四方宏明の“音楽世界旅行”〜Around the world

世界中のテクノポップ〜ニューウェイヴ系音楽を紹介。

カテゴリ: ウクライナ

今回登場するウクライナ出身のロシアで活動する歌姫は、Ри(リ)。ロシア語系の女性名はほとんどа(ア)かя(ヤ)で終わるので、ニックネームみたいなもんですかね。本名はМаргарита Смелянская-Галицкая(マルガリータ・スメルヤンスカヤ−ガリーチカヤ)と長くて覚えられない。野性的美しさを持つルックスから、ウクライナのシャキーラ(Shakira)と呼びたいです。そう言えば、オバマ大統領はシャキーラ をヒスパニック系の教育特別委員に任命しましたね。

肩書は歌手、モデル、ダンサー。ロシア・ウクライナと言えばバレエの本場ですが、本格的にバレエも学んでいたようです。彼女のシングル「Майя каменных джунглей (Stone Jungle Maya)」。Mayaとはマヤ文明のマヤのようです。モデルだけあって、踊る姿も妖艶なのですが、サウンド的にもトラッド系の民族音楽を取り入れたダンスミュージックとなっており、なかなか聴きごたえがあります。


モデルという肩書からも当然と言える展開なのですが、ロシア版Playboy誌にも登場。やはり、音楽業界とPlayboy誌は協力関係にあるようです。
ri-playboy

元バイアグラ(Виа Гра)のアーニャことアンナ・セドコーヴァ(Анна Седокова)の続きです。さて、ウクライナやロシアの歌姫は必ずと言っていいほど「PLAYBOY」「MAXIM」といった男性誌に登場します。アーニャも例外ではありません。ソロ活動に合わせて、2006年に発行されたアーニャが表紙を飾ったPLAYBOY誌は記録的な売り上げを収めたとの事。
playboy-sedokova


こちらは2010年のMAXIUM誌。
maxim-annasedokova


肝心の音楽の話に戻りましょう。初期の曲はどちらかというと凡庸だったのですが、「Драма (Drama)」(2010年)ではエレクトロに接近し、いい意味の貫禄が出てきました。


最新リリースとなる「Ревность (Jealousy)」では、ダンサーをバックにタンゴを取り入れています。


アルバムも発売される予定!

バイアグラ(Виа Гра)及びメンバーのソロ活動については一通り網羅したつもりだったのですが、大事なメンバーについてまだ書いていませんでした。

バイアグラが来日した時の最強メンバーの一人、茶髪のアンナ・セドコーヴァ(Анна Седокова、Anna Sedokova)です! 愛称はアーニャ。アーニャは、2004年にウクライナのサッカー選手とめでたくゴールイン(出来ちゃった婚)し、バイアグラを引退します。

一体、アーニャはどうしているのかと、彼女の公式サイトに行ってみると、彼女は自叙伝「Искусство Соблазнения (The Art Of Seduction)」を出版している事が判明。自伝記によると、アーニャは離婚し、仕事もアパートも車もお金もない状態に追い込まれます。しかも、娘と莫大なローンを抱えて・・・。
theartofseduction


しかし、そんな状況の中、アーニャはソロとしてのキャリアを再スタートさせ、カムバックしました。ソロとしてのデビュー曲はちょっとしんみりした「Моё Сердце (My Heart)」。


がんばれ、働くお母さん、アーニャ!

アリビ(Алиби)の2姉妹ですが、結構芸歴が長い。結成されたのは2001年ですが、1998年からカプチーノ(Cappuccino)という4人組のグループで活動し、2枚のアルバムをリリースしています。カプチーノには、バイアグラ(Виа Гра)にもいたスヴェトラーナ・ラバダ(Світлана Лобода)も在籍していました。この頃はまだ二人とも10代半ばだったと思われます。
『Капли дождя (Raindrops)』(1999年)
『Девушка с востока (Girl from the East)』(2000年)

カプチーノの動画を探してみたのですが、古すぎたのか、見つかりませんでした。

アリビとして今までベストも含めて5枚をリリースしています。美人度がジャケで伝わらないのが残念。
『Да или нет』(2003年)
『С чистого листа』(2004年)
『Отражение души』(2006年)
alibi1

『Мелодия дождя』(2007年)
alibi2

『ALIBI. THE BEST』(2010年)

前回紹介した「Оригами(Origami)」があまりにもツボだったので、他の作品も調査したのですが、元々R&B的ポップが多く、正直なところ「Origami」に匹敵する曲はありませんでした。あえて選んだのは、「Сны о тебе (Dream Of You)」。曲というより、PVの艶めかしさに敬意を表して。


ちなみに「Origami」も含め、ほとんどのアリビの曲は、公式サイトで無料ダウンロードできます。やっぱり、ウクライナ!

