変なジャケって、皆さんは好きですか? グロテスクとかではなく、奇妙なやつ。ちょっと気味悪いと言ってもいいかもしれません。不気味ジャケとでも呼びましょう。僕は気味悪い思いながら、その中に何かがあるに違いないと想像できたりするので、好きです。

女性アーティストを主役にしたものなら、ビョーク(Bjork)の『Homogenic』とかエミリー・シモン(Emilie Simon)の『Emilie Simon』とか。まぁ、後者は不気味エロ可愛いですけど。

ホモジェニックホモジェニック
アーティスト:ビョーク
販売元:USMジャパン
(2006-12-20)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


エミリー・シモンエミリー・シモン
アーティスト:エミリー・シモン
販売元:Rambling Records
(2005-07-06)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


前回のチリのハビエラ・メナ(Javiera Mena)ちゃんの『Mena』のジャケもちょい不気味で、同じデザイナーによるファナ・モリーナ(Juana Molina)の『Un Dia』(2008年)も不気味ジャケ認定します。こちらは彼女の5枚目の作品です。

Un DiaUn Dia
アーティスト:Juana Molina
販売元:Domino
(2008-10-07)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


ジャケが不気味なら、きっとPVも不気味なのではと期待したところ・・・タイトル曲の「Un Dia」のPVはやっぱり、不気味。



肝心のサウンドですが、ファナはアルゼンチン音響派の代表的アーティストのひとり。日本でゼロ年代前半から使われ始めたアルゼンチン音響派という言葉ですが(音響派自体は90年代だったと)、音響派という言葉はあまり海外では認知されていないと思います(訳語も不明・・・Sonic Freak?)。まぁ、ジャンルじゃないという意見もありますが、ポストロックやエレクトロニカに近い・・・彼女の場合は、より生楽器の要素が強いフォークトロニカ的曲が多いですが、アヴァンギャルドやトライバルな部分も感じます。アルゼンチンのビョークとか呼ぶ人もいます。

高橋幸宏、レイ・ハラカミが、2006年の彼女の来日公演でサポートをしていたというのは、ナルホドなのですが、平井堅のアルバム『Ken's』に参加していたというのは、結構意外。

ミュージシャンになる前、ファナはコメディー女優だったらしい。アルゼンチンのトレイシー・ウルマン(Tracy Ullman)のような存在だったのだろうか・・・