMG_1112


IMG_1113


IMG_1119


6:25-7:25 The Human League (TIKI)
通りすがりなので、それほど近くで見れなかったですが、「(Keep Feeling) Fascination」と「Don't You Want Me」だけは、観れました。この辺りの曲は、合唱できる人が多い。フルのセットリストを見ると、余計に悔しくなる。

Mirror Man
Heart Like a Wheel
The Sound of the Crowd
Open Your Heart
Seconds
The Lebanon
Human
Love Action (I Believe in Love)
Tell Me When
(Keep Feeling) Fascination
Don't You Want Me
Being Boiled
(Together in) Electric Dreams

IMG_1116


7:25-8:40 New Order (WAVES)
本イベントのメインアクトとなるNew Orderです。2020年、2022年(振替)に予定されていたJapan Tourはコロナのせいで中止となってしましたが、やっと観れます。ベースボールキャップを被ったバーニー登場! オープニングの「Regret」で既にジーンと来てしまいます。やはりNew Orderの曲は心の琴線に触れます。「Bizarre Love Triangle」…「True Faith」…「Blue Monday」…あたりで高揚感に浸っておりました。ラストの「Love Will Tear Us Apart」は、DARKER WAVESには相応しい名曲。早く来日してほしい。

Regret
Age of Consent
Ceremony
Your Silent Face
Be a Rebel
Sub-Culture
Bizarre Love Triangle
Plastic
True Faith
Blue Monday
Temptation
Love Will Tear Us Apart

IMG_1121


8:45-10:00 Tears for Fears (DARKER)
本来ならDARKERステージに移動すべきなのですが、モニターで比較的前で観れるので、そのままWAVESステージに残りました。Tears for Fearsの大ファンというレベルではないですが、彼らのアルバム『Songs From The Big Chair(邦題:シャウト)』が大ヒットした1985年頃はちょうどアメリカに居たので、よく聴いた覚えがあります。アルバムも買ったはずなのですが、なぜか手元にありません。80年代いやほど流れてきた感もありますが、改めて聴いてみると、「Sowing the Seeds of Love」「Head Over Heels」あたりはグッときます。ちなみにCurt SmithとRoland Orzabalの二人はもともとGraduate(オススメ!)というスカリバイバル系バンドにいました。

No Small Thing
Everybody Wants to Rule the World
Sowing the Seeds of Love
Long, Long, Long Time
Break the Man
My Demons
Rivers of Mercy
Mad World
Memories Fade
Suffer the Children
Pale Shelter
Break It Down Again
Head Over Heels / Broken
Shout

IMG_1133


IMG_1130


以上、DARKER WAVESについてのレポートでした。少しでも現地の雰囲気が伝われば幸いです。

ウランバートルに行った際、ぜひ体験したかったのが、地元でのライヴ。モンゴル語が分からないし、自分で調べようもないので、現地ツアーの旅行社に「ウランバートルで、Kiwi、SweetYmotion、3 Ohinなどのコンサートが見たい」とリクエストしてみました。ウランバートルに到着するまで分からなかったのですが、日本語ガイドさんがちゃんと土曜日の夜のコンサートを押さえてくれました。

これがチケットです(上の部分は入場の際、破られてしまいました)。10月22日(土)にウランバートル・パレス(UB Palace)で行われた「MY SONGS 2011」。チケットの値段は約900円。
mysongs2011


こちらは、去年行われた「MY SONGS 2010」の様子です。このコンサートは、バルフジャヴ(Балхжав)という作曲家の曲をいろんなアーティストが歌うという企画です。だから、MY SONGS。

この髭のバルフジャヴさんはモンゴルでは著名な作曲家であり、かつUBSというテレビ局を運営しています。こちらは、彼の曲を集めたCD『MY SONGS 2010』。
mysongs2010


コンサートは、7時に始まり、終わったのが11時半頃。会場は満員で、モンゴルの人達の音楽好きが分かるコンサートでした。彼が曲を提供したKiwiと3 Ohinが出てくるのを期待したのですが(昨年は出ていた)、今回登場した中で僕が知っていたのは、SweetYmotionとChinbaa。SweetYmotionはモンゴル里帰りという感じで盛大に歓迎されていました。