欧米では昔から日本を題材にしたポップソングが出現します。その多くは、日本人からすると首をかしげたくなるような“勘違いの日本”である事が多いのですが、ウクライナもその例外ではありません。基本、和風テイスト、時折中華テイストをごちゃまぜになったサウンドに、到底日本で見かけないようなコスチュームで、外国人の視線でのステレオタイプ的な日本が題材となります。以前、バイアグラ(Виа Гра)の「Анти-Гейша (Anti Geisha)」(2009年)やВоплі Відоплясова (Vopli Vidopliassova)の「Чіо Чіо Сан (Chio Chio San)」(2009年)」を紹介しましたが、今回もその手の曲です。

アリビ(Алиби)というアンナ(Анна)とアリーナ(Алина)からなる姉妹ユニットによる「Оригами(Origami)」です。


アリビ(Алиби)とは多分、アリバイから来た外来語なのでしょう。折り紙で作ったようなコスチュームで、摩訶不思議な辺境の和風テクノポップがここに完成。ちなみにここでいう“辺境”は憧れの意味も込めています。普通、変てこな超白塗り化粧になるのですが、なかなか映えて見える化粧です(一部白塗りもあるけど)。彼女達の他のPVよりも不思議な魅力が伝わります。特にお姉さんのアンナ(ポスター左)が素敵で“恋心を抱く”!
alibi

ゴルバチョワと聞くと、なんとなく政治家っぽい名前ですね。ゴルバチョフ書記長の夫人の名前は、ライサ・ゴルバチョワでした。ロシア語などのスラブ系の言語の場合、男性と女性で苗字が変わります。日本人には不思議ですね。シャラポフは男性だけど、シャラポワは女性。・チャイコフスキーは男性で、チャイコフスカヤは女性。

アルクティカのオリガ・ゴルバチョワ(Ольга Горбачева)の場合、微妙にライサ・ゴルバチョワ(Раиса Горбачёва)とは表記が違いますが・・・ ゴルバチョワがカタカナ表記としては一般的ですが、発音としては、ガルバチョーヴァの方が原語に近いようです。このあたり、悩むのでまたロシア語の先生に聞いておきます。

オリガはセクシーなだけではなく、ウクライナの音楽TV番組「M1」のキャスターとしても人気があります。そのコミュニケーション能力を買われて、オリガはキエフ市議会に立候補するという話がありました。しかしながら、結局mamamusicのプロデューサー、ユリィ・ニキティン(Юрий Никитин)が阻止したとの事。ティモシェンコ(Тимошенко)首相に続く、美人過ぎる政治家も見たかったです。でも、手下の二人はどうするつもりだったんだろう。議員秘書?

彼女は現在まで、アルクティカ(Арктика)名義で2枚のアルバムをリリース。
『Герои (Heroes)』 (2006年)
heroes

『Белая звёзда (White Star)』(2009年)
whitestar


最後にアルクティカのセクシー・ポーズ満載の「Пожалуйста (Please)」をお楽しみください。

ウクライナのmamamusic特集続行です。

先週のロシア語の授業で、ウクライナ出身の先生に「mamamusicを知っていますか?」と聞いたところ、NikitAは知っていたのですが(でも、ロシアのユニットだと先生は思っていたみたい)、mamamusicは知りませんでした。

ここまで来ると、柳の下にどじょうが何匹いるか?を数える状態ですが、NikitAに続いてウクライナのオリガ・ゴルバチョワ&アルクティカ(Ольга Горбачева и Арктика)がやってくれました。名前が色々あってややこしいのですが、フロントの女性の名前は、オリガ・ゴルバチョワ(Ольга Горбачева)。アルクティカ(Арктика)というのは、ユニット名のようで、手下のリタ(Рита)とダーシャ(Даша)を引き連れて活動しています。

