四方宏明の“音楽世界旅行”〜Around the world

世界中のテクノポップ〜ニューウェイヴ系音楽を紹介。

カテゴリ: 日本

スカ歌謡の続きです。スカ歌謡の定義は、ジャマイカ産のスカを取り込んだ日本の歌謡曲です。歌謡曲の定義が厄介です。広義では全ての日本の大衆音楽となりますが、今回は芸能界的なシステムのアイドル歌謡に絞ります。また、以前All Aboutで行った山本ニューさんとのレゲエ歌謡対談では、スカ歌謡も含めたレゲエ歌謡について語り合いましたが、今回はスカに絞ります。スカの方がテンポが速く(BPM120を超えるものが多い)、リズムはタイトで(対してレゲエはリラックスした感じで残響感がある)、ホーンセクションが多用される傾向がありますが、あくまでも傾向で、判別が微妙な曲もあり、中間体的なロックステディまで入れるとグレーゾーンの世界です。この辺りを判断基準にスカ歌謡を選びましたが、スカが歌謡曲に移植され、ニューウェイヴ的文脈でツイスト、サーフ、ロカビリーなどとも合体する場合もあり、かなり感覚的な判断になってしまうことをご了承ください。

前回、本場のジャマイカでスカが流行っていた60年代におけるスカ歌謡を紹介しました。その後スカは下火となり、70年代終盤にスカはジャマイカ移民も多い英国でパンク〜ニューウェイヴ的視点で再発見され、The Specialsなどのレーベル名でもある2トーンと呼ばれるムーブメントとなります。また、共産圏も含めて英国以外でも、スカを取り入れたニューウェイヴ的な楽曲がこの時期に生まれました。こんな流れの中、80年代スカ歌謡は復興しました。では、具体的にアイドルが歌った80年代スカ歌謡を紹介します。

比較的時期的に早いものとしては、1982年にリリースされたこの2曲です。速水陽子の「やっぱり」です。速水陽子は7代目パンチガールといく記述があり、調べてみました。「平凡パンチ」がスポンサーだった「ザ・パンチ・パンチ・パンチ」というニッポン放送のラジオ番組があり、そのパーソナリティだったということ。初代には「夢で逢えたら」のシリア・ポール、同じ7代目には松田聖子もいました。当時は本名の初田順子で活動をしていましたが、池田満寿夫の命名により速水陽子となり、歌手・女優デビューを果たします。キャラとしては本人もファンだった「女ジュリー」と呼ばれていました。『やっぱり』は初シングル『い・か・が』(後藤次利がアレンジしたニューウェイヴなロカビリー歌謡)に続き、Moonridersの白井良明がアレンジしたニューウェイヴなスカ歌謡となっています。キャラとの相性もいい隠れた名曲です。ちなみに白井良明は、1990年発売のスカ歌謡、Cottonの「ラビットの玉子たち」も編曲しています。
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速水陽子 - やっぱり (YouTube)


もう一つは嵯峨聖子の2枚目のシングル『シーサイド慕情』のB面となる「恋めぐり」。両面とも後藤次利がいいアレンジ仕事をしており、「シーサイド慕情」はサーフ系(ちなみに作詞作曲は庄野真代・小泉まさみ夫妻)、わかりやすく言うと遅れてきたベンチャーズ歌謡、「恋めぐり」はサーフ風味もあるスカ歌謡となっています。残念ながら「恋めぐり」の動画音源はなく、聴く方法は彼女の7インチ・シングルまたはCD『アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 808182 Girls』だけです。「シーサイド慕情」のテレビ収録の動画から、嵯峨聖子はぎりぎりアイドル枠と思われます。日本テレビ音楽院のザ・バーズの出身で、ソロとして2枚のシングルを出した後、1983年にシルヴィアに代わりロス・インディオスにフローレスとして加入し、1986年まで活動しました。
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嵯峨聖子 - シーサイド慕情 (YouTube)


多少間が開きますが、1986年には早見優が「キッスは殺しのサイン」でスカ歌謡に挑みます。脱歌謡曲的作家陣を迎えた全曲新曲からなるアルバム『Shadows Of The Knight』の収録曲ですが、なぜ知っていたかというとCD『テクノ歌謡 ポリドール編』に収録されていたからです。「キッスは殺しのサイン」は、作詞・小西康陽、作曲・高浪慶太郎、アレンジ・鴨宮諒と完全に裏Pizzicato V作品となっています。テクノ歌謡、スパイ歌謡、ピチカート歌謡とも言えますが、これはスカ歌謡認定したいです。
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早見優 - キッスは殺しのサイン (YouTube)


翌年の1987年にはおニャン子クラブにいたゆうゆ(岩井由紀子) が3枚目のシングルとして『25セントの満月』をリリースします。チェッカーズの鶴久政治が作曲し、Exoticsで沢田研二のニューウェイヴ化を支えた西平彰が編曲した、スカ純度が高いスカ歌謡です。オリコン6位まで行っているので、今回紹介した中では一番売れたスカ歌謡と言えるでしょう。
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ゆうゆ(岩井由紀子) - 25セントの満月 (YouTube)


80年代スカ歌謡アイドル編のラストを締めくくるのは、1988年にリリースされた本田理沙の「Lesson 2」です。作曲・編曲をしたのは、元TPOの岩崎工・福永柏コンビです。岩崎工はTPOの前は日本のBugglesと言われたFilmsのメンバー、TAKUMI名義でのソロ活動もしています。Aメロはツイスト調で、Bメロでスカ調になるランデブー型構成です。
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本田理沙 - Lesson 2 (YouTube)


アイドル歌謡のアルバムなんかにまだスカ歌謡が隠れている可能性がありますが、ニューウェイヴ系などを除いてアイドル歌謡と呼べそうな80年代スカ歌謡、知っている限り紹介しました。

最後にまたイベントの宣伝です。6月4日(火)の川崎レジデンツさん主催の『Reggae & SKA MUSIC TIME』@頭バーに参加します。ルーツ・ロック・レゲエから2トーン、レゲエ歌謡まで、幅広くスカ〜レゲエを網羅しています。僕はニューウェイヴ・レゲエとレゲエ・スカ歌謡担当します。
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今日は6月4日にイベントを控えていることもあり、スカ歌謡について書きます。歌謡スカ、和モノスカと呼ぶ人もいますが、どれも浸透しているジャンル名とは言い難いです。レゲエ歌謡の兄とも言えますが、レゲエ歌謡以上にその希少性は高いです。

小国ながらジャマイカは、スカ、ロックステディ、レゲエといったジャンルを産み出してきました。大体ですが、スカは60年代前半、ロックステディは60年代後半に流行期を迎え、60年代終盤以降はレゲエが主流となります。スカはレゲエのルーツと言えますが、両者の共通点はオフビート、裏打ちビートです。一般的にレゲエの方がテンポは遅くオフビートがより強調され、スカの方がよりストレートなリズムです。また、スカではトランペット、トロンボーン、サクソフォンなどの金管楽器が使われ、レゲエではメロディカ(鍵盤ハーモニカ)が使われる傾向があります。

Bob Marleyの自伝的映画『ONE LOVE』でもThe Wailersが「Simmer Down」を演奏するシーンがありますが、これは1964年にリリースされたスカ曲です。また、映画のタイトルとなった「One Love」も元々はスカでした。
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Bob Marley & The Wailers - Simmer Down (YouTube)


スカを世界に知らしめた曲として有名なのが、1964年のMillie Smallの「My Boy Lollipop」です。原曲はドゥーワップ系のThe CadillacsのRobert Spencerが書き、1956年に米国のBarbie Gayeが「My Boy Lollypop」としてリリースしましたが、Millieのカヴァーは米国・英国で2位など世界中でヒットとなりました。
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Millie Small - My Boy Lollipop (YouTube)


