増根正悟さん著、パブリブからの新刊『チェコじゃないスロヴァキア』を読了したので、書かせていただきます。『ウクライナ・ファンブック』『トルクメニスタン・ファンブック』に続く「ニッチジャーニー」シリーズのVol. 3、「連邦制マニアックス」として出版された『タタールスタン・ファンブック』も含めると、これで4冊目のガイドブック的な書籍となります。
slovakia

チェコじゃないスロヴァキア: 中欧の中央 (ニッチジャーニー)

2017年7月に僕はスロヴァキアの首都ブラチスラヴァを訪れました。小さな街でしたが、十分に楽しめました。そして、この本があったら、もっと楽しめたのに…少し悔しい思い。タイトル通り、スロヴァキアを中心に書かれていますが、対比される部分に関してはチェコについても相当詳しく書かれています。

意外と知られていないブラチスラヴァがウィーンに近いことについてもちゃんと書かれています。僕も旅程を考える前は知らなかったのですが、試行錯誤の結果、ブラチスラヴァからウィーンへのバス移動が大正解という答えに行きつきました。

多角的にスロヴァキアについてアプローチされており、「文化」の章ではスロヴァキア音楽についても書かれています。拙著『共産テクノ 東欧編』にも収録したMiro Žbirka、Marika Gombitova(共にModusというバンドに在籍)、Peter Nagyなどのミュージシャンについての解説もあります。

Miro Žbirkaの1984年のアルバム『Nemoderny Chalan』に収録の「22 dni」は、ネオアコとエレクトロポップを折衷したような佳曲です。


スロヴァキアの音楽についてはこちらでも書きました。
英国の香りがするスロバックポップ

この本のおかげで、自宅から割と近くにスロバキア・レストランがあるということを知りました。神戸の王子公園にあるFATRA cafe。今度ぜひ行ってみたいと思います。