四方宏明の“音楽世界旅行”〜Around the world

世界中のテクノポップ〜ニューウェイヴ系音楽を紹介。

2013年02月

イスラエルのアーティスト、今まで脇役的に紹介した事はあるのですが、今回主役として紹介したいのは、The Young Professionals。略称として、TYP。Ivri Lider(背が高い方)とJohnny Goldsteinの2人組。Ivriの方は既にイスラエルでは有名なソロアーティスト。Johnnyはプロデューサー。ユダヤ人は頭いいという印象がありますが、二人ともヤッピー(Young Urban Professionals)っぽい。

『9am to 5pm, 5pm to Whenever』(2012年)というタイトルもビジネスマンって感じのデビュー・アルバムをリリース。男性版Clientって感じですかね。

9 Am to 5 Pm 5pm to Whenever9 Am to 5 Pm 5pm to Whenever
アーティスト:Young Professionals
販売元:Casablanca
(2012-07-03)
販売元:Amazon.co.jp


9 Am to 5 Pm 5pm to Whenever (Deluxe Edition)9 Am to 5 Pm 5pm to Whenever (Deluxe Edition)
アーティスト:Young Professionals
販売元:Polydor
(2012-06-26)
販売元:Amazon.co.jp


アルバムに収録され、シングルになっているのが、「TYP D.I.S.C.O.』。タイトルでピンと来る人は、ディスコマニアかDaft Punkのファン。「D.I.S.C.O.」は、1979年にリリースされたフランスのOttawanの定番ディスコ曲。曲を書いた一人は、Daniel Vangarde。彼は、Daft PunkのThomas Bangalterのお父さん。

disco




こちらは、LGBT (レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)をサポートするクリップ。


たまには流行ものについて書きましょう。「江南スタイル」の次みたいに紹介されている、最近人気急上昇中のダンス動画「The Harlem Shake」はご存知でしょうか? こちらが、何故か全身タイツのオリジナル版。



これを見て、作られたのがTSCS版。オリジナルより再生回数が多い! この腰抜けダンスは、NYのハーレムがルーツらしい。



「The Harlem Shake」という曲自体は、NYブルックリン出身のエレクトロ系のアーティストのBaauerによるもの。エレクトロ系と言ってもいろいろありますが、Diploとかに近い。

harlemshake


その後、解りやすいダンスの展開も手伝って、様々なヴァージョンが作られて、増殖中。いろんなのを集めたコンピレーション。



本日公開されたタイのアイドルレーベル、KamiKaze版もここに紹介しておきます。


The Cureというイギリスのバンドをご存知でしょうか? ご存知でない人でも、彼らの「Close To Me」(1985年)を知っている人は多いでしょう。ゴスっぽい外見ですが、この曲なんかはとってもポップで一度聴いたら耳から離れません。



イギリスの曲ですが、ウクライナ人に「このクリップ知っている?」って教えてもらったのが、Lady Sovereignの「So Human」(2009年)。



聴いてもらえればわかりますが、これがもうほぼ「Close To Me」。Lady Sovereignは、所謂グライム(Grime)系。いや、解ったような事を書いていますが、実はあまり知りません。調べてみると、イーストロンドンで始まったUKガラージにヒップホップ、レゲエ、ドラムンベースの要素が加わったミクスチャーサウンドと言った感じの解説が普通なされています。

『DIVA』という雑誌で、「Her first gay interview」とか受けていますので、彼女はレズビアンみたい。確かにトムボーイっぽい。

ladysovereign


ジグソージグソー
アーティスト:レディー・ソヴァリン
販売元:BMG JAPAN Inc.
(2009-08-26)
販売元:Amazon.co.jp

cleopatraルーマニア続けましょう。と、言っても今回紹介するのは、モルドバ共和国出身のクレオパトラ・ストラタン(Cleopatra Stratan)。モルドバは、旧ソ連から独立したウクライナとルーマニアに挟まれた人口360万人程度の小国。モルドバ人はほぼルーマニア人と考えてもよく、クレオパトラちゃん家族は、現在、ルーマニアに住んでいます。「恋のマイアヒ」のO-Zoneもモルドバ出身ですが、レーベルも同じくCat Music。