SweetYmotionについては既に紹介しましたが、こちらは、バルフジャヴさんが提供した「Zuudleerei」のPV。


今回、ウランバートルを訪問するにあたって気をつけないといけないのが、交通事情!
1)タクシーの数が少ないので、白タクに頼らざるおえない。
2)地元の人達もヒッチハイクのように街で走る車に乗せてもらっている(当然、モンゴル語が出来ない外国人にはハードルが高い)。
3)運転はかなり度胸がいる。接触事故とか僕が居る間だけでも2回遭遇。
なんか揉めている写真。
ulaanbaatar-car

4)駐車場はカオスとなる。

今回、移動する場合は全て日本語ガイドさんと運転手さんのお世話になりました。上記の交通事情を考えると、正解だったと。コンサートのあったウランバートル・パレスの駐車場で驚いたのは、皆、車が通る道にもどんどん停めて行きます。当然、出庫する時には大混乱。出口の車が出て行くまでは奥の車は出られません。幸い、運転手さんは出口近くで待っていてくれていたので、無事脱出。

7月の6日から9日まで、エストニアの歌と踊りの祭典があった歌の原で、Ollesummerというロックフェスがありました。去年は、Scissor SistersやCalvin Harrisも出ていたようですが、今年は目玉であったThe Cranberriesがドタキャン。Royksoppが来る別のフェスもあったのですが、1週間ずれていたので断念。やはり辺境のロックフェスにもぜひ行ってみようと、初日に再び歌の原へと。歌の原の前には海が広がっています。
olle0


ステージは、メインステージ(Postimehe Lava)以外にもラウンジやカラオケ用の場所も含めて合計7つあります。Estrella Lavaというサブステージで、HU?というエストニアにしては珍しいニューウェイヴなバンドが登場。
olle1


ヴォーカルの女性の名前はHannaliisa Uusmaというのですが、その頭文字をとってHU?という名前になっています。こちらは、「Absoluutselt」のTVでの収録。


記念に後にCD『HU2』も購入。
hu2


ラウンジでは、旧ソ連圏では幅を利かせているPlayboy主催のビキニギャル・コンテストなんてのも。カメラを持った男性が多いのは、万国共通。あ、僕もだけど・・・
olle2


正式な呼び名は分からないのですが、細長いビルのてっぺんからロープ下りなんかも出来ます。バンジージャンプできる所もありました。
olle3


世界中どこのロックフェスにもいると思われる異常にノリのいいおっさん。
olle4


まだ明るい11時から始まったメインステージでのトリは、UKからやって来たKiller Queen! Queenのトリビュート・バンドです。
olle5


よく見えないので、フレディ役のアップ画像を見てください。流石に「Killer Queen」を歌う時は厳しかったですが、かなりオリジナルに忠実に歌唱。ブライアン・メイのギター・ワークも忠実にコピー。
olle6


いつかロックフェス辺境ツアーなんていうのをやってみたい。

2011年7月1日から7月3日まで3日間、「第11回青年の歌と踊りの祭典(11th Youth Song and Dance Celebration)」が、エストニアの首都、タリン郊外の歌の原(Lauluvaljak)で行われました。エストニア語では「maa ja ilm」と呼ばれます。2009年には5年に1度の本チャンの「歌と踊りの祭典」が行われているので、これは青年版ということでしょう。規模は十分大きかったですが・・・


歌と踊りの祭典は、ユネスコの無形文化遺産にも指定され、1988年の祭典はエストニア、いや世界にとって重要なものでした。まだ、ソ連の支配下にあったエストニアにて、歌の原には約30万人が集結し、当時まだ御法度であったエストニア語で歌が歌われ、その後1991年のエストニア独立へと導いたと言われます。これは「歌う革命」と呼ばれます。

僕がタリンに到着したのは、7月2日の夜。日本からの最短欧州ルートとされる、フィンエアに乗れば日本(僕は関空から)から約9時間半でヘルシンキに到着。ヘルシンキからはフィンエアの乗り継ぎ便でタリンまで約30分。高速船に乗っても2時間もかからずタリンに到着。エストニアってどこ?って思われる方も多いでしょうが、意外と近いのです。

最終日となる7月3日の9時ごろから、タリン市内から歌の原までパレードは始まります。街路にはパレードを見守る人達が集まり、艶やかな民族衣装で数え切れない集団が次々と行進して行きます。パレードには男性も居ましたが、やはり女性の民族衣装の美しさに目が惹かれてしまいます。
parade1

parade2


午後からは、歌の原に人々は集結。市内からバスに乗って、20分くらいで歌の原に到着。
bus


野外スタジアムは人で埋め尽くされています。観客も多いですが、ステージの演者の多さ(写真の上部割は演者)にも圧倒されます。
festival1


後ろを向くと、人、人、人。
festival2


エストニアは136万人程度の小国ですが、自国の文化をこの祭典を通じて守り、それを楽しむ気持ちが伝わるとても貴重な体験となりました。

先日、告知したFANJ twiceで行われたJaccaPoPの大阪ワンマンに行ってきたので、ライヴレポートをしましょう。セットリストに従い、コメントをしていきます。期待のポイントとしては、MIRUちゃんがステージ上で自由に踊り、自由に発言し、SUN君が戸惑うという構図がどこまでこの日見られるかです。

