ユーロビジョン2011年のファイナルは5月14日。歌謡曲的ものからアイドル、民族的、わりとコンテンポラリーなものまで多種多様ですが、がんばっている小国や新興国を応援したくなります。こちらは、43国のエントリーのダイジェストです。


ユーロビジョンは大衆志向が強いため、揶揄されることもある音楽祭ですが、日本も参加してほしいものです。Wikipediaを読んでみると、ユーロビジョンの参加資格は必ずしも地理的にヨーロッパ圏ある必要がないのですが、大会に参加できるのは、欧州放送連合の正加盟局である事が条件。旧ソ連、北アフリカ、中近東の一部は参加資格があるようですが、加盟曲の規定を見る限り、欧州放送地域外で、欧州評議会の加盟国でもない日本はやっぱり無理みたいですね。

じゃ、アジアでユーロビジョンにようなアジアビジョンをやればいいじゃないか? いや、実際にその計画はあったのです! 諸事情でアジアビジョンとは名乗れなかったのですが、アワー・サウンド - アジア・パシフィック・ソング・コンテスト(Our Sound, the Asia-Pacific Song Contest)という企画が威勢よくブチ上げられたのは、2008年です。選考方法などはユーロビジョンのフォーマットを採用との触れ込み。ユーロビジョンがヨーロッパ各国の国営・公共放送局によって運営されるのに対して、アワー・サウンドはシンガポールのAsiavision というベンチャーが運営。放送局じゃなくて大丈夫か、ちょっと心配ですね。

2009年にシンガポールで開催という予想がありましたが、2010年11月にインドのムンバイで開催と発表されました。しかも、少なくともポップスでは先行している日本も韓国が不参加。うーん、雲行きが怪しくなってきました。


2011年の現在、アワー・サウンドは開催されていません。残念な事にオーガナイザーからの延期についての公式発表もないまま、投げ出してしまったようです。これでは延期というよりも立ち消えと言った方がいいでしょう。

当然、オーガナイザーの運営能力の問題もあったのかと思いますが、ヨーロッパ以上にまとまり難いアジア・パシフィックという地域の事情を十分考慮しての戦略(例えば、日本と韓国を先ず取り込む)がなかったのだと思います。