僕はまだ小さすぎたので当時聴いた覚えはありませんが、海外の流行ジャンルを歌謡曲に取り込むという、リズム歌謡の流れにあった日本でも、同年、伊東ゆかり、中尾ミエ、梅木マリがカヴァーしています。伊東ゆかり版は「ロリポップ」ではなく、「ラリポップ」と書かれています。彼女は1958年に「Lollipop」を「ラリパップ(誰かと誰かが)」という邦題でカヴァーしたので、その流れで少しだけ修正してラリポップで押し切ったのだと思います。
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伊東ゆかり - マイ・ボーイ・ラリポップ (YouTube)


同じ年にリリースされたのは、寺内タケシとブルー・ジーンズの『レッツ・ゴー・クリスマス』に収録の「ブルー・クリスマス(スカ)」。ご丁寧にも「スカ」であると表示されていますが、よーく聴かないとわからない微妙なスカ・アレンジで、エレキなラウンジ曲に聴こえます。
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寺内タケシとブルージーンズ - ブルー・クリスマス (YouTube)


オリジナルのスカ歌謡として孤高の存在感を誇るのが、中川ゆきの「東京スカ娘」です。カップリングは、黒田ゆかりの「スカで踊ろう」でスカ推しが激しいです。
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中川ゆき – 東京スカ娘 / 黒田ゆかり - スカで踊ろう (YouTube)


中川ゆきは社交ダンスの父と呼ばれる中川三郎の三女です。中川三郎は、タップダンス界の祖、日本のディスコの産みの親とも表され、1965年には日本初のディスコとされる「中川三郎ディスコティック」を恵比寿に開業させました。ディスコのオーナーでもあったのは中川ゆきで、彼女もタップダンサーであり、女優・歌手として活躍をしました。朝ドラ『ブギウギ』に出演していたタップダンサー役の中山史郎のモデルは中川三郎です。

また、中川三郎ダンス・オーケストラとしてリリースした『さあ踊りましょう<第三集> 青春のステップ -ラテン・アメリカン特集』(1965年)は、当時流行のダンスナンバー集となっており、「マイ・ボーイ・ロリポップ」も収録されています。残念ながら、チャチャのアレンジのようです。ジャケットに写っているのは、中川三郎と中川ゆきでしょう。
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ここまでが60年代のスカ歌謡の動向となります。70年代になり、ジャマイカではレゲエに移行し、1979年に2トーンのムーヴメントが起こるまでスカ自体は盛り上がることもなく、70年代において日本でもスカを取り入れた楽曲はほぼありません(レゲエはそこそこありました)。ということで、続編は80年代となります。

最後にイベントの宣伝です。6月4日(火)の川崎レジデンツさん主催の『Reggae & SKA MUSIC TIME』@頭バーに参加します。ルーツ・ロック・レゲエから2トーン、レゲエ歌謡まで、幅広くスカ〜レゲエを網羅しています。僕はニューウェイヴ・レゲエとレゲエ・スカ歌謡担当します。
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去年の12月8日にControlled Voltageの発掘音源3枚について「Controlled Voltageの発掘音源」というタイトルで書きました。予告通り、残り3枚も出来上がりました。こちらは、今回の発掘活動に向けてのチラシとなります。なぜか、「#終活」とのタグが入っております。
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今回、新たに発表された3作品の紹介に加えて、稲見淳さんご本人にも確認をし、これまで発表された作品を時系列に並べて、Controlled Voltageの軌跡を辿ってみました。

Controlled Voltage『USED UP AND EMPTY』
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カセットテープでリリースしたライヴ音源5曲(1993年)にPCで観れる動画を加えたもの。動画は「USED UP AND EMPTY」というタイトルで、バンド的なControlled Voltageのサウンドとは方向性は違い、後半はアシッドハウス的な指向が見えます。

当時、Controlled Voltageはブラウン管のテレビ6台とかを持ち込んで、映像を投影してライヴをしていました。映像担当の野間靖さんがAmigaを使ってリアルタイムであらかじめ仕込んだ映像にエフェクトをかけたものなどを流していました。新曲をを作る際、稲見さんはデモ前のスケッチ的な音源を渡し、杉本敦さんがMacで画を描き、野間さんが映像を考えるという共同作業をやっていました。その過程で作られた楽曲や映像としてボツになったものが編集されたのが、「USED UP AND EMPTY」です。

しかし、ここからその後楽曲として完成したものもあり、冒頭のMacの画面のところは「LABYRINTH」、その次の花が開くようなCG(「USED UP AND EMPTY」のジャケに使っているもの)の曲は「4GATSU」に、ビデオ最後の、ゆがんだギアが流れていくようなCGの部分は「FREE WHEELS」という曲になりました。メンバー全員が80年代からCabaret Voltaireのファンだったこともあり、インダストリアル要素を好んでいましたが、ハウス路線もカッコいいということとなり、アシッドハウス的な要素が入っていきます。

Controlled Voltage『LOST AND FORGOTTEN+』
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「+」がない『LOST AND FORGOTTEN』という過去スタジオ音源を編集した作品が2002年にC.U.E. Recordsからリリースされています。ここからの12曲中の8曲が今回の『LOST AND FORGOTTEN+』が収録されています。また、その元となったのは、XD FirstClass Networkからリリースされた『XD-Submit Vol.1』(1994年)〜『XD-Submit Vol.3』(1995年)です。

この8曲には、Controlled Voltageの音源に加えて、稲見さんの「X-DAY」、MASAさんの「SPOROPHYTE」、OBIさんの「EDEN」からなるソロ名義作品が含まれています。これらのソロ名義作品は、Controlled Voltageとして活動しながらも、メンバーの個性や趣向の違いを表現する意図もあったようです。

これら8曲のスタジオ音源に加えて、1994年のライヴ音源3曲、Controlled Voltage結成前の貴重な音源(最後の3曲)を加えて出来上がったのが、『LOST AND FORGOTTEN+』となります。ライヴ音源「O.F.-2」を含んだ最後の3曲は1987年頃で、まだControlled Voltageが結成されておらず、稲見野間ユニットという仮名義で不定期で録音とかをしていた時期です。ちなみに「O.F.-2」で野間さんは自作のエフェクター、リングモジュレーターを使ってギターでノイズを出し、稲見さんは、仕込んだ8トラック・オープンデッキのミックスと、2トラック・オープンデッキにテープを擦ってスクラッチ的なことをやっています。野間さんは実質的にはマルチメディアとしてのControlled Voltageのメンバーだったと言えるでしょう。

7曲目の「SEEK」はUltravox的疾走感があります。8曲目の「SPOROPHYTE」は、ドラマーのMASAさんのクレジットがあり、教授曲をイメージさせるインストルメンタル曲となっています。

Controlled Voltage『DIFFUSION』
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こちらは、稲見淳さんの一人ユニットとしての再始動したCV。偶然なのかもしれませんが、CVはCabaret Voltaire(スイスにあったキャバレーの名前にちなんでいる)の頭文字でもあります。稲見さんに確認したとろ、偶然ではなく、Cabaret Voltaireへのオマージュとのこと。以下、稲見さんからの回答です。

そもそも、Voltage Controlledとか、Controlled Voltageというのは、昔からのアナログシンセの使い方で初歩から使う言葉なんですが、僕らは電圧制御されているんだ(Kraftwerkのロボットなイメージ)とか、シンセ機材すごいぞ的なメディア操作も狙っていますが、Cabaret Voltaireからのオマージュです。まずはバンド名を決めないと、カセット作っても営業も出来ないので、シンセ使いの自分としても、もう、これでいこうと思ったと思います。あんまり深く考えず、他の名前とかも候補はなかったんですが、今頃になっても憶えてくれている人たちがいてびっくりしています。