手売り限定発売の2ndアルバム『Giraffe』(2010年)から今回のワンマンのタイトル「2×5で愛に10」にもひっかけた「愛に10」でオープンニング。「1、2、3、4、愛に10」にあわせて、皆さん、「JaccaPoPのボーカルMIRUです。」タオルをぐるぐる振り回し、MIRUちゃんノリノリです。

mirudesu


そして、「NEW WORLD」へと続きます。この間、SUN君とMIRUちゃんは自己紹介。MIRUちゃん自ら「JaccaPoPのリーダーMIRUです。」とリーダー宣言(笑)。Wikipediaにもその情報は書いてありません。

代表曲のひとつでもある、「MIRU key way」。この曲は、ビートマニアというゲーセンに収録されています。

続く「Search Lighter」はスローなちょっとアンビエントなヴァージョンを披露。これは、JaccaPoPのエコバックを買った人に特典として付いてくるRemix CD(3曲入り)に収録されていました。

MIRUちゃんが曲紹介をし、「Majik Night」に続くと思いきや、「Happy Birthday」を流します。そう、ライヴの日、2月5日は、MIRUちゃんの誕生日。SUN君、リーダーに気を使っています。

jaccapop0205


JaccaPoP語で歌った「音no化GA9式」・・・JaccaPoPって言葉遣いや表記が可笑しくって好きです。

「ミントーレール」の後は、SUN君は未発表のインストを披露。そして、「君はスナイパー」。これは、1月に発売されたばかりの★STAR GUiTARの『Carbon Copy』にMIRUちゃんをゲストに迎えて収録されている曲。これ、まじカッコいいですよ。

『Giraffe』より「Leo」そして「Jacarico」。こちらが、「Jacarico」PVの完全ヴァージョン。終盤のパンダにも注目!



iTunes限定で配信されたくるりのカヴァー「WORLD'S END SUPER NOVA」、そしてライヴをやるのは初めての「333333333」。

JaccaPoPファンにはおなじみの「ポプラ」、食べ物ソングとして愛聴している「チェルシー」。最後は「21st Century Girl」。

アンコールって、まだ曲あったっけ?と思いきや、「Merry Christmas, Mr. Laweress」・・・いやそこから「Search Lighter」オリジナル・ヴァージョンで締めくくってくれました。確かに一部コード進行が似ていますね。

以上、全17曲、JaccaPoPワールドが満喫できました。そして、SUN君がMC中困っていても助け船を出さない(いや、ただ自由にしている)MIRUちゃんでした。

【ライヴ写真集】
jaccapopfanj1


jaccapopfanj2


jaccapopfanj3


jaccapopfanj4


次は「東京ワンマン」です!

「Search World」
公演:3月19日(土)
場所:渋谷 スターラウンジ
時間:OPEN 18:30 START19:00
料金:前売り 2500円 当日 3000円(ドリンク代別)
[チケット販売]
<br>
Search World

1月30日の恵比寿LIQUIDROOMは、6都市を回った「Aira Mitsuki LiVE TOUR 2011 『???』」は最終公演となりました(掲載している写真はLIQUIDROOMのライヴより)。僕は、1月22日の大阪FANJtwiceと1月23日の神戸チキンジョージを見ることができましたが、ツアーも終わったのでライヴレポートをします。

今回のツアーでは、柏PALOOZA(1月10日)と今回の神戸でAira MitsukiちゃんとSaori@destinyちゃんが対バン。同じ事務所に所属し、Terukado氏がほとんどの曲をプロデュースするこの二人ですが、あまり同じ場所に現れる事はありませんでした。

3番目のアクトとしてSaoriちゃんが登場!
01. Re:revolution
02. シンパ
03. グロテスク
04. ファニー・パレード
05. I can't
06. エスニック・プラネット・サバイバル
07. EZ DO DANCE

