さて、 ヴェールカおばさんこと、ヴェールカ・セルヂューチカ( Верка Сердючка; Verka Serduchka)の第2回です。このキャラクターが作られたのは、1990年。元々は、田舎出身の派手な鉄道乗務員をやっているおばさん。ウクライナは未確認ですが、ロシアでは乗務員に女性が多いです。おばさんとは限りませんけど。前回紹介したバイアグラとの共演は2003年。年代順に彼女のPVを見ていきました。

2004年の「Я попала на любовь (I fell in love)」あたりから現在のキャラに近づいてきます。タイトルからも想起させますが、Donna Summerの「I Feel Love」っぽいミュンヘンディスコ風。



そして最大の転機が訪れるのが、2007年Eurovisionでウクライナ代表として歌った「Dancing Lasha Tumbai」です。頭から星が出てキラキラのヴェールカおばさんのキャラの完成です。当時、彼女のようなキャラクター、つまりドラッグクィーンが代表に選ばれることをウクライナ保守層が批判しました。どこの国にでもいるんですね、こういう人たち・・・しかし、見事、彼女の曲は2位となり、ウクライナだけでなくヨーロッパ諸国のヒットチャートに入りました(最高はフィンランドの2位)。今年のEurovisionのロシア代表ブラナヴスキェ・バブーシキ(Бурановские Бабушки)と同じく、名誉ある2位です。



Dancing Lasha TumbaiDancing Lasha Tumbai
アーティスト:Verka Serduchka
販売元:Warner
(2007-07-31)
販売元:Amazon.co.jp
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ちなみにこの曲の「Lasha Tumbai」という部分はモンゴル語だとハッタリをかまし(そんなモンゴル語ない)、「Russia Good-bye」にも聴こえたりします。ヴェールカおばさん、なかなかの頭脳派です。