晩年に一人でCabaret Voltaireとしても活動していたRichard H. Kirkは、Muteから2020年にアルバム『Shadow Of Fear』、2021年に最終作となるドローン系の長尺曲『Dekadrone』『BN9Drone』を発表後、 同年9月に他界しました。稲見さんは彼への追悼も意味も込めて、このアルバムを一人で作ったとのことです。

さて、これまでの作品を録音時期を考慮して、時系列に追ってControlled Voltageの軌跡を整理してみましょう。

1987年〜1991年:CV結成前夜
Controlled Voltageはまだ結成されていませんが、稲見さんと映像担当の野間さんの二人で録音、ライヴを行っていました。『LOST AND FORGOTTEN+』の最後の3曲は1987年頃の活動の足跡となります。

1991年〜1992年:黎明期→4人体制
稲見さんは、ヴォーカルが必要ということで、まずは杉本さんと活動を始める。これを黎明期と考えると、『DUST TO DIGITAL』がこの時期の音源と考えられます。その後、ライヴ中心のバンドをやりたいということから、旧知のドラマー、MASAさんが加入します。

バンドは3人ではなく4人と考えていたところ、雑誌のメンバー募集でシンセオタクの福間さんの加入で4人となります。『UN OFFICIAL LIVE TAPES』に収録の1992年の動画「LIVE ELECTRONICS」や『USED UP AND EMPTY』のライヴ音源(「MICRO KERNEL」「INFORMAL」〜事情により杉本さんはライヴ欠席)では4人バンド体制となっています。

1993年〜1995年:4人体制→3人体制→4人体制 
1993年のライヴ音源が収録された『MIND ACCELERATOR』では4人の名前がクレジットされています。

CVの「closed eyes view」が収録された、加藤賢崇さんがプロデュースしたオムニバス・アルバム『トロイの木馬』が1993年に発売。福間さん繋がりで進んだ企画でしたが、CVには未発表音源が無かったので、納品〆切の都合で、稲見さんが歌ったとのこと。

Controlled Voltage - closed eyes view (YouTube)


しかし、『トロイの木馬』リリース記念ライヴを最後に福間さんは脱退し、1994年にP-MODELに加入となります。3人体制となったControlled Voltageの音源は、『USED UP AND EMPTY』のライヴ音源1〜3曲(「MAMBO」「GRAYOUT」「4GATSU」)、『UN OFFICIAL LIVE TAPES』の頃です。MASAさんはスタンディングではなく、座ってドラムセットで叩くようになり、スネアは生ドラム、キックとタムのみシモンズ、そしてロートタムという複雑でPAミキサー泣かせのドラムセットを、同期バンドでクリック無しで叩く女性ドラマーはなかなかいなかったとのこと。かなり、研ぎすまされたというか、逆に精神的にもキツくなっていった時期との稲見さんの弁があります。

1994年に3人体制+映像担当の野間さんから、OBIさんが加わり、4人体制に戻ります。『USED UP AND EMPTY』ライヴ音源、『LOST AND FORGOTTEN+』のCVスタジオ音源+ライヴ音源(「O.F.-2」を除く)などで、この第2期4人体制のCVとなり、1995年まで活動をしました。

2024年:一人CV再始動
稲見さんが発掘音源のリリースに加えて、一人CVとして『DIFFUSION』で再始動を果たします。

彼らの作品から、CVは関西のニューウェイヴ・シーンで異彩を放っただけでなく、90年代に現れたインダストリアル・テクノ・ハウスなどの要素を吸収しながらも、英国的耽美系のニューウェイヴとして稀有な日本のバンドだったことが感じ取れます。

興味を持っていただいた方は、CAVE Studioを訪れてみてください。

川崎レジデンツさんが主催する2月8日のStrange Lounge〈エレポップ特集〉で2曲目にかけたのが、JULLANの12インチ・シングル『Rouge Train Express』(1985年)に収録された「Rouge Train Express」。僕の選曲はイギリス勢中心でしたが、和製エレポップの代表としてJULLANをかけました。Kraftwerkの「Autobahn」ネタをぶっ込んでいる9分を超える超大作です。幸い、小暮秀夫さんが「これは気分が上がった!」「自分もイベントでしつこくJULLANをかけてきた」「JULLANはエレポップだよね〜」と言ってくれて、JULLANのおかげで意気投合しました。

JULLAN - Rouge Train Express (1985年)


そんなJULLANですが、Wikipediaにもちゃんとしたページはなく、ネット上にも限られた情報しか存在せず、この場でできる限り、JULLANの謎を解き明かしたいと思います(人物名については敬称略)。
jullan

JULLANとはいったい誰なのか?
アルバムや雑誌でも全て大文字になっており、Jullanではなく、JULLANと表記します。僕の世代だと、「ウルトラQ」に出てきた吸血巨大植物ジュラン(ジュラン属という植物の属名があります)を思い浮かべますが、こちらの英語のスペルは「Juran」なので、ちょっと違いますね。雑誌の取材記事から察するに、聴きやすく、覚えやすいグループを選んだだけで、深い意味はないそうです。

メンバーは当時はまだ大学生だったHiroshi(1960年生まれ)とAtsushi(1962年生まれ)。二人は一橋大学軽音楽部で出会い、JULLANを結成。POP ACADEMYをやっていた頃に、メンバーの一人と同級生だったという人からメールをもらい、「一橋大学に進学して、在学中にユニットを組んで、コーセーのCMでJULLANの曲が流れたので同級生の間でも話題になった」との情報をいただきました。取材でもAtsushiは「ミュージシャンやりながらも僕達は大学だけは出ておきたい」と答えています。

彼らについてはデモテープに纏わる逸話があります。一つは、メロディーメーカー誌にデモテープを送ったところ、いい反応を得たということ。彼らの1stアルバムの『Imaginary Doll』(1984年)の帯にも「英国の音楽誌“メロディーメーカー”も絶賛」と書かれています。また、彼らが英国を訪れたとき会ったBoy Georgeが「JULLANこそが日本から世界に飛び立つグループだ」と賛辞を送ったという話もあります。

もう一つは、1983年11月8日の坂本龍一の「サウンドストリート」内のデモテープ特集で、「Electric Day」のデモ版が紹介され、「Rolandの機材を完璧に使いこなしているって感じで、それなりにアレンジもできていますしね。コーラスでサビで厚みをつけるとことか…多重録音もSN比がなかなか良くて。機材を与えれば、LPなんか作れちゃうわけで。レコード会社がトレードしたらいいじゃないですか」と、高評価を得ました。また、この時点ではバンド形態するためメンバー募集をしていました。

JULLAN - Electric Day〈サウンドストリートDemo Version〉 (1983年)


メロディーメーカー誌へのデモテープの反響が実際にどの程度であったかは推測の域を超えませんが、JULLANはBlush Recordsという英国のインディー・レーベルのニューウェイヴ系コンピレーション『Blush On Black』に収録され、海外での爪痕を残しています。ほとんどはマイナーなアーティストですが、高橋幸宏とも親交があったニュージーランド出身のZaine Griffやオーストラリア出身のDuffoも参加しています。Soundcloudに日本で発表されたアレンジとは違う「Imaginary Doll」の音源があります。
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Imaginary Doll (Soundcloud)

二人の多重録音から始まったユニットということから、スタジオ中心の活動でしたが、1984年9月から全国5ヶ所初ライブを行っています。一風堂で活動してきた見岳章(Key.)、藤井章司(Dr.)に加えて小池ヒロミチ(Bass)となかなか豪華なミュージシャンのサポートでした。ちなみに初めの二人は2ndアルバム『Electromance』からサポートをしています。このライブを観た人はいるのかなと思ったら、YouTubeにライブ音源が上がっていました。1984年9月26日に九段会館で行われたライブと推測されます。

