四方宏明の“音楽世界旅行”〜Around the world

世界中のテクノポップ〜ニューウェイヴ系音楽を紹介。

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今回、ウランバートルに行って、モンゴルの物価調査報告をします。円高のせいもありますが、円換算するとモンゴルの物価は魅力的です。

例えば、₮1,000 =¥60で換算して・・・

ウランバートルホテルから歩いて5分くらいの所にある「City」というマッサージ店で、マッサージ1時間あたり約1,000円。ちなみにマッサージは女性でも力が強くとても上手でした。
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「The Bull」という火鍋のレストランにガイドさん、運転手さんの三人でこんなに平らげて、一人当たり約1,000円! 味の方もばっちり。
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ウランバートル市内には高層マンションも増えていますが、草原でないところにもゲルは存在します。ゲル地区と呼ばれますが、若い夫婦が最初はゲルに住み始めて、その後普通の家を建てる事も多いと聞きます。ゲルの値段は、グレードによって違いますが、10万から20万円くらい。日本にゲルはないので比べようがないですけど。ちなみに高層マンションの値段は700万円程度。
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CDの値段については既に書きましたが、アーティストによって結構値段が違います。3 Ohin(3 Охин)のアルバム『Жинхэнэ Хайp』(2008年)の場合、良心的で₮7,500(¥450)。でも、倍くらいの値段のアーティストもいます。
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ちなみに伝統的なモンゴル音楽の場合、CDの値段は高いものが多い。ガイドさんによると、モンゴル人が買うというよりもツーリストが買うため、そのような値段設定になっているのだと。では、3 Ohinのアルバムに収録されている曲をラテン系の「Bambino」を紹介します。ロシア・ウクライナに意外とラテン系の曲が多いのと同じ傾向が見られます。モンゴル人は気質的にはラテンの血は強い。

モンゴルの三人娘3 Ohin(3 Охин)の情報は限られていますが、映像的にネタになるもの多いので、さらに紹介。タイトルは、「Stupid Boy」。これは英語なので、助かります。「おバカな男」とでも訳しておきましょう。


このPVに登場する男が可哀想。目隠しをされ、椅子に縛りつけられて、三人娘にいたぶられます。誰ですか、羨ましいとか言うのは? それ以上にうけてしまうのが、彼女達のコスと小物。やさぐれたメイドのような格好で、何故かペロペロキャンディーと哺乳瓶(!)を持って踊っています。

そう言えば、『モンゴルルンルン』という本に、モンゴルでは大人も普通に母乳を飲むと書いてありました。最近、フジテレビの番組「世界行ってみたらホントはこんなトコだった!?」でも同様のテーマで放映されました。

今回、ウランバートル訪問の際に日本語ガイドの方にお世話になったのですが、その件について尋ねたところ、健康のために大人が母乳を飲む風習はあるそうです。ただ、複数のモンゴル人の方に聞いた訳ではないので、どこまで一般的なのかは検証できていません。小麦粉と混ぜて摂取する方法もあるようです。淡々と話すガイドさんの話を聞いていると、母乳の栄養価の高さを考えれば、その発想は別に不思議でもないのかと思えてきました。

モンゴルの三人娘、3 Ohin(3 Охин)については、モンゴル語で書かれた記事がネット上にありますが、便利な翻訳ツール(モンゴル語→英語は一応可能ですが、語彙が少ない)もなく、ほとんど暗号を解読するような状態。もともとは縦書きのモンゴル文字があったのですが、社会主義時代にソ連の影響下にあったモンゴルはロシア語などと同じキリル文字が採用され、現在も主流となっています。でも、携帯でメールする時にはキリル文字は入力が難しいため、ラテン文字(英語と同じ)を使っています。

レーニン像の破壊はソ連崩壊の象徴的出来事でしたが、ウランバートルではレーニン像が残っています。旧共産圏で今も残存するレーニン像のひとつです。キリル文字で「Ленин(レーニン)」と表記されています。
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こちらは、キリル文字で書かれたザハ(市場)の看板。スリが多いので貴重品は車に置いて、ぶらぶらしました。
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話を3 Ohinに戻しましょう。モンゴル語が読めなくとも、PVがメディアの主体の現代、映像から彼女達のダイナマイトぶりは伝わります。

「Dachhuu(Дачхуу)」のPVでは、ヒップホップ三人娘は銀箔(白黒なので、金箔なのかもしれない)を纏い、露出度が極限に達します。韓国なら間違いなく放送禁止になるでしょう。ロシア・ウクライナ(あと、リトアニアもね)についても言える事ですが、旧共産圏の国々(イスラム圏を除く)の自由化は、このタイプの表現の自由に関してはまるでタガが外れたような状態。もともと大らかな文化だったということもあるでしょう。この曲は、「Pepsi Artist Of The Month」として飲料水とのタイアップとなっております。

実は先週末、モンゴリアンポップの実情を知るために北京に行ったついでにモンゴルの首都、ウランバートルへ行ってきました。北京からMIATことモンゴル航空で2時間弱。モンゴルは意外と近いです。モンゴリアンポップを紹介しながら、ウランバートル音楽紀行もいたします。

夜中に到着し、翌朝は雪!
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Hi-Fi Recordsというモンゴルのタワレコのようなショップ。ノミン百貨店にも小さな支店があります。CDの値段は、₮7,500〜12,500(日本円にして、¥450〜750、₮1,000 = ¥60)と円高のせいもあって、ついつい買いまくり。
*モンゴルの通貨単位はトゥグルグ (₮)。
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Kiwi、SweetYmotionに続きモンゴル三人娘特集。その名も、三人娘! モンゴル語で、3 Ohin(3 Охин)。どう読むかって? 「グルワン・オヒン」。モンゴル語で「3」は「Гурван(グルワン)」で、「オヒン」は娘。ただ、モンゴル人に「グルワン・オヒン」の発音をしてもらったところ、到底そのようには聞こえませんでした。あまり役に立たない語彙がまた増えました。ちなみのこれらの3グループ、モンゴル人に尋ねてみた所、よく知っていました。でも、どうして日本人が知っているの???ってい意外な顔されました。

3ohinメンバーは、ジャケ(タイトル不明)の左から順番に、
Anu(Ану)、
Solo(Соло)、
Ana(Ана)。

では、三人娘の代表曲と思われる「Hot Disco」のPVをご覧ください。モンゴルはヒップホップが盛んな国。民族的にも親和性が確かに高そう。ヒップホップ系のエレクトロディスコとしてなかなかの出来。モダンなモンゴルは、日本とも中国とは大きな距離感があります。どちらかと言えば、韓国に近いですが、モンゴルにはダイナマイト級破壊力がその民族の血からあふれ出ています。

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