前日の大阪公演で、Airaちゃんは、Saoriちゃんの楽曲について面白い発言をしていました。「I can’t」は、Saoriちゃんのエスニック・ニューウェイヴ感溢れる『WORLD WILD 2010』に収録されている曲で、Airaちゃんも『6 FORCE』のタワレコ購入特典トラックとしてカヴァーしています。どうやら、この曲、Airaちゃんはたいそう気にいっているらしい。自分の曲にしたかったみたい(笑)。同じく、今回のライヴでトリとなったtrfの「EZ DO DANCE」のハイエナジーカヴァーについても同様の発言。

肝心のSaoriちゃんのライヴはインストアでは押さえ気味だった音も全開となり、盛り上がりました。個人的には「エスニック・プラネット・サバイバル」はツボですね。Saoriちゃんのライヴ中、水玉模様のSaoriコスをした男性(知り合いです)がいました。Saoriちゃん・・・「始めて見たSaoriコスの人が男性だ」と苦渋のコメント。

そして、Aira Mitsukiちゃん登場。
01. 321
02. ロボットハニー
03. ??? Short ver.
04. HEAT MY LOVE
05. Wonder touch
06. BAD trip
07. rainy tone
08. Human Future
09. ニーハイガール
10. 愛し愛されて生きるのさ
11. WHY TWO?
12. fly
13. TRAIN TRAIN
14. チャイナ・ディスコティカ
15. サヨナラ TECHNOPOLiS
16. ファンタジー・キャンディー
17. カラフル・トーキョーサウンズ・NO.9
18. ???
19. Summeeeeeeeer set
(アンコール)
20. smile
21. LOVE Re:
22. イエロー・スーパーカー

衣装は、みんながキットカットと呼んでいたピンクのチェック柄で登場しました。

airatokyo1


2つ目の衣装は、モノマニアというブランドだそうです。

airatokyo2


こうしてセットリストを見てみるとアンコールも含めて22曲もやっています。「ニーハイガール」は、以前のライヴでもやっていたDaft Punkの「Technologic」とのマッシュアップversion。「愛し愛されて生きるのさ」は、AiraちゃんのDJによりトラックはAira versionでヴォーカルはオリジナルの小沢健二という変化球を投げてきました。

ドラムやショルキーなどの演奏で大奮闘のAiraちゃんですが、MCになるとAiraワールドに。自ら公言している事ですが、AiraちゃんはMCに苦手意識があり、「何をしゃべるか考えてきていないと」とキッパリ(笑)。そんな時、救いの手が。Airaちゃんのバックダンサーは4人いますが、一人の口癖が「間違いない」であるというネタで無事にMCをひっぱりました。めでたしめでたし。

余談ですが、Airaちゃんの「サヨナラTECHNOPOLiS」のコスをした残念な男性(残念ながら知り合い)に「ピンクのタイツは暑そう」とコメント。KRB君、無視されなくて、良かったね。

12月23日、前日に告知しましたEAM2010に行って来ました。神戸北野のmini studioが主催となる本イベント、今回が第一回となります。

eam2010


場所は、京橋のベロニカ。大阪の京橋というとどちらかと言えば、庶民的な風情が漂います。しかし、ベロニカは80年代のバブルの面影も感じるゴージャスなハコ。ハコと言うより、キャバレーっぽい。

beronica


盛り沢山なゲストを迎えた長丁場のイベントでしたから、年長者への配慮という訳ではないでしょうが、立見ではなく着席できたのが、有り難かった。では、写真を追いながらライヴレポートします。

何故か入り口にいる二人。A.C.E.かと思った(笑)。

nise-ace


以前、神戸テクミーにも来てくれたNaganoさん率いるニューウェイヴ・バンド、The FLICKS。

flicks


DJぎゃとしても知られる遊女ハルキヤさんは、沢尻エリカになりきり、ステージをのた打ち回っていた・・・お陰でちゃんと写真撮れなかった(ごめん)。

haruhiya


保山ひャン(元モダンチョキチョキズ)は、何故かYMOの「Rydeen」を笛で生演奏!

hozan


アニソン界のゴシック女王コンビ、MONALINAでございますわ。

monalina


テクノポップとトランペットの融合を図る瀬戸一成さん。いつも元気いっぱい! バックは次に登場のわをん。

seto


わをんによるウッドベース、クラリネット、アコーディオン、テルミン、のこぎり(2種類)の生演奏。楽器としてののこぎりの素晴らしさを初体験。

wawon


僕が大好きなバンド、ショコラータのキーボーディストだった渡辺蕗子さんのソロライヴ。ショコラータ・ナンバーにガムランのクリスマスソングなどを堪能。

watanabe


会場であった時は、かなり出来上がっていた松前公高さん。それでもライヴができる松前さんは凄い。

matsumae


安井さんは数日前まで風邪で不調だったけど、復活。この日のA.C.E.は、ステージで挑発的だった!

