パブリブから『ゴシックメタル・ガイドブック』が発売されました。〈世界過激音楽〉のシリーズとしてなんと19冊目! 濱崎編集長のメタル愛を感じます。とは言うものの、僕はゴシックメタルには全く詳しくないのです。紹介されているバンドの中で知っているのは、当時バカ売れしたEvanesceceくらい。そんなアウェイ感があるジャンルですが、目次の後に書かれた「ゴシックメタルの音楽的背景と血脈の探究〜ルーツと周辺ジャンル」を読み始めて、一気に親近感が湧いてきました。

gothicmetal





端的に言うと、ゴシックメタルはべヴィメタルをルーツとするものの、もう一つの重要なルーツはニューウェイヴ〜ポストパンクから派生したゴシック的なバンドにあるということです。こちらで紹介されているのは、Joy Division、Siouisie & the Banshees、Bauhaus、The Cure、The Sisiter of Mercy、The Mission、Killing Joke、Cocteau Twins、Dead Can Dance、All About Eve、Depeche Mode、The Cult、Christian Death、Fields of the Nephilim。この辺りになると、僕にも馴染み深いバンドが多く、先日参戦してきたロサンゼルスでの「DARKER WAVES FES」のラインアップともちょい被ります。New Orderとしてですが、Joy Divisionの名曲「Love Will Tear Us Apart」は聴けたし、見れなったけど、Christian Deathも出演していました。短いブームだったポジティヴパンク、ダークウェイヴ、コールドウェイヴ、ドリームポップ(耽美系)などのサブジャンルとも被ります。

著者の阿久津孝絋さんは、日本のヴジュアル系がきっかけとなり、このゴシックメタルへとのめり込んだと書かれており、巻末のコラム「ゴシックメタルとタグ付けされたヴィジュアル系バンドたち」で、ヴィジュアル系とゴシックメタルの関係についての考察をされており、面白かったです。

というわけで、ゴシックメタルの御三家のParadise Lost、Anathema、My Dying Brideあたりから聴いてみます。