JULLAN - Imaginary Doll〈Live〉 (1984年)


JULLANはエレポップなのか?
取材記事における彼らの発言からも、彼らがエレクトロポップ指向であったことが窺えます。「“テクノ”というよりも“エレクトロサウンド”の方ではないかな(Hiroshi)」「テクノっていうと音楽的には機械的な音を中心にもってきたという感じがしますよね。…それよりも、メロディ中心の曲を今風の音で包み込んだという感じですね(Atsushi)」とテクノポップとは一定の距離をとっています。また、多くの楽曲は英語で歌われており、「日本的とか、東洋的なということではなくて海外のバンドと同次元での評価が得られたことで、やっていけるという自信ができたというか。まあ、Depeche Modeなんかにも負けていないじゃなだろうかみたいな(笑)(Hiroshi)」といった海外、特に英国指向と取れる発言もあります。こちらは2ndアルバム『Electromance』のB1の収録の「To Be Or Not To Be」ですが、明らかにFrankie Goes To Holllywoodの「Relax」を意識したサウンドとなっています。

JULLAN - To Be Or Not To Be (1984年)


JULLANの幻のシングル
しかしながら、3rdシングル『Rouge Train』(1985年)のリリース時には、Atsushiは学業に専念するために脱退し、代わりにTadashiが加わります。クレジットがないのですが、7インチシングルのジャケに写っているのは、Tadashi(左)とHiroshi(右)だと思われます。これは2ndシングル『Because Of Love』に続く、コーセー化粧品のCMタイアップ曲で、春のキャンペーンなので発売は1985年の春と考えられ、その後、3rdアルバム『Pulse』(1985年)が最後の作品となりました。サンプラーを多用し、哀愁のエレクトロポップ路線からThe Art Of Noiseの影響も窺えるリズム重視の意欲作となっています。和製Art Of Noiseと呼ぶ人もいる3dl (San-Decilitre)が登場するのが1987年ですから、JULLANは2年早かったのです。きっと「Pulse(衝撃波)」という名前にもこのサウンドの進化に対する意味が込められているのでしょう。

冒頭で書いた12インチの『Rouge Train Express』のB面、アルバム『Pulse』にも収録されている「Love Somebody」という曲がありますが、当時のリリース情報としてシングル『Love Somebody』のリリースの告知もあったようです。しかし、実物を持っている人、見たことがある人はおらず、実際にリリースされたかは怪しいです。また、すでに12インチとアルバムに収録されていることからも、その価値も微妙です。

解散後のJULLAN
宗次郎によるNHK特集「大黄河」のサントラ・アルバム『大黄河』(1986年)の共同作編曲にHiroshiと思われる人がクレジットされています。リリース元はJULLANと同じSound Design Recordsなのでほぼ間違いないでしょう。しかしながら、それ以上の情報は見つかりませんでした。ちなみにSound Design Recordsからは、他にも元Filmsの岩崎工(Takumi名義)や喜多郎がリリースされていました。

Hiroshiのその後については情報がありませんが、Atsushiは、国際政治学者の道を歩み、現在は某大学の大学副学長として活躍されています。音楽とアカデミアでの両方の才能を持たれていたんですね。

謎の『The Very Best of JULLAN』
鳴り物入りでデビューし、CMタイアップ曲も発表したJULLANですが、シングルはオリコンで100位以内に入らない結果となってしまいました。チャートインできなかったものの、JULLANの果敢なチャレンジには敬意を払いたいと思います。JULLANのディスコグラフィは以下となります。

Albums:
Imaginary Doll (1984年)
Electromance (1984年)
Pulse (1985年)

Singles:
Imaginary Doll (1984年)
Because Of Love (1984年) オリコン143位、コーセー秋のキャンペーン・BE・イメージソング
Because Of Love (Long & English Version-Because Mix!) (1984年) 12”シングル、50000枚限定
Rouge Train (1985年) オリコン147位、コーセー化粧品春のキャンペーン・BE紅・イメージソング
Rouge Train Express (Long & English Version Of Rouge Train) (1985年) 12"シングル
Love Somebody (1985年) 告知後、未発売になったと推測

Jullanの再発は今までされたことがないと思っていました。しかしながら、Discogsでチェックしてみると、2018年と2022年に『The Very Best of JULLAN』というCDが香港のAvex Asiaから何とリリースされているではないですか!?所有している人はいるようですが、「このリリースはDiscogsでの販売がブロックされています。マーケットプレイスでの販売は禁止されています」という注意書きがあります。なぜ香港でリリースがされて、Discogsで販売が禁止されているのか、謎です。Avex Asiaという会社は確かに存在しますが、実際の発売元かも怪しく、ブートレグの疑惑もあります。配信音源もない中、CD化自体はいいのですが、「The Very Best」という割には3rdアルバム『Pulse』の曲と「Because Of Love」「Rouge Train」といったシングル収録曲は含まれておらず、やっつけ仕事的な選曲をしており、「僕に選曲させてよ」と言いたくなる内容ではあります。中途半端なCDはいいから、配信して欲しいです。もし中古レコード屋でJULLANを見つけたら、この記事を思い出して、手に取って下さい。

JULLAN - The Very Best of JULLAN (Discogs)

Honma Expressについて書きます。きっかけはつい先日、高畠由加里さんからいただいたメッセージです。高畠さんの夫である本間柑治(片柳譲陽)さんが2020年4月22日に逝去されたことを知りました。

所属事務所より大切なお知らせ (DS i Love You)

生前の本間さんのメッセージ動画や作品情報が掲載されています。ページの末尾には高畠さんが撮影した写真があり、2015年8月に赤城忠治さんと本間柑治さんが歩いている後ろ姿が映っています(赤城さんの家の近くだと思われます)。赤城さんも2023年7月に亡くなりましたが、Filmsに関わったお二人の逝去は非常に残念です。

以前、POP ACADEMYの別館としてFilmsに関する情報を集めたアーカイブHPを運営していました。現在は閉鎖されていますが、こちらがそのページのスクリーンショットです。
films

Filmsに限らず、関係者の情報も掲載しており、本間柑治さんについても書いていました。Filmsの唯一のアルバム『Misprint』では、MC-8、Moog、System700などの電子楽器を担当し、共同プロデューサーとしても名を連ねています。

『Misprint』は1980年にリリースされましたが、同年、本間柑治さんはHonma Express名義で『You See I…』というアルバムをリリースしました。
HonmaExpress

A1. Unit Cohesion Index
A2. What The Magic Is To Try
A3. Casaba
A4. Fata Morgana(蜃気楼)
B1. Spasmodical
B2. Crazy Dream
B3. Child Of Fortune(運命の寵児)
B4. Idle Curiosity(無用の好奇心)



Discogsで確認すると、ブラジル盤も存在するようです。帯には「テクノ・ポップ」と記されていますが、シンセサイザーと生音、ポップと実験が融合したエクレクティックな音楽です。B1「Spasmodical」では、終盤で急に回転数を落とすなど、あちらこちらに音のユーモアが感じられます。ライナーノーツでは、林潤一というシンセサイザー研究者との対談が掲載されており、本間さんの答えはちょっとシニカルなユーモアに溢れています。アルバムには、Yamaha CS-80、Yamaha SS-30、Moog System 15 & Minimoog、Roland System 700 & System 100、Roland VP-330、Roland MC-8、Sennheiser VSM-201などの電子楽器がクレジットされていますが、対談では本間さんは自身を「エレクトロニクスの専門家ではない」と答えています(実はそんなことないと思います)。