ace


おかげで、盛り上がった。

ace2


何故か、A.C.E.風のニューウェイヴ眼鏡着用のぶどう÷グレープのくみんこちゃん。A.C.E.とコラボしてほしい。

budogrape


この日は、ぶどう÷グレープに男性陣は、松前さんとライヴ前に京橋で飲みに行ってしまう。当然、ライヴトークのネタとなる。

budogrape2


この日のライヴのトリとなったミンカ・パノピカは熱かった! エイジさんはアイドル。

minka


他、DJタイム(tsumamiさん、noriさん、チーム・メルヘソ、hondatronさん、小西健司さん)も交えて、4時過ぎから始まったEAM2010は10時過ぎに無事に終了。ぜひ、関西の恒例クリスマス・イベントとして来年もやってください。

12月18日に毎月恒例の神戸テクノポップ・ミーティング(テクミー)がありました。今回は33のオカノアキラさんとトークをしてまいりました。オカノさんのお陰で、結構面白かったようです。

ちなみにオカノさんは、2011年1月10日に「OKANO AKIRA NEW YEAR ROCK FESTIVAL」を梅田シャングリラで行います。安井さんのA.C.E.も登場します。自分の名前が付いたフェスをするとは、凄いオカノさん。フライヤーの写真がやけにかっこいいオカノさん。

okanoakira


もうひとつライヴ告知ですが、明日は、京橋ベロニカで「ministudio creative presents“EAM2010”イーム音楽祭2010」。ministudioとはテクミーが行われている安井さんのスタジオです。

当然、A.C.E.も出ますが、渡辺蕗子(ex.Cioccolata) 、ぶどう÷グレープ、松前公高、保山ひゃん(ex.モダンチョキチョキズ) 、ミンカ・パノピカ、わをん、瀬戸一成、遊女ハルキヤ(a.k.a.DJぎゃ)、TheFLICKS、MONALINA、Mine、Unyo303と盛りだくさんなラインナップです!ライヴレポも予定しています。

そのテクミーにも参加していただいた方を今日は紹介します。unaiさんです。unaiさんを連れてきた瀬戸一成さんは、以前アルバム『ブラックでいこう』を紹介した、テクノポップとトランペットの融合を図る希少なトランペッターです。

unaiさんが持ってきてくれたのは彼女の2008年リリースのライヴアルバム『bossabient-live at sunhall』。

bossabient01. this quiet place
02. yukue
03. pygmy's grave
04. rhythm
05. everything I know
06. headphones
07. 落下
08. polka dots and sparks
09. kilt
10. 砂の上の娘

タイトルにBassabientとあるようにBossaとAmbientの融合。これはありそうで、なかった組み合わせ。unaiさんの甘いヴォーカルにギター、トランペット、テルミンが不思議な調和をしています。もちろん、トランペットには瀬戸さんも参加。

先ずはCMです。


東京ドーム公演「1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11」(2010年11月3日)セットリスト

01. シークレットシークレット(2009年)
02. 不自然なガール(2010年)
03. GAME(2008年)
04. ワンルームディスコ(2009年)
MC
05. ナチュラルに恋して(2010年)
06. love the world(2008年)
07. I still love U(2009年)
08. 575(2010年)
着替え
09. Perfumeの掟
10. VOICE(2010年) 
11. コンピューターシティ(2006年)
12. エレクトロワールド(2006年)
MC
13. パーフェクトスター パーフェクトスタイル(2006年)
14. Dream Fighter(2008年)
15. The best thing(2008年)〜セラミックガール(2008年)〜lovefool(2010年)
16. ジェニーはご機嫌ななめ(2003年)
17. コンピュータードライビング(2005年)
18. Perfume(2006年)
19. チョコレートディスコ(2007年)
20. Puppy Love(2008年)
21. wonder2(2006年)
<アンコール>
MC
22. ねぇ(2010年)
23. ポリリズム(2007年)  