2010年に問題のPV「Нечего Терять (Nothing To Lose)」はリリースされました。さっそうと家の中から現れる歩き始めるオリガちゃん。全然予想しない展開から、いつのまにかマッパの後ろ姿が! 次に現れるのが手下の二人。もちろん、マッパになります。


ほぼ同時期かと思いますが、アルクティカとして3人でウクライナ版PLAYBOY誌に予想通りに登場!
playboy-arctica

2回に渡って特集したHOLLYWOOD FMですが、結成時はFMが付いていなく、ただのHOLLYWOODであった事が判明。メンバーもアレシャ(Алеся)とユーリャ(Юля)の二人に加えて、ブルーネットのカーチャ(Катя)も在籍していました。ブロンド、赤毛、黒髪(ブルーネット)というのは、スラブ圏での黄金トリオなのでしょうか?

HOLLYWOOD時代に、グループの名前からそのまま取った「Hollywood」をという曲があります。HOLLWOOD FMでは清純と挑発の融合という高度な試みをしていましたが、こちらは割と普通のセクシー路線です。サウンド的にはNikitAを思わせるちょっとエレクトロなダンス曲。パパラッチという歌詞だけが聞きとれます。


HOLLYWOODについて調べてみると、由来はハリウッド・セレブらしい。
僕が推測する対比も含めて、具体的には以下のようなイメージです。
パリス・ヒルトン(Paris Hilton)=アレシャ
リンジー・ローハン(Lindsay Lohan)=ユーリャ
ニコル・リッチー(Nikole Richie)=カーチャ
・・・うーん、ニコルは違うな。

最後に、何故かカンフーに励むHOLLYWOOD FMの二人。でも、胴衣が微妙にセクシーで、男の子は気が散ると思います。

mamamusicの公式サイトを見てみると、こんなショッキングな報告が・・・
Группа HOLLYWOOD FM лишилась девственности.
Group HOLLYWOOD FM lost her virginity.

それもあの愛苦しいと言ったユーリャが、ウクライナのプレイボーイ誌の表紙に。mamamusicに所属するということは、プレイボーイ誌に出るという鉄則があるのでしょうか?どうして、アレシャは登場せず、ユーリャだけなのかは謎です。アレシャは続編なのでしょうか?
playboy-hollywoodfm


等と・・・いっぱいの疑問を抱えつつ、同時にダメ押しのようにPV「Догола(Stripping Off)」を公開。しかも、世界進出を狙っているのか、「Stripping Off」というタイトルで英語版のPVも製作しています。タイトルからも想起できますが、もちろんセクシー路線です。


どうやら、彼女達のコンセプトは、“清純と挑発の融合”のようです。

НеАнгелы (NeAngeli)に続いて、同じくmamamusic所属のHOLLYWOOD FMを紹介します。最近、メンバーチェンジしちゃったNikitAおレーベルメイト。まるでアメリカ西海岸からやって来たような名前ですが、ウクライナです。ソ連時代はイデオロギー的に張り合ってきたアメリカですが、ウクライナ・ロシアにとってアメリカ、特にハリウッドというは未だに憧れの対象なのでしょうか? 僕にとっては、ハリウッドよりもウクライナやキエフの方が魅力的です。

HOLLYWOOD FMは、アレシャ(Алеся)とユーリャ(Юля)の二人。ブロンドのアレシャは23歳、赤毛のユーリャは2歳下の20歳そこそこ。ウクライナの女性って、美しい赤毛の人が多いですね。

デビュー・アルバムは『Доверчивая(Trust)』(2010年)・・・ウクライナにしては清純派に見えます。白黒のジャケは正直、彼女達の魅力を伝えきれていないと思います。PVでは、特にユーリャはもっと愛苦しい。
trust


アルバムのタイトル曲「Доверчивая(Trust)」からは、ウクライナの哀愁が伝わります。白いドレスを着た二人は天使のようです。でも、この二人が・・・次回に置いておきます。

先週からロシア語教室に通っています。ウクライナ出身の先生は、僕がウクライナの音楽が好きですと言うと、「バイアグラ(Виа Гра)?」と返してきました。やはり、バイアグラはウクライナの国民的英雄なのか(そういう事にしておきます)? でも、NikitAくらいは知っていましたが、他の人達の名前を言うと知りませんでした。

