四方宏明の“音楽世界旅行”〜Around the world

世界中のテクノポップ〜ニューウェイヴ系音楽を紹介。

カテゴリ: ドイツ

ヴェールカおばさんこと、ヴェールカ・セルヂューチカ( Верка Сердючка; Verka Serduchka)の続編です。ヴェールカおばさんは、今回はジャーマンメタルに挑戦。



これは、ドイツのインダストリアル・メタル系Rammsteinの代表曲とも言える「Du hast」、「You have」という意味です。ヴェールカおばさんのレコード会社の人によると、Rammsteinはウクライナでも人気があると。でも、これは単なるカヴァーではないのです。キエフでヴェールカのスタジオに伺い、この曲について聞いてみたところ、実はメッセージソング。オレンジ革命時代、ウクライナが西と東に意見が分かれてしまった際、西(民族衣装を来た人たち)と東(ヘルメットをかぶった人たち)が再び一つになることを祈り、出来た曲。

こちらはRammsteinのオリジナル。



僕はメタル系には正直強くないのですが、このバンドは、Kraftwerkの「The Model」をカヴァーしているので、知っていました。



このお話も含めて、「ウクライナのシンデレラおばさん〜ヴェルカ」(All About)にてインタヴュー記事がありますので、ぜひ読んでください。

日本では古くからラテン歌謡があり、その流れで多少拡大した(時には間違った)解釈で「○○サンバ」といったサンバ歌謡が作られてきました。チェリッシュの「てんとう虫のサンバ」、郷ひろみの「お嫁サンバ」、比較的最近では松平健の「マツケンサンバII」などが挙げられます。



マツケンサンバIIマツケンサンバII
アーティスト:松平健
販売元:ジェネオン エンタテインメント
(2004-07-07)
販売元:Amazon.co.jp
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80年代のドイツのレーベル、Ata Takの再発が、CAPTAIN TRIP RECORDSよりされます。Neue Deutche Welle(ドイツのニューウェイヴ)という言葉には人によって違った解釈がありますが、Neue Deutche Welleの代表レーベルの一つが、Ata Tak。Der Planのメンバーが設立したユーモアに富んだ変態的レーベルです。Ata Takの初期約20タイトルのリリースが予定されていますが、3月11日発売の第一弾が5タイトルを収録した『ATA TAK ザ・コレクション・ボックス1』!

ATA TAK ザ・コレクション・ボックス1 ATA TAK THE COLLECTION BOX 1 (紙ジャケット仕様)ATA TAK ザ・コレクション・ボックス1 ATA TAK THE COLLECTION BOX 1 (紙ジャケット仕様)
アーティスト:ATA TAK アタ・タック
販売元:キャプテン・トリップ・レコーズ CAPTAIN TRIP RECORDS
(2011-03-11)
販売元:Amazon.co.jp
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そのボックスにも収録され、単体でも買えるお勧めアルバムが、Lost Gringosの1982年のアルバムと1984年のミニアルバムを合体させた『Nippon Samba + Troca Troca』です。

日本サンバ+トロカ・トロカ Nippon Samba + Troca Troca (紙ジャケット仕様)日本サンバ+トロカ・トロカ Nippon Samba + Troca Troca (紙ジャケット仕様)
アーティスト:ロスト・グリンゴス LOST GRINGOS
販売元:キャプテン・トリップ・レコーズ CAPTAIN TRIP RECORDS
(2011-03-11)
販売元:Amazon.co.jp
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タイトル曲の「Nippon Samba」はドイツ在住の日本人、ケイコさんをフィーチャリングした脱力感でくらくらしながらも、その例えようのない魅力に何回も聴きたくなるジャパニーズ・サンバの金字塔です。
歌え、踊れ、騒げ、叫べ、行け行け日本サンバ♪

先日は、バイレファンキの記事でSenor Coconutを少しだけ紹介しましたが、今回はATOM名義でMASAKI SAKAMOTO(坂本昌己)氏とコラボ作品を紹介します。

ATOM氏の事を知ったのは、HAT。HATは、Haruomi Hosono(細野晴臣)、Atom Heart、Tetsu Inoue(テツ・イノウエ)からなるユニットとして、Daisyworldから『Tokyo-Frankfurt-New York』(1996年)、『DSP Holiday』(1998年)という2枚のアルバムを出しています。

aroundtheworldSenor Coconutとしては、Kraftwerk(『El Baile Aleman(Plays Kraftwerk)』)、YMO(『Plays YMO』)、Daft Punk(『Around The World』)などをラテン・カヴァー。僕のCDコレクションにラテン系と言えるものが少しだけでもあるのは、Senor Coconutのせいです。Senor CoconutのPVはあまりありませんが、『Around The World』に収録のTrioのカヴァー「DA DA DA」を紹介しておきます。




thebirthofaciton2007年にはSurtek Collective (Senor Coconut +Orginal Hamster)としては『Birth Of Aciton: アシトン降臨: 心の中でダンスしてね!』という変な作品もリリースしています。アシトンとはアシッド+レゲトンの融合です。ATOM氏の真剣にアホなことを高いクオリティでやる姿勢には、ほんとに感心します。大人の茶目っけですね。




endotones一方のMASAKI SAKAMOTO氏ですが、Kawatory氏とのユニット、SL@yRe&The Feminine Stoolξ名義でアルバム『Phut Cr@ckle Tokyo [K]』(2005年)をリリース後、ソロ名義で『ENDOTONES』(2007年)をリリース。それぞれのリリースの際、All Aboutでインタヴュー(「SL@yRe&The Feminine Stoolξ」「坂本先生にインタヴュー」)をしております。インタヴューでも触れていますが、SAKAMOTO氏は、現役神経内科医。


aliensymphonySAKAMOTO氏の前回のソロアルバムの際、既にAtom氏が関わっていました。その延長線上で3年の歳月をかけて作られたのが、5月19日発売のコラボ・アルバム『Alien Symphony』。やはりATOM氏が加わったせいで、一癖も二癖もある作品に仕上がっています。コシミハルさんのヴォーカルも聴け、次々に風景が変わっていくようなサウンドスケープの世界が堪能できます。ちょっとYMO風な部分もあったりします。僕の所有するCDの中ではメガミックスものを除いては、最高の曲数となる41曲入りのアルバムです。41曲は9章になり、iTunesに入れるなら、トラックを章ごとにまとめた方がいいです。




エイリアン・シンフォニーエイリアン・シンフォニー
アーティスト:アトム・ハート アンド マサキ・サカモト
販売元:ミュージックマイン
発売日:2010-05-19
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