先生:前回の対談でPerfumeが5万人キャパの東京ドームを埋め切れるのかと余計な心配をしながら話し合いましたが、見事にドームは埋まりましたね。

博士:今回は流石に5万人動員とあってか、なかなか知った人に出会わなかったですね。この年になると時間がたつのが早いのかコスプレーヤーもかなり入れ替わっていました。

先生:確かに。かしゆかのソックリさん(以前、All Aboutに出て頂いたちなゆかちゃんとは違う方)はクローンのように似ていましたね。

博士:オープニングから凝った演出で来ましたね。花道最端からせり出すやまるでウエディングドレスのような純白のドレスで花道をまるでヴァージンロードの様に歩いていく。中央のテントまで到達するとテントはぱっと散って演奏スタート。衣装はまるでリメイクされたかっこいいコスチューム。『TRON』を思い出しました。

先生:選曲的は、最新アルバム『トライアングル』は少なめに、メジャーデビューから最新シングルまでバランスをとっていましたね。個人的にはトリの「wonder2」とCM曲「lovefool」などが嬉しかったです。

博士:タイトルからしても、今までの活動の集大成という感じですね。ちょっと間隔があきましたが、今までのツアーの千秋楽という解釈も出来るでしょう。球場はすさまじいですね。カメラがアーティストにパンしても背景から観客が見切れない。人の海というより人の壁。オリンピックスタジアムのEL&Pを思い起こしました。往復音速で1秒位ずれるのでアンコールのタイミングが合わないんですよ。本当に驚異ですね。

先生:ドームでは、よっぽどいい席でない限り、Perfumeメンバーは肉眼では誰かの区別もつきにくいくらい点になってしまいますが、それを克服しようとする創意工夫がありましたね。会場は、正面にあるメインステージの大きなモニター、中央の立体的に配置されたモニター、周囲のモニターとモニターで張り巡らされていました。

博士:今回の演出で一つ気が付いたのがモニターを単にライヴ映像の拡大するためだけでなく、演出として使用しているという点。これは前回のアリーナ、代々木でも箱に仕掛けたモニターに写る虚像にメンバーの様に絡むという演出が斬新だったのですが、今回はその意図がより具体的でした。

先生:「575」までは割と淡々と流れて行きましたが、その後に来ましたね!

博士:毎回お馴染みに着替えコーナーでは、2007年にやった「感謝!感激!ポリ荒らし!〜あらためまして、Perfumeです〜」でやった「Perfumeの掟」が帰ってきました!

先生:「Perfumeの掟」は嬉しい誤算でした。あのマネキンが出てきたときに、「まさか」と思ったのですが、その「まさか」でしたね。モニターにもYasutaka Nakata (capsule)のクレジットが表示されましたね。その前のインストはクレジットが無かったので、他の人かと思いますが、聴き覚えがありません。

博士:かしゆかのソロダンスではモニターに移った等身大のかしゆか映像がまるでバックダンサーの様にフォローし、以前から気になっていたバックダンサーの必要性に対するPerfumeなりの回答だと思いました。

先生:歌わないで踊るだけのPerfumeって、演出がよければ、十分楽しめます。あ〜ちゃんがレーザー機関銃で客席に銃を向けるシーンは、本当に素敵な演出でした。撃たれたかった。

博士:正面の一番大きなモニターはモニターではなく完全に正面から撮影したときの背景として使用されており、エレクトロワールドではお馴染みのPVから人間を消去した背景ヴァージョンだったのが印象的でした。

先生:この手があるかと感心しました。PVの出来がいいPerfumeだからこそ出来る技です。

博士:この演出は今後もっと積極的に使用したら面白いのではないかと私は考えます。例えば、花道最端には2枚の等身大モニターが設置されて、そこに残り2人のメンバーの虚像が投影され、絶えず3人のフォーメーションが花道最端で存在するとか。生演奏では不可能ですが、秒単位まで演奏サイズを特定できるPerfumeのスタイルでは作りこめば可能な演出だと言えるでしょう。

先生:他の最近のドーム・ライヴを見ていたら、比較した上での考察ができたのですが、期待を超えてくれた部分も多かったです。

博士:サインボール蒔き、ゴンドラ乗り等々、アイドルのライヴでのエンターテーメントをよく研究して来た感じもします。 近未来3部作前後からの往年のファンにとって「アイドル化への危惧」みたいなのが毎回のテーマでしたが、「アイドルなんだ!」と割り切ってみるとこれはすさまじい破壊力を持ったアイドルという事になります。

先生:以前の対談で「純粋に一つの頂点を狙った記念公演的意味合いの方が強いのだと思います」と発言しました。確かに、あ〜ちゃんが泣いたりすると、その意味合いも感じましたが、同時にドームという難関をトータルな演出で楽しませようというPerfume及びスタッフの意気込みも伝わり、いい結果になっていたと思います。

博士:で、マカオで開催される「Mnet Asian Music Awards」には行くのですか?