先生に「好きなウクライナのアーティストを教えてください」と日本語で聞いたところ(当然ですが、習い始めの僕はロシア語聞けるほどのレベルではない)、二つのバンドを教えてくれました。
Океан Ельзи (Okean Elzy)
Воплі Відоплясова (Vopli Vidopliassova)・・・こちらはウクライナ語表記。ウクライナ語は「и」ではなく、「i」を使うのね。なるほど。舌をかみそうな名前なので、VVと省略。

真面目な生徒を自負する僕は早速調べてみました。
Ukranian Guideというサイトがあるのですが、そこにウクライナのロックバンドのベスト5というのがあります。すると、Okean Elzyも Vopli Vidopliassovaもベスト5に入っているじゃないですか! 先生、わりと趣味がメジャー(笑)。

YouTubeでも視聴をしました。すると、VVの「Чіо Чіо Сан (Chio Chio San)」(2009年)という変なPVを発見。ほぼ歌舞伎化粧、和風KISSみたいな四人が、「さくら・・・」なんちゃらと歌っています。千代さんへ捧げた歌なのしょうか? とにかくちょっと間違ったエキセントリックな日本が楽しめます。このバンドは1986年、つまりウクライナがソ連だった頃から活動していますが、このような曲は珍しく、曲によってカラーが違います。
chiochiosan

NeAngeliの二人と一緒にアルバム『Долго не было Тебя (Long Time No You)』(2010年)に写っていた中央にいる女性は、新メンバーなのかと思ったのですが、イスラエルから特別ゲストとして迎えたDana Internationalであると判明。
longtimenoyou


こちらはDana Internationalのベスト盤。しかし、Amazon.co.jpでの中古価格設定、やけに高い!
It's All for the BestIt's All for the Best
アーティスト:Dana International
(2009-01-01)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


彼女は、男子として生まれましたが、1992年に性転換手術を受けて心身ともに女性となりました。そして、1998年には、イスラエル代表としてユーロヴィジョン・コンテストに「Diva」という曲で出場し、見事に優勝を果たしました。また、2000年には来日も果たしており、日本のTV番組にも登場しています。


こちらは、2007年に発表されたDana InternationalとNeAngeliの夢の共演曲「I Need Your Love」。セクシーさでは負けていません、Danaちゃん。

НеАнгелы (NeAngeli)の続きです。
どうやら、mamamusicの所属アーティストは、プレイボーイ誌と提携しているようです。NikitA、А.Р.М.И.Я.もそうでしたが、2006年7月号の表紙にNeAngeliは登場。
playboy-neangeli


セカンド・アルバム『Долго не было Тебя (Long Time No You)』(2010年)のジャケでは、3人になっていますが、うーん・・・3人目が誰なんだ(?)と調べてみたら、面白い事を発見。こちらは次回に回します。
longtimenoyou


さて、このアルバム収録曲としてお薦めPVは、「Убей меня (Kill Me)」。スラーヴァとヴィクトリヤのお二人、女性としてはかなりの低音で、妙な迫力があります。美女二人は何故か密林の中にハンターとして入り込み、川の中ではお決まりのセクシーショットも披露してくれます。寒いイメージのあるウクライナやロシアには見えないですが、一体この密林、どこなんでしょう?

はい、またウクライナです!
以前、ウクライナ人のマークさんに教えてもらったНеАнгелы(NeAngeliまたはNeAngelyと表記される)という2人組。意味は、No Angels(天使じゃない)でしょう。ちなみにドイツにもユーロダンス系5人組でNo Angelsというのがいます。メンバーは、赤毛のスラーヴァ(Слава)と黒髪のヴィクトリヤ(Виктория)。ちなみにスラーヴァの好物は寿司(うなぎ)と緑茶。知った所で役には立たないでしょうけど。

彼女達のデビュー・アルバム『Номер один (Number One)』(2006年)は、mamamusicからリリースされました。mamamusicと言えば、あのNikitAをプロデュースしたユーリ・ニキティン(Юрием Никитиным)のレーベル。もちろん、プロデュースは、ユーリ。
number1


「Ты Из Тех Самых (You're One Of Those)」が最初のヒット曲ですが・・・バイアグラを意識したような二人はくねくね踊りながら、終盤にはロシア・ウクライナでは定番の手ブラの決めポーズ!