Honma Expressとしては、このアルバムとシングル『What The Magic Is To Try(ワット・ザ・マジック)』(アルバムA2収録曲)のみですが、本間さんが片柳譲陽名義でプロデューサとして参加したTPOにもその影響が見られます。その後、活動をCM音楽制作にシフトされましたが、CM曲「アパルトマン」にまつわるストーリーについては以下の記事で紹介されています。ぜひお読みください。最後に、本間さんのご冥福をお祈りします。

F1中継で何度も聞いた「マンションCM曲」天才作曲家の数奇な人生 (withnews)

2005年に稲見淳さんにAll Aboutでインタビュー記事を書きました。90年代初期にControlled Voltageというバンドで活動し、加藤賢崇さんがプロデュースしたオムニバス『トロイの木馬』(1993年)にも「Closed Eyes View」という曲で参加しています。元P-MODELの福間創さんもメンバーで、参加のきっかけについて以下のようなお話がありました。福間さんにもSoyuz Projectとしてインタビューさせてもらいましたが、残念なことに2022年に他界されました。

Controlled Voltageのライヴに 加藤賢崇さんがいらして、ライヴ後声をかけてくださったんです。「あのMemorymoogいくら?」って(笑)それがきっかけです。『トロイの木馬』発売記念ライブを最後に僕は Controlled Voltageを脱退しました。確か21〜22才の頃です。


稲見さんにインタビューした時に、Controlled Voltage結成のきっかけについてもお話しいただきました。

あのバンドは電子音楽だけどライヴ中心のバンドがやりたかったので、そういった編成(生ドラムがいるとかボーカリストがいるとか)を条件に結成しました。録音は一人ででも出来るし、それまで録音ならではのテープ編集やコラージュ的な作品を作っていましたが、とにかくバンドという形態でのエレクトロニックなものをやりたかったので、それがControlled Voltageとなりました。また、そのバンド以前の眠っている音源とかも何らかの形で発表できればと思っています。15年くらい前の音源ですが今聴くと結構おもしろいんですよね。


サウンドデザイナー稲見淳さん (All Aboutテクノポップ)
トロイの木馬 (Discogs)

2005年のインタビュー後、18年経ちましたが、ついにControlled Voltageの発掘音源がリリースとなり、今回、新たにリリースされた音源を聴く機会がありました。11月29日から通販を開始した3タイトルは以下となります。それぞれ192枚限定(デジタル配信はありません)となります。

Controlled Voltage『Mind Accelerator』
CV1

1993年にリリースされたカセットテープのスタジオ録音盤をリマスター。
クレジットされているメンバーは:
杉本敦
稲見淳
福間創
MASA
YMOで言うなら『BGM』あたり、Japan、Ultravoxにも繋がる英国の耽美的なニューウェイヴ的サウンド。稲見さんらしい緻密なシンセ音で構成されています。歌詞はすべて英語で、8曲目の「The End of 125」が刺さりました。ちなみにドラマーのMASAさんは、エレクトロポップのサイト「すきすきエレポ」を運営していたかっこいい女性です。

Controlled Voltage『Dust To Digital』
CV2

時期的には『Mind Accelerator』前の音源となりますが、カセットテープのデモ音源をリマスター。こちらの方がダンサブルかつインダストリアル色が強いです。

Controlled Voltage『Un Official Live Tapes』
CV3

古いハードディスクから発掘された1993年〜1994年にかけての音源と1992年のライヴ動画。

こちらから購入できます。

稲見さんによると、今回収録できなかった過去音源がまだあるらしく、過去音源2枚と稲見さん一人でのControlled Voltage名義の新譜のリリースも予定されています。

稲見さんとのインタビューにも出てきますが、2004年と2005年には今はなき上屋劇場(現在はハーバースタジオ)でKobe Underground Festivalが行われました。2005年にはAUTO-MOD with 稲見淳としての出演もありました。ゴシック色が強いが多彩な顔ぶれの、今も印象が残っているイベントです。もう18〜19年前のことかと思うと、時間が経つの早いなとため息混じりになります。

Kobe Underground Festival
Kobe Underground Festival 2004-2005 (Discogs)

このところ、共産テクノ系ネタばかり書いていたのですが、たまには趣向を変えます。今回はRetrowave!

Satellite YoungがSXSW 2017で海外公演を果たし、満を持してデビューアルバム『Satellite Young』を4月5日にドロップしました。

satelliteyoung

SATELLITE YOUNG
SATELLITE YOUNG
2017-04-05



Satellite Youngのメンバー(草野絵美ちゃん、ベルメゾン関根さん)には、2015年7月にAll Aboutでインタビューをしています。現在は、自称サイボーグのテレヒデオさんが加入し、トリオとなっています。

80年代をギークにするサテライトヤング (All About)

「歌謡エレクトロ」といった形容もされるSatellite Youngですが、彼らはRetrowaveの正当なる継承者であり、日本においてはその第一人者とも言えます。彼らの魅力を理解してもらうために、まず「Retrowaveとは何か?」について解説させてください。

2000年代初期、80年代のエレクトロポップやニューウェイヴに影響を受けたエレクトロクラッシュというムーヴメントがNYCを中心に起こり、イギリス、ドイツ、フランスなどにも広がっていきました。エレクトロクラッシュはディスコパンクへと繋がったり、その後のエレクトロ勃興の前兆であったとも言えます。

エレクトロクラッシュとは? (All About)

これらの動きが一息ついた2000年代終盤に、VARELIEというエレクトロ集団が現れました。彼らはフランスを拠点としています(カルフォルニアにも支部がある)。当時、Kitsune、Ed Bangerなどのレーベルがフランスにありましたが、VALERIEはBLOG、イベントから派生したフランス西部に位置するナント発のカルチャー集団だったのです。レトロフューチャーなビジュアル、溢れる80年代への愛…前述のレーベルのようなオシャレ感とは一線を画す、80年代的ダサかっこよさが魅力! 代表的なバンドは、Anoraak、College、Minitel Roseなど。VALERIEからのコンピ集『Valerie and Friends』(2009年)にリリースされています。彼らは当時The New 80’sとも呼ばれていました。

VALERIE〜フレンチエレクトロ集団 (All About)
VALERIE〜THE NEW 80’S (All About)

この辺りが起点となって、Retrowave(Synthwaveという呼称もよく使われる)が誕生し、現在も脈々と続いています。二つの映画を紹介しましょう。

2011年に公開された映画『Drive』は、Retrowave度が高いサウンドトラックになっており、Collegeなども参加しています。主演男優は、映画『La La Land』で注目を浴びたRyan Gosling。

College feat. Electric Youth - A Real Hero


もう一つは、奇想天外SF痛快アクション映画『Kung Fury』! カンフー達人の警察官である主人公は、ナチス軍団を率いるヒットラーを撲滅するために時空の旅に出ます。テレヒデオさんのような人も登場します。サウンドトラックはテロップでいちいち丁寧に解説されており、スウェーデンのRetrowaveアーティスト、Mitch Murderが手がけたもの。映画はフルでYouTubeで観れます!

KUNG FURY Official Movie


Satellite YoungはそのMitchとコラボをしているんです。やはり通じるものがあるのでしょう。

Satellite Young & Mitch Murder - Sniper Rouge


アルバム『Satellite Young』から改めて感じるのは、彼らは音楽集団でありつつも、カルチャー集団なのだと。それらはサウンドでだけでなく、歌詞、ビジュアル、コスチューム、全ての世界観から来るものです。それらが全て繋がって、Retrowaveであり、The New 80’sなんだと。同時に80年代には存在しなかったテクノロジーが彼らの表現を支えています。その代表例がディープラーニングを生かした「Dividual Heart」のPVでしょう。

Dividual Heart


最後に僕のお気に入りは、愛車でのドライブデートに最適な「フェイクメモリー」と「AI Threnody」です。


リアルでSatellite Youngを体験したい方、5月14日(日)、阿佐ヶ谷ロフトAにてトーク&ライヴがあります!