先生:Perfumeに以前から世界進出をするべきだと主張している僕としては、スケジュールが合うのなら行きたいのですが、その日はあいにく用事あって無理です。まぁ、今後の展望についてはまた日を改めて話し合いましょう。

8月7日、8日の両日は夏フェスが被りまくっていました。サマソニ2010、WORLD HAPPINESS 2010(8日のみ)、TOKYO IDOL FESTIVAL 2010 @Shinagawaと・・・そんな中、僕はサマソニ2010@舞洲(大阪)に行ってきました。

Aira Mitsukiちゃん、Uffieちゃん、Two Door Cinema Club、Surkin君などいろいろ楽しんでまいりましたが、ノスタルジックな気分でa-haについて書いておきます。

大阪では二日目のSONIC STAGEにa-haは登場。始まって中盤に来るまで、あまり知っている曲が無いので、a-haのベスト・アルバム『Headlines And Deadlines』くらいしか所有していない僕としてはそれほど感情移入が出来なかったのですが(「Cry Wolf」は知っていた)、最後の4曲で・・・来てよかった(涙)と。

「Hunting High And Low」はバラード曲ですが、「Here I am…」とモートン君が歌い始めると、なんかグッと来ました。モートン(Morten Harket)君は観客にサビの部分を歌うように指示したら、前列の人たちがちゃんと歌詞を覚えていて歌っているんですよね。女性の声が多かった気がします。

その後、007の主題歌にもなった「The Living Daylights」、そして「The Sun Always Shines On TV 」へと。a-haと言えば、「Take On Me」ですが、これは「Take On Me」に続く第2弾シングル。このPVは、「Take On Me」の続編になっており、後ほど触れる“彼女”が最初に登場します。



もちろん、トリは「Take On Me」。モートン君のファルセットも健在です。1985年にリリースされたこの曲は、アメリカ、イギリスを始めとして全世界的にヒット。しかし、ヒットへの道には紆余曲折がありました。

この曲は1984年に最初のヴァージョンがNew MusikのTony Mansfieldによるプロデュースでリリースされましたが、大ヒットしたのは、Alan Turneyがプロデュースし直した1985年のシングルです。Tonyにとっては残念な結果となり、確かにヒット性を考えると、リテイクは正解だったのですが、Tonyの1984年ヴァージョンは、Tonyが好きな人ならニヤッとしてしまう作品です。なお、この1984年ヴァージョンは、7月21日に発売されたa-haの2枚組再発アルバム『Hunting High And Low (Deluxe Edition)』に収録されています。出来れば、Tonyの過剰なアレンジの12インチ・ヴァージョンも収録してほしかったです。

ハンティング・ハイ・アンド・ロウ(デラックス・エディション)ハンティング・ハイ・アンド・ロウ(デラックス・エディション)
アーティスト:a-ha
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2010-07-21
おすすめ度:5.0
クチコミを見る

このPVは制作手法としても画期的で、何度見た事か!!  PVを見て、モートン君のコミックの世界に連れて行かれてしまった現在30代〜40代の女子も多い事でしょう。PVに出てくる女性が本当に可愛いのです。彼女は、イギリスのモデル・女優であるBunty Bailey(バンティ・ベイリー)です。当時、モートンとデートしていたとWikipediaに書いてあります。PVの中の出来事が現実になっていた胸キュンな話です。

a-haは、既に年内にライヴを終えたら、バンド活動を停止すると発表しています。最後のチャンスかもしれないa-haの生「Take On Me」が聴けて悔いはありません。

techrock65月30日に北堀江のclub vijonで「TECHROCK6」としてレコ発イベントがあったので、行ってきました。「TECHROCK」とは、先日紹介した√thummとnuxx主催するイベントで、今回が6回目となります。2組ともaranparallel (アランパラレル)に所属するレーベルメイト。堀江という場所ですが、関西をあまり知らない人に敢えて説明するなら、浪花の代官山ですかね。元々、南堀江は家具の街として知られていましたが、2000年あたりから、おしゃれなカフェ、レストラン、ブティックなどが増えてきました。vijonもそんな界隈にあります。


bge今回のイベント、前売り予約した人には、もれなくコンピ・アルバム『Beautiful Girls Electro』をプレゼントという大盤振る舞い。市販でも、1000円と超良心的価格!大阪商人の根性を感じます。このコンピは「大阪美少女図鑑」(怪しい店名でありません)というフリーペーパーも絡んでいます。「美少女図鑑」は大阪だけのものではなく、札幌から沖縄まで全国津々浦々を網羅しています。ぜひ、iPadヴァージョンも出して欲しいものです。