白夜の北欧に1週間ほど行っていたので、久しぶりの更新となります。また、北欧レポートは後日ということで、ウクライナ発SMSの続きです。

SMSは何を思ったのか、2008年に『Hits Of The 80's』というカヴァー・アルバムを出します。80'sと言えば、まだロシアもウクライナもほぼソ連時代です。ペレストロイカが始まったのが80年代後半なのですから。今のロシアは資本主義だけど、自由主義だと言い難いところがあります・・・ポップカルチャー的なモノに関しては自由、いや場合によっては自由すぎる国という印象です。
hitsofthe80s


当時は西側の音楽は、ソ連では幅広く自由に聴く事が出来なかったのでは思っていたのですが・・・でも、こんなカヴァーが出されると言う事は、やはり何らかの形で流通していたのでしょう。

選曲がなかなか面白いです。
基本、アメリカではなく、ヨーロッパ。ヨーロッパといってもイギリスよりも大陸、特にイタリア系ユーロビートやミュンヘン・ディスコなど。

イタリアの爆乳シンガー、Sandaraの「Boys」はそのPVの素晴らしさのあまり以前紹介しました。「One Way Ticket」は、ニール・セダカというよりもBonny Mの方かと。

01. Boys (Sandra)
02. Gimme! Gimme! Gimme! (ABBA)
03. You’re My Heart You're My Soul (Modern Talking)
04. Midnight (Arabesque)
05. Voulez – Vous Danser (Ricchi e Poveri)
06. Hands Up (Ottawan)
07. Sunny (Bobby Hebb)
08. You’re My Love (Patty Ryan)
09. Kalimba Di Luna (Tony Esposito)
10. Mama Maria (Ricchi e Poveri)
11. One Way Ticket (Bonny M)
12. Venus (Bananarama)

ここまで紹介したSMSの音源は、全て公式サイトより無料ダウンロードできます。やっぱりウクライナですね。

最後にSMSの最新アルバムとなる『Читай по губам(Read My Lips)』のタイトル曲のPVを見てください。セクシーというよりもアダルトな感じ。

ウクライナやロシアには3人組女子ユニットが多い事はこれまで書いてきた記事を読んで頂ければ、判ると思いますが、同時にメンバー・チェンジが頻繁に起こります。バイアグラしかり、スリーフキしかり、XSしかり。SMSもその例外ではありません。

これまでこんな感じでメンバーが交代しています。
マリナ(МАРИНА)
タティアナ(Татьяна)→ヴェロニカ(ВЕРОНИКА)
ラーナ(Лана)→アレキサンドラ(Анастасия)→ナスタヤ(НАСТЯ)

ということで、現在のメンバーは、唯一古参のブルーネットのマリナ、赤毛のヴェロニカとブロンドのナスタヤとなります。

セカンド・アルバムは、『Тело(Body)』(2006年)。
telo


ここで紹介すべきは、タイトル曲の「Тело(Body)」です。バイアグラを意識したのか、SMSという本来の趣旨に戻ったのか、ボンデージを意識したPV。スキンヘッドのごついおっさんは意外にバイオリンを弾いたりしています。


モスクワのステージでも歌番組の観客を前にボンデージ(笑)。結構、お客さんが入っています。

2004年に結成されたウクライナの3人組、SMSです。SMSとは携帯で使用するShort Message Serviceの略として使われていますが、たぶんそれが由来ではないかと思ったのですが・・・

ロシアのFacebookまたはmixiのようなサイト、в Контакте(フ・コンタクティェ)によれば、SMSとはSex Music Sportとの事。SMAPみたい(笑)。

2004年結成時のメンバーはブルーネットのマリナ(МАРИНА)とWブロンドのタティアナ(Татьяна)、ラーナ(Лана)の3人。この3人で、デビュー・アルバム『SMS format』(2004年)をリリース。
smsformat


「Любий, кохай мене (Love Me, Honey)」のPVで注目を浴びたようですが、これはロシア語ではなくウクライナ語で歌われています(違いがいまいち分かりませんけど)。ベッドでまくら投げするエロカワなクリップです。