Satellite Young
 TalkGIG

Satellite Young Official Site

1週間ほど前の話ですが、クリスマス(12月25日)に「ソ連ナイト〜ソ連にクリスマスは存在しない2〜 」を新しく渋谷に移転した「東京カルチャーカルチャー」で開催しました。おかげさまで、満員御礼となり、ご来場および共演の方々、誠にありがとうございました。

イベントの様子はTogetterでまとめられています。

「共産テクノ」としては三回目のトークをしましたが、今回は「疑惑の共産テクノとX’MAS編」となりました。「疑惑の共産テクノ」については「共産テクノ番外編:ソ連のパクリ疑惑黒歴史」をご参照ください。

さて、2016年に共産テクノ的に一つ記念となる曲を選びたいと思います。『共産テクノ ソ連編』の出版前にこの曲がリリースされていたら、インリン・オブ・ジョイトイとともに番外編として紹介したかった曲です。

上坂すみれの「恋する図形 (cubic futurismo)」であります!
共産テクノ的にコンセプト、タイトル、サウンド、歌詞、コスチューム、全ての角度からアヴァンギャルドに完璧です。「共産テクノ」のテーマ曲にしたいほどです。






楽曲提供をしたのは、YMOの遺伝子を引き継いだTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND。10年ほど前にAll Aboutでインタヴューをしました。

この曲は最初「cubic futurismo」というタイトルのみでしたが、上坂が戸川純の「図形の恋」へのオマージュとして、「恋する図形」が加わったのです。 Ураааааааа(万歳)!!!

昨日の話ですが、アーバンギャルドが参戦した初春音演会(心斎橋JANUS)に行ってきました。その日、海外出張から帰って来たばっかりだったのですが、行ってよかったと感じた実りのあるライヴでした。先ずは、オープニングを務めた野佐怜奈ちゃんを紹介。

アルバム『don’t kiss , but yes』が昨年の10月にリリースされ、ここに収録されている「嘘つきルージュ」が超ストライクで耳から離れません! 透き通るような声質が素晴らしい。楽曲も高浪慶太郎プロデュース(云わずと知れたex-Pizzicatoの人ですが、彼のユニットが2008年にリリースしたarcorhymeの2枚のアルバムも大好きです)で、アルバム曲は、Pizzicatoとキノコホテルが共演したようなモンド渋谷系・・・すいません、こんな表現しかできないですが、マジで褒めています。ちなみにシングル『ランブルスコに恋して』は、キノコホテルのマリアンヌ東雲がゲスト。昨日のライヴでもキノコホテルのイザベル=ケメ鴨川 がサポート。



DON'T KISS, BUT YESDON'T KISS, BUT YES
アーティスト:野佐怜奈
販売元:EMISSION ENTERTAINMENT
(2012-10-10)
販売元:Amazon.co.jp


僕の中では突然現れた彼女ですが、困惑させられました。野佐怜奈というのは、本名なのかどうか知らないですが、もうひとつ、ノーサレーナというグループがいます。歌っているのは、どう見ても彼女。こちらのグルーヴィー歌謡も素敵。



GIRLS SAZANAMI BEAT! VOL.5GIRLS SAZANAMI BEAT! VOL.5
アーティスト:VA (オムニバス)
販売元:サザナミ・レーベル
(2013-02-09)
販売元:Amazon.co.jp


さらに僕を混乱させるのは、響レイ奈という存在。彼女は昭和歌謡。



そして、彼女は、その名はスペイドでRubyとしても2009年まで活動してました。これはお話をさらに伺いたい。

野佐怜奈
ノーサレーナ
響レイ奈

SPANKERS繋がりでもう一つ行きましょう。先ずは、彼らの「Chupa Rico(今夜はチュパリコ)」(2011年)。おねえさんが盛りだくさんのラテン系のセクシー・パーティーソング。



実は、こっちを先に知っていたのですが、同年にたかはし智秋が「今夜はチュパ♡リコ」をリリース。

今夜はチュパ♡リコ今夜はチュパ♡リコ
アーティスト:たかはし智秋
販売元:avex trax
(2011-10-05)
販売元:Amazon.co.jp


現在35歳、声優かつグラビアモデルというなかなか希少価値の高い人です。 リリースしたのは、SPANKERSの日本盤も出しているavex。レコチョクの順位にどれほど意味があるのか分かりませんが、ビデオクリップ・ディリーで1位。オリコンでもデイリー26位なので、まあまあ健闘。このクリップが、日本人として大健闘のセクシーな内容で、YouTubeにアップして3時間でR指定の確信犯。

11月24日、昨日の話ですが、「Perfume World Tour 1st」のシンガポール公演を見てきました。と言っても、映画館でのライビューイングです。シンガポールはよく行くのであわよくばと思いつつ、残念ながら日程があいませんでした。シンガポール在住のPerfumeファンのLinちゃんとこの前お話をした時、彼女も会場が小さいので、申し込みに落ちて、チケット入手できなーいと嘆いていました。「ヤフオクとかは?」と訊くとそんなのないと・・・



映画館で生中継って正直どうなんだろうと思いつつ、物は試し的に見に行きました。 音響はあまり低音が響かず小さめでそこは物足りなかったですが、 海外での反応を知るという点で十分楽しめました。気になるのは、言葉の壁。やはり、あ〜ちゃんの力量と云いましょか、観客に通訳(日本語➡シングリッシュ)を依頼したりして、英語・日本語を交えながら、コミュニケーションは見事に成り立っていました。

我田引水となりますが、2008年に「Perfume対談〜グラミー賞への道」という記事を書きました。世界に認められないとダメだとは言いませんが、世界に認められることはやはり意義があります。認められるとまで言わなくても、面白がってもらったらいい。僕自身もこのブログをやっていて、日本以外の音楽的にまだ世界的に認知されていなけど、面白いと思える人たちを知ってもらいたい・・・そこにちょっと意義を感じています。

Perfume Global Compilation LOVE THE WORLD(初回限定盤)(DVD付)Perfume Global Compilation LOVE THE WORLD(初回限定盤)(DVD付)
アーティスト:Perfume
販売元:徳間ジャパンコミュニケーションズ
(2012-09-12)
販売元:Amazon.co.jp


K-POPがアジア諸国で流れ、PSYの「江南スタイル」が世界的なヒットとなりました。自分の中にはそれほど民族主義者的なところはないと思っていましたが、やっぱりちょっと悔しい。Perfumeや同じくWorld Tour宣言をしたきゃりーぱみゅぱみゅには、そこそこのチャンスがあるとふんでいます。頑張ってください!