さて、このクレオパトラちゃん、2002年生まれで、彼女の最大のヒット曲「Ghita(恋のギツァ)」(2006年)は、彼女が3歳の時に歌われたもの。アーバンギャルドのよこたんが好きな幼女です。ていうか、3歳児です。



ちなみにデビュー・アルバムのタイトルは、『La varsta de 3 ani(3歳という年齢で)』。日本盤はPony Canyonから2007年にリリースされています。

こちらは、比較的最近のクレオパトラちゃん。



恋のギツァ(DVD付)恋のギツァ(DVD付)
アーティスト:クレオパトラ
販売元:ポニーキャニオン
(2007-04-18)
販売元:Amazon.co.jp

elena東欧のポップについて触れる事がありますが、僕にとってはまだまだ未開の分野です。クロアチアのEli Eちゃん、有名どころでは、ルーマニアのアレスタことAlexandra Stan。同じくルーマニア出身の Elena Gheorghe(エレナ・ゲオルゲ)ちゃんを最近知りました。最初は、アレスタが売れたから、柳の下の泥鰌的存在なのかと、失礼な憶測をしていましたが、彼女は、2000年に音楽祭で優勝し、2009年ユーロヴィジョンのルーマニア代表に選ばれている、ルーマニアの国民的歌姫。

こちらが、ユーロヴィジョンで歌った「The Balkan Girl」。



彼女の最大のヒット曲となったがのが、「Disco Romancing」。基本、バルカンビートをあしらったユーロディスコ路線。



ちなみにセクシーなエレナちゃん、司祭の家に生まれたのが意外。

ディスコ・ロマンシングディスコ・ロマンシング
アーティスト:エレナ
販売元:avex trax
(2012-09-12)
販売元:Amazon.co.jp

前回、「Tigersushiという名前はクールなんでしょうかね」という発言をしましたが、そのクールさはひねくれていて、あえてアンクールなモチーフでクールさを逆説的に表現している確信犯だと考えています。

「何が言いたいのか?」と言われる方もおられるでしょうが、Tigersushiを主宰するJoakimによるクリップを見て頂ければ、ニュアンスは伝わるか、さらに混乱するかのどちらかでしょう。

こちらのクリップは、同じフランスのValerieという懐古主義的集団にも通じる「Forever Young」。音的にはチルウェイヴっぽくもあります。



脱力エレクトロな「Find A Way」。クリップ中盤から出てくるの女子はとってもかわいいのだけど、周りにいる他の人たちがなんか変。



Joakimのアルバム『Nothing Gold』は味があって、なかなかの名盤。

Nothing GoldNothing Gold
アーティスト:Joakim
販売元:Tigersushi France
(2011-10-25)
販売元:Amazon.co.jp

Tigersushiというフランスのレーベルがあります。ネーミング的にも同じフランスのKitsuneと近いものがあります(笑)。やはり、日本由来の名前はフランス人的にはfrais(クール)なんでしょうかね。ゼロ年代初め、そうエレクトロクラッシュが流行っていた頃からやっていました。

Tigersushiの主宰者は、Joakim。彼が率いるJoakim & The DiscoのメンバーでもあるJuan De GuillebonがやっているのがDyE。このDyEのミュージッククリップ「Fantasy」に注目。音は、エレクトロというよりもレトロ感があるエレクトロポップ。クリップにアニメを使っているなと思いつつ、どうしてこんなにYouTubeのヒット数があるのだろうと不思議に思っていました。中盤から、ちょっとエッチな男女のお話は、ホラーへと展開していきます。ギャー、怖い。



Taki 183Taki 183
アーティスト:Dye
販売元:Tigersushi France
(2011-07-19)
販売元:Amazon.co.jp



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