「В мае (In May)」も同じアルバムに収録されていますが、メンバーが一人違いますね。セクシー度も高く、アダルトコンテンポラリーなディスコ・ナンバーでなかなかよろしい。

皆さん、お久しぶりです! 海外出張に行っていたので、更新できませんでした。ウクライナに行って来た訳ではありませんが、ウクライナに戻ります。前回のウクライナはXSという3人組のお姉さんの特集でした。

僕は、XSでティモシェンコ風三つ編みをしていた子が好きだったのですが、脱退してしまいました。やはりヌードを拒否したからなのか? しかしながら、元XSのナターシャ(Наташа)とエレーナ(Елена)の二人は、レーベルをMusic Motorsから以前紹介したMoon Recordsに移籍して、ЭДЕМ(Edem)として再スタートします。あまりネット上に情報がないため自信が無いのですが、ティモシェンコ風三つ編みしていたブロンドがナターシャで、XS時代はブロンドでなかったブロンドがエレーナでないかと思います。

Edemとしての再スタートとなったアルバムは、『Интрига (Intrigue)』(2010年)。サウンド的にはXSのファーストよりもセカンドに近い、ポップなんだけれど曲によってはエスニックで歌謡曲的。「Шанхайские ночи (Shanghai Nights)」という中華風メロディの曲もあったり。
intrigue


PVが公開されているのが、アップテンポの「Не звезда (Not A Star)」。モスクワで撮影されたこのPV、日本の基準から言えば、十分セクシーなのですが、ウクライナにしてはかわいさを強調している感があります。

前回はXSの話からティモシェンコ元首相の話になってしまいましたが、XSの話の続きです。XSのセカンド・アルバム『Дефлорация (Defloration)』は、2008年にリリースされました。
defloration


ファーストでは、R&B調主体だったのですが、セカンドではよりローカル色や民族色が強くなりサウンドの幅も広がり、セクシー度も上がっています。個人的には大変好ましい。多彩な曲の中でも注目したのは、「Эдем и Ад (Eden And Hell)」。どこか日本の歌謡曲の構造にも通じる哀愁が漂うバラード。


あと気になったのが「Любити-платити (Loving-Play)」という曲。この曲のサビがNik Kershawの「The Riddle」に似すぎています。

アーニャ(ジャケで一番左)以外の二人のメンバーは、レーラ(Лера)とエフゲーニャ(Евгения)に代わります。XSは「Playboy」誌にも登場しているのですが、メンバー交代の理由がヌード拒否であったという記述もあります。僕は、ティモシェンコの三つ編みをしていた子(ナターシャ)が好きだったのですが、脱退してしまいました。
xs-plaboy


2009年にリリースされたPV「Силиконовые мозги (Silicone Brain)」では、セクシー路線が確固たるものとなります。これが功を奏したのか、携帯でヒットしました。


なお、XSの多くの曲は、公式サイトにて無料ダウンロードできます。ウクライナですから(笑)。

XSの続きです。ウクライナと言えば、美しすぎる首相としても有名なユーリヤ・ティモシェンコについては以前も書きましたが、「Юля(ユーリア)」(2006年)をという応援歌を歌っています。センターのブロンド女子(ナターシャ)はティモシェンコ元首相のトレードマークの三つ編みでPVに登場! アクロバティックな男性コサックダンサーとも共に踊ります。残念ながら、この曲はアルバムに何故か収録されていません。


ティモシェンコ元首相は従来の首相のイメージを覆す美女だと僕も思いますが、彼女は相当のやり手のようです。政治家になる前は、海賊版ビデオの製作・販売で財をなし、さらにガスの王女と呼ばれるほどの富豪となったとあります。また最近では、脱税、温室効果ガス余剰排出枠の日本への売却代金に対する不正流用の疑惑も投げかけられました。正直、何が真実で何が策略なのか分からないのですが、(ユシチェンコ)大統領候補に毒が盛られたという疑惑が投げられるウクライナで政治家としてやっていくにはタフでないとやっていけないのでしょう。間違いない真実は、ユーリア・ティモシェンコの美貌は彼女の武器である。

最後にティモシェンコ元首相の2009年に来日した模様をご覧ください。

↑このページのトップヘ