Aira Mitsuki、Saori@destiny、80_panなどのプロデューサーとしても知られるTerukado氏が、KOR=GIRLのメジャー・デビュー・ミニアルバム『KOR=GIRL I』の7月21日にリリースに先駆けて、公式サイトにて全曲を無料配布!
自主製作の曲を無料配信したり、1曲だけiTunes Storeで無料配信したり、公式サイトでリミックスやデモヴァージョン的な曲を無料配信するという事は、今までもありましたが、ここまで思い切った無料配布は前代未聞です。既発の「NANBA」と「KIYOMIZU」を聴き比べてみる限り、配布されたのは、少しだけ短いエディットのようです。本来はCDと同じヴァージョンを無料配布したいというのが、Terukado氏の意向だったようですが、権利関係からFree Download Editionとなったようです。
KOR=GIRLは今までのTerukado氏のプロデュース・アーティストとはかなり趣向が違います。KORG WAVEDRUMを演奏するツイン・ヴォーカルの女性2人組ビート・ヒッティング・ユニット。エレクトロでもハウスでもなく、エレクトロニカとも言い難い。あえて言えば、リズムを基調としたポストロック。
WAVEDRUMについてはオフィシャルの説明動画もありますが、ビデオブロガーとして知られるジェット☆ダイスケ氏がその魅力をデモる動画あるので、見てください。
公式サイトでは、Terukado氏が今回の無料配布に踏み切った意図を語るメッセージを発しています。
Musicians never die
僕のプロデュースする楽曲が
いくつかの、違法アップロードサイトで、
無料配布されている。
ここ数年ずっとだ。
なぜだか、リリース前の音源が
そういったサイトに上がってたりする。
世間では、流出っていうらしい。
僕のパートナーのスタッフは、
楽曲を守ろうと、必死になって
削除するよう督促をかけている。
応じるサイトや応じないサイト様々だ。
でも、いずれ音楽は無料になる。
iPhoneならYOU TUBEが僕のハードディスク
みたいなもんだ。
いずれ音楽は無料になる。
みんな反対するし、問題もあるのかも
しれないけど、僕の新曲すべて無料
配布しようと思う。
たくさんの人にきいてもらえたら
すごく嬉しいよ、
僕らミュージシャンやアーティストは死なない。
彼のメッセージを読んでいて、一番驚いたのは、「僕の新曲すべて無料配布しようと思う」・・・えっ、新曲すべてって、これは今回のKOR=GIRLだけでなく、今後の他のプロデュース作も無料配信するということなんだろうか?
Terukado氏は同時にこのような発言もしています。
“Think different”のキャッチコピーでコンピュータを変えたアップル、
ハイスペック路線に進んでいたゲーム業界に一石を投じたWiiのように、
音楽を送り出している僕らのような人間も、変わらなければならない。
コンテンツを記録したモノを売るという考え方を離れ、音楽がもっと可愛がられる、楽しんでもらえる、
音楽体験を提供していかなければならない。発想を転換していく第一歩にしたいと思っています。
今回の無料配布は本当に継続的なビジネスモデルとして成り立つのだろうかと正直心配にもなる。間違いなく、リスナーの数は増える。その中からどれくらいのリスナーが、CDやライヴのチケットなどの“購入”という行動をとってくれるのか? それが無料配布しなかった時とどれくらい違うのか?
音楽産業がジリ貧の中、発想を変えなければ、今の状態を続けていっても未来は見えないでしょう。同時にYouTubeやUstreamなどの新しいメディアは偉大な発明だと思うし、なんでも取り締まるというよりもうまく共存する又は利用する形が望ましいと思う。その様な中、一石を投じようとしているTerukado氏の意志は、積極的に評価したい。成り立てば、それは暴挙ではなく快挙となる。そして、僕は快挙、少なくとも快挙のきっかけとなって欲しい。
KOR=GIRL I
アーティスト:KOR=GIRL
販売元:D-topia Entertainment
発売日:2010-07-21
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