四方宏明の“音楽世界旅行”〜Around the world

世界中のテクノポップ〜ニューウェイヴ系音楽を紹介。

カテゴリ: メキシコ

リェーナ・カーチナ(Лена Катина)とのコラボで紹介したBelanovaですが、なかなかいいバンドなので、紹介しておきます。中南米でエレクトロポップ系の人たちは、比率的にそれほど多くないのですが、時に好みのアーティストに出くわします。チリのハビエラ・メナ(Javiera Mena)ちゃんとかもその一つですが、今回はメキシコ。

バンドのメンバーは、紅一点のDenisse Guerrero(1980年生まれ)とRicardo ArreolaとEdgar Huertaの男性二人。2003年にデビュー・アルバム『Cocktails』をリリース。その後もメキシコでは、シングルが1位になったり、アルバムのセールスもまずまずのようです。

前回紹介したリェーナとのコラボ曲「Tic-Toc」は、5枚目の最新アルバムとなる『Sueno Electro II』(2011年)に収録されています。このアルバムからの聞き所は、「Mariposas」。ちょっとNew OrderやStuart Priceっぽいせつな系エレクトロポップ。Stuart Priceで思いだしましたが、彼がリェーナをプロデュースしたらいいのになぁ。



Sueno Electro IISueno Electro II
アーティスト:Belanova
販売元:Universal Latino
(2011-09-06)
販売元:Amazon.co.jp
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こちらは、Cola-Colaとのタイアップによるロンドン五輪ソング「Unete Al Movimiento」。



ライヴも楽しそう!

前回のBomba Estereoでも紹介した電子クンビア・コンピ『Cumbia! Bestial』(2010年)にも収録されているMexican Institute of Sound略してMISについて書きます。

MISはカメリオ・ララ(Camilo Lara)のソロ・プロジェクトですが、凄いのはEMIメキシコの副社長という点。インディーレーベルなら分かるのですが、メジャーの副社長を務めながら、アーティスト活動。EMIメキシコ所属のアーティストはこんな凄い副社長がいるとかえってやりにくいのではないかと思ってしまいます。

MISのリリースはEMIではなく、Bomba Estereoと同じ、電子クンビア系レーベルとも言えるNacional Records。これまで、『Mejico Maxico 』(2006年)、『Pinata』(2007年)、『Soy Sauce』(2009年)と3枚のアルバムをリリース。

ソイ・ソースソイ・ソース
アーティスト:MIS(メキシカン・インスチチューテ・オブ・サウンド)
販売元:NACIONAL RECORDS/MUSIC CAMP, Inc.
(2009-04-19)
販売元:Amazon.co.jp
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MIS自体クンビアだけでなく、ラテン系エレクトロ(ニカ)と捉えていいと思いますが、『Soy Sauce』のオープニング・トラックは、「Cumbia」。これがユーモラスかつ洗練されていて、かっこいいんです。



2曲目の「Alocatel」は、『FIFA10 サウンドトラック』ともなっている脱力系ラテン・エレクトロ。副社長、素敵!



12曲目の「Sinfonia Agridulce」は、どっかで聴いた事があると思ったら、The Verveで有名になった「Bittersweet Symphony」(1997年)でした。MISはとぼけたカヴァーをしていますが、原曲はStaple Singersの「This May Be the Last Time」。風貌も含めて、さしずめ、メキシコのFPMって感じです。

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