四方宏明の“音楽世界旅行”〜Around the world

世界中のテクノポップ〜ニューウェイヴ系音楽を紹介。

タグ:ナチノイ・プロスペクト

現在のドイツにおいてオスタルギー(東ドイツに対するノスタルジー)という現象があります。日本版DVDもある『グッバイ、レーニン!』は、そんなオスタルギーをテーマにした映画です。

東ベルリンを訪ねて (All Aboutテクノポップ)

グッバイ、レーニン! [DVD]
ダニエル・ブリュール
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
2014-01-10



その映画でも流れるのが、Браво(ブラーヴォ)の「Старый Отель(Old Hotel)」です。2 トーンやThe Policeに影響された、ニューウェイヴ・レゲエです。

Браво




ブラーヴォの紅一点ヴォーカリストは、ジャンナ・アグザラワ(Жанна Агузарова)。火星出身だと言い張る、早すぎたLady Gagaのような人です。彼女は偽名を使ったパスポートを所持していていた罪状で半年に渡る強制労働を食らっています。

彼女がゲストヴォーカルとして参加したナチノイ・プロスペクト(Ночной Проспект)のアルバム『Гуманитарная жизнь(人道的生活)』(楽曲は「Проблемы(問題)」)もオススメです。オーストラリアのエレクトロ・バンド、Midnight Juggernautsも好きなソ連の曲としてあげています。

Гуманитарная жизнь


『共産テクノ ソ連編』の表紙を飾るシンセサイザーは、ソ連製のポリヴォクス(Поливокс)。性能は保証の限りではありませんが、なんだかレトロでかっこいい。映画『エレクトロ・モスクワ』にも登場し、ポスターにも使われています。

Elecktro Moskva




映画には、レフ・テルミン(Лев Термен)も登場しますが、ツェントル(Центр)にも在籍していたナチノイ・プロスペクト(Ночной Проспект)のアレクセイ・ボリソフ(Алексей Борисов)は、電子楽器の入手がいかに困難であったかを語ってくれます。ナチノイ・プロスペクトは結構難解な作品も作っていますが、。アレクサンドル・バラバシェフ(Александр Барабашев) とコラボした『Привет, Москва! (こんにちは、モスクワ!)』(1987 年)はレトロな哀愁を感じるエレクトロポップとしてオススメです。

Привет, Москва!




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