あ、久しぶりに真面目な事を書きました。

Tokyo Coolest Soundをやっているパトリックさんに「 四方さんっぽいネタ」として教えてもらったのですが、9nine(ナインナインではなく、ただナインと読む)の『イーアル ! キョンシー feat. 好好! キョンシーガール』を紹介。テレビ東京系列ドラマ「好好!キョンシーガール〜東京電視台戦記〜」の主題歌です。

キョンシーと言えば、その昔、ドラマ「来来!キョンシーズ」の主題歌として秋山絵美が歌った『キョンシー!!』は、松本=細野作のテクノ歌謡。「イーアル ! キョンシー」は、インドネシアの高速ダンスミュージック、FUNKY KOTA(現在はFUNKOTと呼ばれる事が多い)アレンジ。日本のFUNKOTの第1人者(第2人者はいるのか?)、高野政所によるもの。Saori@destinyやPerfumeのFUNKOTリミックスのようなものはありましたが、ガチのアイドルとしては確かに初めてのFUNKOTというのが貴重。



買うのなら、ジャケ的にもリミックス的(「イーアル!キョンシー feat.好好!キョンシーガール Ver. FUNKOT ASLI」収録)にも初回生産限定盤B(キョンシー盤)をお勧めします。

イーアル!キョンシー feat.好好!キョンシーガール/Brave(初回生産限定盤B)(キョンシー盤)(DVD付)イーアル!キョンシー feat.好好!キョンシーガール/Brave(初回生産限定盤B)(キョンシー盤)(DVD付)
アーティスト:9nine
販売元:SME
(2012-11-14)
販売元:Amazon.co.jp
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9nine(でも、現在は5人組)は、Perfumeのあ〜ちゃんの妹の西脇彩華ちゃんがいるので、名前は知っていました。付け加えれば、ドラマの主演をし、CMでも見たりする川島海荷ちゃんはどこかエキゾチックかわいい。ちなみに海荷ちゃんは、広末涼子の「MajiでKoiする5秒前」もカヴァーしています。

MajiでKoiする5秒前MajiでKoiする5秒前
アーティスト:Umika as Yamako
販売元:アニプレックス
(2010-07-14)
販売元:Amazon.co.jp
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昨日、クロアチアの日本大好き女子、エリE.(エリーと読む)ちゃんのインタヴュー記事(クロアチアのエリE.ちゃん〜私はヘンタイです)を載せましたが、彼女にPerfume、きゃりーぱみゅぱみゅ、黒色すみれ、アーバンギャルドのミュージッククリップを見てもらい、その感想を訊いてみました。予想したとおり、全てに好反応。そして、やはり、きゃりーについてはもとから知っていたようで、「PONPONPON」は彼女を虜にして、皆に見せまくっていたようです。まだサンプルは少ないものの、外国人特に日本のサブカル好きには受けるきゃりーちゃんです。

きゃりーのサードシングル(「PONPONPON」はシングルCDとしてのリリースはなし)となる『ファッションモンスター』も『つけまつける』(7位)、『CANDY CANDY』(8位)に続き、5位といい位置につけました。

ファッションモンスター(通常盤/初回プレス分)ファッションモンスター(通常盤/初回プレス分)
アーティスト:きゃりーぱみゅぱみゅ
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
(2012-10-17)
販売元:Amazon.co.jp
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この曲は、g.u.とのタイアップですが、先日ショップを覗いてみたところ、以前より活気がありました。正直、g.u.は設立当初、どうしょうもない感じのブランドでしたが、地道に立て直しを計り、きゃりー効果で低価格でありつつもオシャレ感を出そうとするブランドの意図にはぴったりだったのでしょう。もちろん、お客さんがみんなきゃりー予備軍のような感じではありませんでしたけど。UNIQLOに頼りすぎるファーストリテイリングとしては、なんとかg.u.を躍進させたいのかと。きゃりーちゃんの立ち位置を考えると、g.u.もUNIQLOのように世界展開した場合、そのまま使えそうでね、この手。

Perfumeがサマソニに初めて出演したのは、2007年。Dance Stageのオープニングアクト(大阪のみ)。今ほどの知名度がなかったPerfume、前の方で余裕で見れました。

自らいい加減、そのうちに飽きてしまうのではないかと思いつつ、やっぱり2012年のサマソニでPerfumeを見ている僕がいました。しかも、サマソニのメインステージであるOceanで。大阪では途中、落雷豪雨のため中断するというハプニングもありましたが、やっぱりPerfumeは楽しいのです。リリースしたばかりの新曲「Spending all my time」も期待通り3曲目にやってくれました。

シングル『Spending all my time』は、どうしてここが好きって分かるの?って言いたくなるほどにツボとついています。

Spending all my time (初回限定盤)(DVD付)Spending all my time (初回限定盤)(DVD付)
アーティスト:Perfume
販売元:ユニバーサルJ
(2012-08-15)
販売元:Amazon.co.jp
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Spending all my timeSpending all my time
アーティスト:Perfume
販売元:ユニバーサルJ
(2012-08-15)
販売元:Amazon.co.jp
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1) 反復の美学! これはテクノの美学でもあります。言い方を変えれば、同じことばかり最初から最後まで歌っている。でも、いいんです、これが好きなんです。逆説的には反復に耐える曲。

2) 指の動き! Daft Punkのパロディーで以前、Daft Handsという秀逸な動画を作った人がいましたが、それにインスパイアされたかは分かりませんが、この指の動きを注目し、振りにしてしまった(サマソニで実際のダンスを見ましたが、リズミカルでアクロバチックで素敵)。



3) 制服! 別に制服マニアではありません。この微妙な美しいターコイズブルー、襟元と袖元の赤いワンポイント。フェミニンないかり型フォルム。完璧です。しかも、彼女たちはサイキック少女!

ORICONでのインタヴューを読んでみると、今回の曲、最初は英語のみだったんですね。英語が部分的に入るJ-POPはスタンダード化していますが(逆に入れないのが難しい)、日本語がはいる英語メインの歌詞にちょっと疑問を持っていたんです。Perfumeが日本語を入れてと後で頼んだという話・・・なるほど。

今回のエアライン特集、最後は綺麗に締めます。ショコラータの時代から好きなかの香織様ですが、僕は彼女のソロ作はほぼコンプリートしています。ショコラータのアヴァンギャルドな曲も大好きですが、ソロ第1作の『fine』(1991年)に収録の「みちくさ」なんかを聴いているとホロッとします。

旅行が好きである、そして旅をしている姿が似合う彼女の代表曲のひとつが、「青い地球はてのひら」。セカンドアルバム『EXTRA BRIGHT』(1994年)に収録されていますが、オリジナルとリミックスの2ヴァージョンの両方が入っています。旅がしたくなる曲を選べと言われれば、「浪漫飛行」が多分ベストに選ばれてしまいそうですが、僕はダントツこの曲を挙げます。綺麗にまとめた屋敷豪太アレンジも、冴えています。



EXTRA BRIGHT
アーティスト:かの香織
販売元:ソニーレコード
(1994-09-21)
販売元:Amazon.co.jp
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こちらは2枚組ベスト。

angel songs~the very best of cano caoli~angel songs~the very best of cano caoli~
アーティスト:かの香織
販売元:Sony Music Direct
(2007-06-13)
販売元:Amazon.co.jp
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初音ミクなどのボーカロイドを駆使して作品を発表する職人を通称、ボカロPと呼びます。Pとはプロデューサー。仮想アイドル歌手をプロデュースする気分。

複数のボカロPによって往年のニューウェイヴ曲をカヴァーしたアルバム『初音ミク sings ニューウェイヴ』の発売を記念してインタヴューをした時に登場していただいたボカロPのひとりに、キャプテンミライ、P名としてはキャプミラPという方がいました。

初音ミクsingsニューウェイヴ初音ミクsingsニューウェイヴ
アーティスト:オムニバス
販売元:ビクターエンタテインメント
(2011-10-26)
販売元:Amazon.co.jp
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エアライン特集を始めてから、テーマにぴったりだなぁと偶然見つけた曲が、esu-efuの「プロペラソング」。esu-efuは、野本かりあとキャプテンミライによる異色ユニット。一見、つながらないお二人ですが、これがとってもいい化学反応を起こし、珠玉の近未来型テクノポップを生み出しています。PVでも、ポーズを決めるかりあちゃんも可愛く、彼女の新しい魅力を発見できます。しかも、いっぱい飛行機が出てきて嬉しい。



5月23日にリリースされたデビュー・ミニアルバム『Sing Future』はこちら。

Sing FutureSing Future
アーティスト:エスエフ
販売元:バイバイレコード
(2012-05-23)
販売元:Amazon.co.jp
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ぱすぽ☆以外の日本のスッチー・コスのアイドルも紹介しましょう。

単発ですが、バニラビーンズのセカンド・シングル「ニコラ」のPVもカラフルなスッチー・コスでしたね。こちらはリカちゃんが抜けて加入したリサちゃんレナちゃんとしては最初の曲。



ジャケもコスだけではなく、エアライン度高し!