「TECHROCK6」のラインナップは、登場順にSQUASH、DAMBO、√thumm、EeL、スパナ、nuxxと全て今回のコンピに収録されている人達です。また、コンピにも参加している「大阪美少女図鑑」のモデルでもある、山口陽子さんとChii☆さんが、今回のレコ発でもゲストとして歌ってくれました。今回、TECHROCKを初めて見ましたが、これは盛りだくさんでお薦めです。大阪でこういうイベントをやってくれるのも、大変うれしい。

soundache最後に登場したnuxxですが、『Sound Ache』というデビュー・アルバムを5月19日にリリースしたばかり。BaNG BaNG BaLLooNというバンド名から改名したようです。BaNG BaNG BaLLooN時代の動画がありましたので、貼っておきます。




eccoちゃん、ize-macくん、Gun-Hiroshiくんからなる紅一点のトリオ編成。nuxxってどこかで見た単語だと思っていたら、Underworldに「Born Slippy Nuxx」という曲がありますよね。



ちなみにNuxxの意味を調べてみると・・・北欧の国出身の髭をはやした性倒錯者(笑)。1曲目の「PL>YBUTTON」を聴いていると、Underworld好きそうだし。√thummのレーベルメイトだけあって、キャッチーだし、エレクトロな「runner's high」、メローな「ache」となかなか幅が広い。ステージで演奏をし始めると、おとなしそうに見えたeccoちゃんのテンションが高いのが、意外性があってキュンとしました。

Beautiful Girls Electro
アーティスト:オムニバス
販売元:インディーズ・メーカー
発売日:2010-05-19
クチコミを見る


Sound Ache
アーティスト:nuxx
販売元:インディーズ・メーカー
発売日:2010-05-19
クチコミを見る

ヴィレッジヴァンガード(VV)って近くにまで行くとどうしてもぶらっと入りたくなります。本屋にしては雑然としたディプレイ。でも、ドンキとかとはまた違う、なんだか選ばれた商品が並んでいる感じが好きなんですね。VVのCDコーナーも凄い偏りがあって・・・capsuleが今のように認知される前から、巷のチャートには関係なく、何故か多くの店舗で強力PUSHを受けていました。capsuleと並び、インディーズ時代、よく見かけたのが、DE DE MOUSE。DE DE MOUSEもVVに選ばれたんですよね。

DE DE MOUSEについては以前、All Aboutにて「夜空に輝くキラキラ系」という記事で少し書きました。基本がブレイクコアでそこにメロディーを乗せていくという手法自体は他にも無いわけではないですが、DE DE MOUSEの転調も多い複雑に絡む旋律が、トレードマークのヴォイスサンプル以上に彼を唯一無比の存在にしているんでしょう。

ajourneytofreedom新作『a journey to freedom』に於いても、DE DE MOUSEの個性は(いい意味で)全く変わらず、1曲目の「my favorite swing」から聴覚的快感の渦に巻き込まれます。タイトル曲「journey to freedom」も郷愁度は高いのに、狂気の高速ドリルンベースで責めの姿勢を感じます。相変わらずどの曲も、歌詞で何を歌っているか判らないし、判る人もいないでしょうけど、ヴォーカルは楽器化しています。海外ツアーもしているDE DE MOUSE、海外の人達が聴いて、どう思うんでしょうね。Squarepusher meets Ghibli(ジブリ)? 海外でもかなり受けると思うのですが・・・




現在、ツアー中のDE DE MOUSEですが、僕も梅田NUのタワレコのインストアと心斎橋TRIANGLEのライヴへと足を運びました。インストアのライヴはインストアの宿命で音量が抑え目でしたが、TRIANGLEのライヴはほんとに行ってよかったです。最高のライヴは、ライヴが終わってからも余韻が残るものですが、ライヴが終わってからも、DE DE MOUSEは耳に残っていました。ツアー中なので細かい事は書きませんが・・・序盤の「Dancing Horse On My Notes」あたりから、ドラマチックにアガリ、中盤の大ネタなんだけど唸らせるリミックス(ライヴといよりもDJなのかもしれないけど)など1時間弱があっと言う間に過ぎてしまう内容でした。

↑このページのトップヘ