ニコラ(DVD付)ニコラ(DVD付)
アーティスト:バニラビーンズ
販売元:徳間ジャパンコミュニケーションズ
(2008-05-21)
販売元:Amazon.co.jp
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大阪にもいたんです。Perfumeのブレイクの余波だったのでしょうか、portableという短命ユニットが! ジャケは、4人で映っていますが、すぐに1人は離脱したようで、こちらのタイトル曲「ハジメサセナイ」のライヴ映像では既に3人。



個人的にカップリングの「ボクノブンシン」が押します。活動停止してしまって残念なユニットです。



ハジメサセナイ/ボクノブンシハジメサセナイ/ボクノブンシ
アーティスト:portable
販売元:インディーズ・メーカー
(2008-10-01)
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エアラインをコンセプトに作られたアイドル・ユニットがいます。名前も、パスポート由来のぱすぽ☆ですから、真剣度が伝わります。

メンバーは現状では10人ですが、Wikipediaを見ると、エアライン用語で統一されています。
メンバー=クルー
リーダー=キャプテン
ライヴ=フライト
ファン=パッセンジャー
CDリリースも、エコノミークラス、ビジネスクラス、ファーストクラスと特典によって値段が違います。パスポートも発行し、マイレージ制もありました(現在廃止)。

初アルバムのタイトルは『TAKE☆OFF』で、メジャー初アルバムのタイトルは『CHECK-IN』。こちらのPVは、『CHECK-IN』にも収録のスッチー・コス度が高い「キス=スキ」を収録。関空(KIX)とタイアップのようです。



TAKE☆OFFTAKE☆OFF
アーティスト:ぱすぽ☆
販売元:ジョリー・ロジャー
(2010-12-08)
販売元:Amazon.co.jp
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CHECK-IN(初回限定盤)(DVD付)CHECK-IN(初回限定盤)(DVD付)
アーティスト:ぱすぽ☆
販売元:ユニバーサルJ
(2011-12-07)
販売元:Amazon.co.jp
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曲名も、「夢パスポート」「Boarding」「少女飛行」・・・そして6月13日発売のシングルは「Next Flight」。コンセプトやディテールに対するこだわりは十分評価に値するのですが、欲を言えば、サウンドもエアライン仕様にして欲しかった。



ファーストクラスからエコノミークラスまで一挙発売。

Next Flight(初回限定盤A)(ファーストクラス盤)(DVD付)Next Flight(初回限定盤A)(ファーストクラス盤)(DVD付)
アーティスト:ぱすぽ☆
販売元:ユニバーサルJ
(2012-06-13)
販売元:Amazon.co.jp
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Next Flight(初回限定盤B)(ビジネスクラス盤)(DVD付)Next Flight(初回限定盤B)(ビジネスクラス盤)(DVD付)
アーティスト:ぱすぽ☆
販売元:ユニバーサルJ
(2012-06-13)
販売元:Amazon.co.jp
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Next Flight(エコノミークラス盤)Next Flight(エコノミークラス盤)
アーティスト:ぱすぽ☆
販売元:ユニバーサルJ
(2012-06-13)
販売元:Amazon.co.jp
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1995年、電気グルーヴの各メンバーがソロ活動をし始めましたが、砂原良徳のソロ作品『CROSSOVER』には良い意味での驚きがありました。

先日のPAN AM展でも、PAN AMの仮想ノベルティ・アルバム『THE SOUND OF ‘70s』のジャケが飾られ、砂原良徳・常磐響両氏によるトークショーなどもありました(僕は残念ながら行けませんでしたけど)。

このアルバム、ちょっとややこしいのです。こちらは、1998年にリリースされた機体がジャケになった日本盤。こちらは、「747 DUB」などを収録した8曲入り。

THE SOUND OF´70sTHE SOUND OF´70s
アーティスト:砂原良徳
販売元:キューンレコード
(1998-11-11)
販売元:Amazon.co.jp
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こちらは、元々ドイツのBungalowからシングルリリースされた「LOVE BEAT」を追加収録した2000年にリリースされたアメリカ盤(他にドイツ盤もあり)。買うのならこっちです。

Pan Am: The Sounds of the 70'sPan Am: The Sounds of the 70's
アーティスト:Yoshinori Sunhara
販売元:Efa Imports
(2000-01-25)
販売元:Amazon.co.jp
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この「LOVE BEAT」、2001年にリリースされた『LOVEBEAT』とは関係ない曲ですが、PVも含めてPAN AM度も抜群でサウンドも最高。



好きなものに対するこだわりがここまで来ると、こんなに素晴らしい作品を作れるんですね!もちろん、才能ありきの話ですが。

きゃりーぱみゅぱみゅ、三度目の登場です。気がついてみると、きゃりーちゃん、少なくとも日本は征服しそうな勢いです。テレビでも本屋でも、最近のきゃりーちゃんの露出の多さには驚くばかり。

デビュー・フルアルバム『ぱみゅぱみゅレボリューション』も好調で、初日はオリコン1位でした。彼女がアイドルかどうかは置いておいて、大人達が勝手に作り上げた存在ではないという点では、革命的。もちろん、中田ヤスタカの中毒性のある曲やPVのアート性の高さが後押ししている事は間違いありませんが。

ぱみゅぱみゅレボリューション(初回限定盤)ぱみゅぱみゅレボリューション(初回限定盤)
アーティスト:きゃりーぱみゅぱみゅ
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
(2012-05-23)
販売元:Amazon.co.jp
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ぱみゅぱみゅレボリューション(通常盤)ぱみゅぱみゅレボリューション(通常盤)
アーティスト:きゃりーぱみゅぱみゅ
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
(2012-05-23)
販売元:Amazon.co.jp
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きゃりーちゃんには反復性の高い曲が多いですが、先行シングルだった「CANDY CANDY」もその一つ。数字を顔に書いたきゃりーちゃんの手下のようなバックダンサー(お面の力強いダンサーもいますけどね)がいますよね。



この子達、べじっ子だんさーずと言います。名前も紹介しましょう。Amane、P→★、YU-KA、あおの4人。この子達、琉球風テクノポップ「ベジタリズム」で踊っています。歌っているのは、ベジタガールズ&ゆきまゆこ。曲も踊りもなんだかシュールでいい感じ。



「みんなの歌」で6月から使われるゆきまゆことししみシスターズの「しじみのダンス」と両A面扱いで、6月13日に発売。

しじみのダンス/ベジタリズム(両A面)(期間限定盤)しじみのダンス/ベジタリズム(両A面)(期間限定盤)
アーティスト:ゆきまゆこ(うた)しじみシスターズ(おどり)/ベジタガールズ&ゆきまゆこ(うた)べじっ子だんさーず(おどり)
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
(2012-06-13)
販売元:Amazon.co.jp
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しじみのダンス/ベジタリズム(両A面)(通常盤)しじみのダンス/ベジタリズム(両A面)(通常盤)
アーティスト:ゆきまゆこ(うた)しじみシスターズ(おどり)/ベジタガールズ&ゆきまゆこ(うた)べじっ子だんさーず(おどり)
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
(2012-06-13)
販売元:Amazon.co.jp
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